【2021年度版】SEO対策まとめ!基礎・手順・具体的な方法を解説
2021.11.24
「SEO対策」と検索すると、びっくりするくらい多くの情報がヒットします。
あまりに情報が多すぎて、「何が正解なのか見極められない!」という方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、SEO対策の必要性やメリットデメリットを踏まえたうえで、具体的な手順や方法についてまとめてみました。
SEOとは?
SEO(Search Engine Optimization)とは「検索エンジン最適化」を指しています。
つまり、「SEO対策」とは、特定のKWでユーザーが検索した際に自社コンテンツがより多くの方に見てもらえるよう、ランキング結果に上位表示させるために行う施策の総称なのです。
SEO対策には、「検索結果でランキング上位に表示させること」という明確な目的があります。
しかし、その目的を達成するには「検索エンジン」と「検索ユーザー」それぞれに対し、微妙に異なるアプローチが求められます。
▼対象によって異なるアプローチ
- 検索エンジン:ロボットでも理解しやすい仕様で情報を伝える
- 検索ユーザー:有益な情報を分かりやすく、かつ使い勝手の良いサイト構成にする
SEO対策はGoogleが最優先!Yahoo!やBingは不要?
まずは6種類の検索エンジンについて、日本でのシェア率を比較してみましょう。
▼検索エンジンのシェア率(2021年9月時点)
- Google:75.33%
- Yahoo!:19.92%
- Bing:4.33%
- DuckDuckGo:0.21%
- Baidu:0.1%
- YANDEX:0.04%
引用:statcounter(検索エンジン市場シェア日本)
上記の情報から、国内向けのSEO対策として最も優先すべきは「Google」一択、という事実が見えてきます。
さらに、Yahoo!が採用している検索アルゴリズムは基本的にGoogleと同じなので、シェア率を合計すると実に95%以上にものぼります。
つまり、SEO対策の成否は「いかにGoogleを攻略できるか?」にかかっているのです。
Googleが順位を決定する仕組み
効果的なSEO対策を行うには、まずGoogle検索エンジン(クローラー)の「働き」について理解しておくべきでしょう。
投稿したコンテンツが発見されてランキングに反映されるまでのプロセスは、下記の3ステップで行われています。
▼ランキングまでのプロセス
- クロール:新規や更新情報を探すため、常にクローラーがWeb上を巡回している
- インデックス:収集した情報をカテゴリごとに分類し、Googleのデータベースに登録する
- ランキング:アルゴリズム(評価基準)と照らし合わせ、関連性の高さで順位を決定する
ただし、Googleの検索エンジンがネット上を常時クローリングしているからと言って、全ての記事が自動的に発見されて短期間でインデックスされるという訳ではありません。
中には新規コンテンツが自動的にインデックスされるまで、1ヵ月ほどかかるケースもあるのです。
確実に、かつ素早くインデックスさせるのがSEO対策の第一歩!
新規コンテンツの公開または追記などで更新した場合は、下記の方法でインデックスを促進しましょう。
▼インデックスの促進方法
- サーチコンソールから「URLのインデックス登録をリクエスト」を行う
- Googleに対し、XMLサイトマップでサイト構造を通知する
ちなみに、検索エンジンがクロールする頻度は「サイトの規模」や「コンテンツ投稿のペース」によって異なります。
▼自動的にクロールされる頻度が高いサイトの特徴
- コンテンツ量が多い大規模サイト
- 新規コンテンツの公開や更新を頻繁に行っているサイト
インデックスを早めるコツやクローリングの頻度を高める方法については、下記の記事で詳しく解説しております。
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SEO対策を行うメリット
同じキーワードを扱っている記事でも、ランキング1位と100位とでは見てもらえる機会に大きな差が生じるのは周知の事実です。
しかし、喜ばしい効果は「上位表示」だけではありません。
ここからは、SEO対策によって自サイトの記事が上位に表示された場合のメリットを、より具体的に解説していきます。
▼SEO対策のメリット
- 長期的な集客効果が持続できる
- ネット広告やSNS広告よりコスパが高い
- ターゲット層をピンポイントで集客できる
- 潜在層から顕在層(見込み客)へ育成できる
- 上位化によりサイトのブランド価値がアップする
長期的な集客効果が持続できる
最も代表的なメリットは、何と言っても集客効果が長期的に維持でき、サイト運営が安定することでしょう。
特定のキーワード検索で一度でも上位表示された記事は、信憑性・ユーザーニーズの両面において「優れた価値」が認められている状態です。
内部リンクを辿って他の記事も見てもらえるチャンスが増える、お気に入りに登録してもらえるといった二次的効果もあります。
「この分野の疑問はこのサイトで解決するはず!」と思ってもらえれば、結果として永続的な集客効果が期待できるのです。
ネット広告やSNS広告よりコスパが高い
集客するだけならインターネット広告やSNS広告の方が手っ取り早く、効果も大きいのでは?と思われる方も多いでしょう。
確かに、リスティング広告や動画広告による集客効果は絶大ですが、その一方で下記のような弱点も軽視できません。
▼広告集客のデメリット
- 費用が高い
- 効果が一時的
- 広告というだけで警戒され、クリックしてもらえない
その点、コンテンツ作りやサイト内構造の改善といったSEO対策は、半永久的に「会社の財産」になるのが強みです。
スキルを有した社員がいれば外注する必要もありませんので、中長期的に見てコスパの高い集客方法と言えます。
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ターゲット層をピンポイントで集客できる
どんなに優れた広告も、興味のない人にとって価値はありません。
ところが、多少の差はあるものの広告による情報は自社のターゲットから外れている人にも届く仕組みになっているのです。
▼広告の種類と情報の届け先
- テレビCM、新聞広告、折り込みチラシ:興味の有無を問わず情報を届ける
- ネット広告、SNS広告:閲覧履歴から、ある程度興味を持つ人に届ける
一方、SEO対策であれば検索エンジンを経由するユーザーが対象なので、特定のキーワードや関連情報、ひいては自社商品そのものに興味を持つターゲットをピンポイントで集客できる強みがあります。
潜在層から顕在層(見込み客)へ育成できる
SEO対策によって検索上位に表示されると、多少なりとも興味・関心を持っているユーザーを集客することができます。
なぜなら、全く興味を持たない「低関心層」はそもそも検索しないため除外されるからです。
とはいえ、同じキーワードで検索しているからといって、興味の程度は同じではありません。
▼自社の商品やジャンルに対する興味の程度
- 潜在層:多少の興味・関心はあるが、詳しい情報を認知していない人
- 顕在層:潜在層よりも興味・関心・知識があり、他社と比較検討をしている人
ここで注目したいのが、SEO対策には興味の薄い「潜在層」を商品の購入やサービスの利用といったコンバージョンに最も近い「顕在層」へと育てる効果がある、という点です。
中でも、商品の使い心地やサービスを利用する際のノウハウなど、お役立ち情報や疑問の解決につながる詳細などを分かりやすく解説するコンテンツSEOは、「顧客」さらには「リピーター」の獲得に定評があります。
上位化によりサイトのブランド価値がアップする
上位表示されているコンテンツを見ているユーザーは、「このサイトの情報は信用できそう!」とポジティブな印象を抱く傾向があります。
「他の記事も読んでみようかな…」と、その後の行動に影響を受けるユーザーも珍しくありません。
つまり、たった1つのコンテンツが上位表示されただけで、サイト自体のブランド価値が向上するのです。
SEO対策を行うデメリット
結論から言うと、SEO対策には下記のようなデメリットがありますが、メリットの多さや優位性の方が勝っています。
▼SEO対策のメリット
- 成果が出るまで、早くとも6ヵ月ほど時間がかかる
- 社内で運営体制を整えるには、有識者や経験者などの人的リソースが必要
- 分野によっては、上位表示させる難易度が高い
- Googleの検索アルゴリズムが変更されると、順位が変動することもある
Googleの評価基準4つ
Googleは、年に3~4回のペースで検索アルゴリズムを変更・更新していますので、一昔前のSEO対策が今でも通用するとは限りません。
まずは、攻略の大前提となるGoogleの評価基準について見ていきましょう。
▼Googleの評価基準
- Googleが掲げる 10 の事実
- Googleが最重要視する3つの評価基準E-A-T
- MFI(モバイルファーストインデックス)
- 「ページエクスペリエンスシグナル」と「コアウェブバイタル」
Googleが掲げる 10 の事実
評価基準として最初に挙げるのは、Googleの公式サイトで公開されている下記の10カ条です。
▼Googleが掲げる 10 の事実
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる
- 1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番
- 遅いより速いほうがいい
- ウェブ上の民主主義は機能する
- 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない
- 悪事を働かなくてもお金は稼げる
- 世の中にはまだまだ情報があふれている
- 情報のニーズはすべての国境を越える
- スーツがなくても真剣に仕事はできる
- 「すばらしい」では足りない
引用:Google が掲げる 10 の事実
検索アルゴリズムは今後もアップデートを繰り返すでしょうが、上記の10カ条は普遍的です。
Googleが最重要視する3つの評価基準E-A-T
2つ目にご紹介するのは、Googleが定めている「検索品質評価ガイドライン」の中で、最も重視されている「E-A-T」についてです。
▼E-A-Tの内訳
- Expertise:専門性
- Authoritativeness:権威性
- Trustworthiness:信頼性
「どのようなページを高く評価したいか?」という問いに対し、Googleは上記の3点を満たしていることが高品質コンテンツの条件だとアナウンスしています。
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MFI(モバイルファーストインデックス)
モバイルファーストインデックスとは、検索順位を決める際の評価基準とするページをモバイル版ページとする、アルゴリズムのことを指します。
2021年3月から全てのWebサイトがMFIへ強制移行となり、今後はSEO対策のスタンダードとなりました。
モバイル対応はもちろん、今まで以上にユーザビリティに特化したサイト構造、表示スピードの改善などが求められます。
▼参考コラム
「ページエクスペリエンスシグナル」と「コアウェブバイタル」
2021年6月16日から新たに導入されたページエクスペリエンスシグナル(Page experience signals)とは、ユーザーにとっての「見やすさ」と「扱いやすい」という点を評価するアルゴリズムのことを指します。
その項目として、
- モバイルフレンドリー
- セーフブラウジング
- HTTPSセキュリティ
- インタースティシャルガイドライン
- コアウェブバイタル
が含まれており、これらの項目で問題がないサイトはユーザーにとって利便性の高いサイトとしてGoogleに認識されます。
また、ページエクスペリエンスシグナルにはコアウェブバイタル(Core Web Vitals)も含まれており、ユーザーが快適に操作できる「利便性」と「安全性」などがSEOの評価基準として重視されています。
コアウェブバイタルとは、
- コンテンツの表示速度
- ユーザーの操作に対する反応速度
- レイアウトのズレなどが発生していないか
といった項目を評価する指標のことを指します。
つまり、ユーザーが素早く目的に辿り着くための導線、HTTPSセキュリティを用いたセキュリティ対策などが万全でなければ、上位表示は望めないのです。
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SEO対策の事前準備!最低限必要なツール3つ
この段落では、SEO対策を行う上で欠かせない3つのツールをご紹介します。
▼SEO対策を行う上で必須のツール
- Googleアナリティクス
- Googleサーチコンソール
- 順位チェックツール
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは、自サイトの「アクセス状況(サイト内でのユーザーの動き)」を視覚的に確認できる便利ツールです。
特に下記の4点を把握するには、欠かせない解析ツールと言えるでしょう。
▼取得できる主なデータ
- 流入数
- PV数(ページビュー)
- コンバージョン数
- 直帰率
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Googleサーチコンソール
検索クエリなど、Google Analyticsだけではカバーしきれない詳細情報を確認するために必要なのが、Googleサーチコンソールです。
▼取得できる主なデータ
- 検索クエリ(キーワード)ごとの順位を確認
- インデックス数
- 内部リンクと外部リンク数
- クロールエラー
ちなみに、2021年6月から新たに初心者向けのサーチコンソールインサイト(Search Console Insights)が導入されています。
ツールを活用し分析することが苦手、もしくは分析にあまり時間を割けない方にもシンプルで見やすいデザインとなっていますので、サイト運営を初めて間もない方にはサーチコンソールインサイトはおすすめです。
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順位チェックツール
順位チェックツールを大きく分類すると、下記の3種類に分けられます。
「サーチコンソールよりも詳細な順位が知りたい!」という場合は、専門ツールとして用意しておいた方が良いでしょう。
また、コンテンツ作成を定期的に行う場合は、順位下降などが起こった際にすぐに対策を打てるようにするためにも、順位チェックツールを導入することをおすすめします。
▼順位チェックツールの種類
- 簡易型:基本的に無料で、ブラウザ上での使用も可能
- クラウド型:会員登録が必要で、有料と無料がある
- インストール型:買取タイプなので、長期的に使うにはコスパが高い
おすすめの順位チェックツールにつきましては、下記の記事で紹介していますので、ご興味のある方はぜひ御覧ください。
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SEO対策の種類と手順
Googleは、実に200以上の項目をSEOの評価基準として提示していますが、対策内容を大きく分類すると下記の3つに分けられます。
特筆すべきは、SEO対策は何か1つを深掘りすれば効果が得られるという訳ではない、という点です。
下記3つの対策を全て満たしてこそ、最終的な目標である上位表示に繋がるのです。
▼3つの対策と目的
- コンテンツSEO:ユーザーの満足度を向上させるため、高品質なコンテンツを作る
- 内部対策:クローラーとユーザーの両方が理解しやすいよう、サイト内部を整備する
- 外部対策:サイトの価値を証明するため、外部からの高評価を獲得する
SEO対策の順番と主な担当者
SEO対策の大まかな流れは3段階のプロセスで成り立っており、コンテンツSEOと内部対策は順不同です。
▼手順と担当者
|
施策の種類 |
主な担当者 |
1番 |
キーワード選定 |
Webディレクター |
2番 |
コンテンツSEO |
ライター/編集者 |
2番 |
内部対策 |
Webディレクター/マークアップエンジニア/システムエンジニア |
3番 |
外部対策 |
マーケティング担当/広報担当 |
なお、最初に行うべきキーワード選定はコンテンツSEOの一種ですが、ページビュー(PV:閲覧)数の増加およびコンバージョン(CV:成果)数の増加の両面において「要」となる作業です。
したがって、ライターや編集者ではなくサイト全体を統括するWebディレクターが担当となります。
SEO対策の一覧表
本記事では、上位表示されているサイトが必ず行っている代表的なSEO対策について取り上げてみました。
コンテンツSEO・内部対策・外部対策それぞれの基本であり、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。
分類 |
主な対策 |
手段
|
コンテンツSEO |
キーワード選定 |
複合キーワードの選定 |
Googleの基準に適応させる |
「E-A-T」や「MFI」の順守 |
ユーザーファーストのセルフチェック |
チェック項目を照らし合わせる |
ユーザーの検索意図を分析・網羅する |
ユーザーの要求を見極める |
競合サイトを調査する |
不足している項目を追加する |
タイトルと見出しの最適化 |
最適化の条件を厳守する |
内部対策 |
クローラビリティとインデックスの促進 |
XMLサイトマップの作成など |
記事の内容をクローラーに正しく伝える |
タグの設定など |
ユーザビリティを向上させる |
表示速度の改善など |
外部対策 |
良質な被リンクの獲得 |
ナチュラルリンクのみを増やす |
サイテーションの獲得 |
話題性を提供する |
SNSで拡散を狙う |
シェアボタンの設置 |
「キーワード選定」が最優先
最初に行うべきは、SEO対策において最も重要であり、成否のカギを握っている「キーワード選定」です。
SEO対策を始める事前準備と呼ばれている通り、どんなに内容が優れていてもキーワード選定を疎かにしたコンテンツでは「狙ったターゲット」を集客することはできません。
キーワード選定のポイントとなるユーザーの検索ニーズについては後述しますが、手順は下記の通りです。
▼キーワード選定の流れ
- ビッグワードの選定:サイトのメインとなるキーワードを選ぶ
- 複合キーワードの選定:メインのキーワードに関連するキーワードを洗い出し、組み合わせて拡張させる
- 優先度を見極める:成果への可能性、検索ボリュームなどを精査する
- カテゴリ分けとキーワードマップ作り:優先順位づけと漏れを予防する
「キーワードの正しい選定方法を詳しく知りたい!」「手順ごとの具体的なコツが知りたい!」という方は、下記の記事を参照して下さい。
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コンテンツSEO
コンテンツSEOのノウハウは多岐に渡りますが、ここでは代表的な必須要素として下記の4点について解説します。
▼コンテンツSEOの必須要素
- Googleが掲げる「良質なコンテンツ」に適応させる
- ユーザーファーストなコンテンツとなっているかチェックを行う
- ユーザーの検索意図を分析・網羅する
- 競合サイトを調査する
- タイトルと見出しの最適化
Googleが掲げる「良質コンテンツ」に適応させる
前述した通り、良質なコンテンツ作りの基本はGoogleが提示している評価基準に沿っているかどうかです。
下記の全ての基準を満たしていなければ、Googleからの高評価は得られません。
▼満たすべき評価基準
- Googleが掲げる 10 の事実
- E-A-T(専門性、権威性、信頼性)
- モバイルファーストインデックス
- ページエクスペリエンスシグナルとコアウェブバイタル
ユーザーファーストなコンテンツとなっているかチェックを行う
次に注目したいのが、近年のGoogleは「ユーザーファースト」を最も重視している、という事実です。
その証拠に、Googleはアルゴリズムアップデートを行う度に下記の4点について繰り返し言及しています。
▼Googleがコンテンツに求めている要素
- ユーザーの役に立つ情報が記載されているか?
- ユーザーの悩みを解決する内容か?
- ユーザーの疑問解決につながっているか?
- ユーザーにとって操作性は快適か?
とは言え、「自社のコンテンツはユーザーファーストを実践できている!」と自信を持って断言できる方は、そう多くはないでしょう。
そんな時に便利なのが、Googleが提供しているセルフチェック用の項目です。
コンテンツの「品質」「専門性」「提示や制作」「比較」という4つのカテゴリに分けた質問形式になっていますので、精査・改善に役立てましょう。
コンテンツと品質に関する質問
- コンテンツは、独自の情報、レポート、研究、分析を提供しているか。
- コンテンツは、特定のトピックに対して包括的または完全な説明を充分に提供しているか。
- コンテンツは、あたりまえのことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報を含んでいるか。
- コンテンツが他のソースから得られたものである場合、単なるコピーや書き換えでなく、付加価値とオリジナリティを充分に提供しているか。
- 見出しやページタイトルは、内容を説明する有用なものになっているか。
- 見出しやページタイトルは、コンテンツを誇張したり、読者に強いショックや不快感を与えたりするものでないか。
- 自らブックマークしたり、友人と共有したり、友人にすすめたくなるようなページか。
- コンテンツは、雑誌、百科事典、書籍に掲載または引用されるような価値があるか。
専門性に関する質問
- コンテンツは、明確な情報源、関係する専門知識の証明、著者またはコンテンツを公開しているサイトの背景情報(著者ページへのリンクやサイトの概要ページなど)など、掲載されている情報が信頼性の高いものであることを示すための情報を提供しているか。
- コンテンツを制作しているサイトを調査した場合、そのトピックに関する権威者としてそのサイトが信頼されている、または広く認識されているという印象を受けるか。
- コンテンツは、トピックに関して明らかに充分な知識を持つ専門家や愛好家によって書かれているか。
- コンテンツに明らかな誤情報がないか。
- お金や人生に関連する問題について、このコンテンツを安心して信頼できるか。
コンテンツの提示や制作に関する質問
- コンテンツに誤字やスタイルに関する問題がないか。
- コンテンツは適切に制作されているか。急いで制作されたような印象を与えていないか。
- コンテンツが多数のクリエイターへの外部委託によって大量制作されていたり、複数のサイトの大規模なネットワークに拡散されており、個々のページまたはサイトのプレゼンスが低下していないか。
- コンテンツに、主要なコンテンツを妨害したり注意をそらしたりするほどの大量の広告が掲載されていないか。
- コンテンツは、モバイル デバイスでも適切に表示されるか。
比較に関する質問
- 検索結果の他のページと比較した場合、コンテンツは実質的な価値を提供しているか。
- コンテンツは、サイトの訪問者が本当に求めるものを提供しているように思えるか?あるいは、検索エンジンで上位に表示するためだけを狙って作成されたように思えるか。
引用:Google検索セントラル
ユーザーの検索意図を分析・網羅する
ユーザーの検索意図を探る作業は、キーワードを選定する際にも念頭におくべきポイントです。
正しく分析するには、まずユーザーの検索意図が下記の4種類に分かれていることを理解しておきましょう。
▼検索ニーズの種類
- 知りたい(I want to know 〇〇):例)壁紙の貼り方を知りたい
- 解決したい、やりたい(I want to do 〇〇):例)パソコンを修理したい
- 行きたい(I want to go 〇〇):例)北海道の雪まつりに行きたい
- 購入したい(I want to buy 〇〇):例)最新のスマホを購入したい
4種類全ての検索ニーズが閲覧ユーザーの「want」、つまり「〇〇したい」という欲求がベースになっているのが分かります。
ただし、上記の中から自社の商品・サービスに最適な検索ニーズを選ぶだけでは十分とは言えません。
Googleは「良質なコンテンツ」=「十分な情報を提供している」という方程式によって導き出した結果を、ランキングに反映させています。
したがって、たった1つのニーズを満たすのではなく、関連するニーズも併せて網羅されている記事が理想的なのです。
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競合サイトを調査する
自社と同じ商品・サービスを扱っている競合サイトを調査するのも、コンテンツ作りに欠かせない作業です。
検索エンジンは「最もユーザーの検索意図を満たしている記事」を、ランキング1位に表示します。
つまり、同じKWで自サイトよりもランキングの高い他社コンテンツには、上位表示に必要なヒントが詰まっているのです。
▼競合サイトを調査する手順
- 狙っているキーワードで検索する
- 1ページ目の上位10位について、掲載されている内容を確認する
- 上位サイトにあって自サイトにない情報を追加する
- 網羅性が上回るよう、上位サイトにない情報も加える
SEO対策で勝利するためには、敵(競合サイト)を知るのが一番の近道とも言われています。
タイトルと見出しの最適化
検索順位は、タイトルや見出し1つで大きく変動することも珍しくありません。
そもそも、なぜSEO対策においてタイトルや見出しが重要なのか、その理由は検索エンジン(クローラー)目線とユーザー目線とで多少の違いがあります。
▼タイトルや見出しの重要性
- クローラー:本文よりもタイトルや見出しの方が、記事の内容を判断しやすい
- ユーザー:キャッチーなタイトルほど興味が集まり、見出しの構成によって知りたい内容が書かれているか見極めている
特に検索エンジンに対しては、タイトルタグや見出しタグの最適化がSEO対策の必須要素となっています。
▼クローラーが重視する項目
- タイトル(h1)
- 見出し1(h2)
- 見出し2(h3)
- 見出し3(h4)
- 本文(テキスト)
理想的なタイトルほど、一目見ただけで「誰に向けた記事なのか?」「何が解決するのか?」の2点が端的に伝わります。
タイトルを決める際は、Googleがアナウンスしている下記の条件を満たしておきましょう。
▼タイトル最適化の条件
- ページの内容を適切に記述しているか?
- ページごとに固有のタイトルを付けているか?
- 簡潔で説明的なタイトルか?
一方、見出しの良し悪しはコンテンツ全体の構成に直結する要素ですから、下記の3点を押えておきましょう。
▼見出し最適化の条件
- 「書かれている内容」が一目で伝わるか?
- ペルソナ(ターゲット)が共感できる単語や言い回しで表現しているか?
- 「hタグ」の階層は、正しい順序になっているか?
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内部対策
SEOにおける内部対策には、3つの明確な目的があります。
▼内部対策の目的
- クローラーの巡回を促して、コンテンツの発見とインデックスを早める
- コンテンツの内容をクローラーに正しく伝える
- ページの評価が上がるよう、ユーザビリティを向上させる
ここからは、上記の目的を達成するために講じるべき、具体的な方法について見ていきましょう。
クローラビリティとインデックスの促進
記事の内容がランキング1位に値する内容だったとしても、インデックス登録されなければ検索結果画面に表示すらされないため誰の目にも触れません。
だからこそ、SEOの内部対策によって検索エンジンの巡回を促し、データベースに登録(インデックス)されるよう、意図的に促す必要があるのです。
▼クローラビリティとインデックスを促進する方法
- XMLサイトマップの作成:サイト内構造を1つのファイルに凝縮し、クローラーの理解を早める
- 構造化データをマークアップする:クローラーが理解しやすい専用コードで、情報を伝える
- URLの正規化:ページの重複リスクが減る分、クローラーを迷わせない
- robots.txtの設置:巡回不要なコンテンツを除外できる分、優先順位の高い記事からインデックスされる
- 内部リンクの最適化: 内部リンクを辿って新コンテンツが発見される
- パンくずリストの設置:クローラーに負担をかけず、最短距離で該当ページへ誘導する
中でも、最も効果的な方法なのが「XMLサイトマップの作成」です。
コンテンツ毎にインデックスを申請する場合はサーチコンソールでインデックスリクエストを送信する方法でも問題ありませんが、複数のURLを同時に行う場合は、XMLサイトマップを作成してSearch Consoleから登録しておきましょう。
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コンテンツの内容をクローラーに正しく伝える
進化しているとは言え、クローラーはあくまでロボットですから人間のように行間まで読み取る力はありません。
つまり、内部対策として注力すべきはクローラーでも正しい内容が理解できるよう、いかに「分かりやすく」「簡潔」に内容を伝えられるかどうかなのです。
下記の4点は、いずれも検索エンジンの理解を促す方法として定評があります。
▼コンテンツの内容をクローラーに正しく伝える方法
- ページタイトル(h1):「検索KW」を1回ずつ含めておく
- 見出しタグ(h2~h6):コンテンツ全体を「分かりやすい構成」に仕上げる
- 画像のaltタグ:クローラーでも画像の内容が読み取れるよう、設定しておく
- meta descriptionの最適化:文頭にキーワードを入れ、シンプルな内容に要約する
コンテンツの内容を正確にクローラーに伝えるためにできる対策の詳細については、下記の記事でそれぞれ解説しています。
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ユーザビリティを向上させる
コンテンツSEOの章でも解説した通り、Googleは「ユーザーにとって役立つコンテンツこそ上位表示に値する」と明言しています。
ただし、記事の内容だけが優れているからと言って必ずしも高く評価されるとは限りません。
なぜなら、下記の2点を含めた「利便性」や「快適性」も多くのユーザーが求めている要素だからです。
▼ユーザーが求めている要素
- どの端末からでも、最適な状態で表示される
- ストレスなく閲覧できる
- 目的のページまで、最短距離で辿り着ける
- 余計な手間をかけずに閲覧できる
これらの要望に応えるには、下記の4点を満たした内部対策がSEO効果を発揮してくれます。
▼ユーザビリティを向上させる
- モバイルファーストインデックスに対応させる
- 画像サイズの軽量化など、ページの表示速度をアップさせる
- 適切な文字サイズで表示する
- 404エラーページの設定
特に重要なのが、すでに全てのサイトが対象になっているMFI(モバイルファーストインデックス)への対応です。
今後はPC用のページではなく、さらに需要の増加が見込まれているスマートフォンやタブレットでも快適に閲覧・操作ができるように、対策を講じておくことがSEO内部対策のスタンダードとなります。
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外部対策
最後に行う外部対策とは、自社と利害関係のない外部サイトから高評価を貰えるかどうかがカギとなります。
SNSのシェアによって自然発生的に情報が拡散し、予想以上の集客に繋がったケースも珍しくありません。
この段落では、効果的な外部対策として下記の3点を取り挙げていきます。
▼外部対策の必須要素
- 良質な被リンクの獲得
- サイテーションの獲得
- SNSで拡散を狙う
良質な被リンクの獲得
被リンクとはバックリンクという別名からも分かる通り、外部サイトから自社サイトへのリンクを指しています。
特筆すべきは、一昔前のように「量」がランキングに影響しなくなった反面、従来よりも「質」が重視されるようになったという点です。
▼良質な被リンクの条件
- 原則、ナチュラルリンク(自然なリンク)のみが評価の対象
- 専門家や知識人など、その分野に詳しい人から獲得していること
良質な被リンクについては下記の記事で更に詳しく解説しています。
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サイテーションの獲得
サイテーション(citation)とは、自社の商品・サービス・ブランドなどがネット上でどれだけ引用されているかを指しています。
言い換えれば、商品名や社名がネット上で言及されている、または話題になっているほど「注目すべきコンテンツ」だと見なされるため、上位表示の可能性が高まるのです。
ただし、Googleは「SNS経由の被リンク増加、およびSNSでの拡散による直接的なSEO効果はない」とアナウンスしています。
とはいえ、実際にSNSで話題になった商品を求めて自社の公式サイトへのアクセスが増加した例も報告されていますので、試してみる価値は十分にあるでしょう。
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SNSで拡散を狙う
コンテンツSEOの効果が出るまでには、少なくとも半年ほど掛かってしまいます。
これに対し、SNSを用いた情報拡散は「即効性の高さ」が魅力です。
▼SNSを活用するコツ
- 新商品の発売やコンテンツの公開予定などを、前もってSNSで告知する
- タイトルや文末などにSNSのボタンを設置し、シェアを促す
- TwitterやFacebookなど、ターゲット層に合わせたSNSを用いる
キャンペーンやイベントの告知ツールとしても、使わない手はありません。
「SNSを使った詳しいSEO対策が知りたい!」「自社に合ったターゲット層知りたい!」という方は、下記の記事をご一読ください。
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やってはいけないSEO対策と注意点
SEO対策は基本だけでも項目が多いため、「正しい対策をマスターしきれない!」という方も多いように見受けられます。
そんな時は、少なくとも下記のような失敗例だけでも避けたサイト作りを目指しましょう。
▼SEO対策のNG例
- 不適切な外部リンクを獲得している
- ペルソナが定まっていない
- 質より量を重視している
- 公開済みのコンテンツを更新していない
不適切な外部リンクを獲得している
結論から言うと、質より量が評価されていた時代はパンダアップデートの登場と共に終わりを告げています。
当然ながら、ブラックハットの一種であるリンクスパムなどは通用せず、金銭のやり取りを伴う悪質な被リンクなどの場合はGoogleペナルティの対象です。
むしろ自然発生的に生まれたナチュラルリンク以外は、SEOにとってネガティブに作用するため、意味がありません。
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ペルソナが定まっていない
どんなに集客に成功しても、自社製品またはサービスのターゲットであるペルソナが定まっていなければ、コンバージョンに繋がりません。
例えば、男性用の育毛剤を扱っているなら、10代・20代よりも30代以降の男性を集客してこそ資料請求や販売に繋がるはずです。
つまり、SEO対策の最終的な目標は集客ではなく、その先にある「成果」なのです。
ペルソナは扱う商材やブランドの傾向によって異なるため、詳しくは下記の記事をご覧ください。
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質より量を重視している
新しいコンテンツを頻繁に公開しているサイトが上位化しやすいのは事実です。
ただし、内容が薄いコンテンツをいくら量産しても上位化は望めません。
同じく、画像の読み込みに時間がかかったり次のページへ進む度に広告が表示されたりするサイトは要注意。
ユーザーに過度なストレスを与える分、使い勝手が悪い低品質コンテンツと見なされるため、思惑とは反対に順位が下落しかねません。
ですので、コンテンツを定期的にアップする際には、量だけでなく質にも注意を行い、作成を行うようにしてください。
公開済みのコンテンツを更新していない
コンテンツ作りは、一度公開したからと言って終わりではありません。
その都度、下記のような情報を追加して更新を繰り返さなければ、ユーザーはあっという間に競合サイトへ流れてしまいます。
▼更新するポイント
- 新しい情報
- 時勢による傾向の変化
- 専門家のインタビュー記事
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SEO対策はプロに外注すべき?
結論から言うと、全てのケースにおいてプロへの外注が最善策とは言えません。
自社商品に対する理解が深く、なおかつ集客からコンバージョンに至るまでの成功体験を持つスタッフが在籍しているのなら、社内だけで事足ります。
一方、下記のケースに当てはまる場合は外注してみる価値は十分にあるでしょう。
▼外注すべきケース
- サイトの現状分析が苦手で、自社にとって何が足りないのか客観的な答えが見つからない人
- ターゲットの明確化やキーワード選定など、成功の根拠となる基礎知識から見直したい人
- 集客から商品の購入またはサービス利用まで、「SEO全体の流れ」を把握したい人
- 年に数回、Googleのアルゴリズムが更新される度に対応して欲しい人
- 高単価や類似サービスが多いなど、ユーザーが徹底して検討したがる商材を扱っている会社
Webサイトの構成から記事の執筆までを社内だけで行っている場合、現状の成果が最大値と確信が持てる人はそう多くはありません。
「今より業績を伸ばす余地はあるのか」、あるいは「類似商品を扱っている競合サイトへの対抗策が分からない」という場合は、契約はともかくプロの見解を聞いてみるのも賢い方法です。
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まとめ
SEO対策には、最小限の費用で長期的な集客が見込める、コンバージョンに繋がりやすいターゲットにピンポイントで訴求できるなど、大きな魅力があります。
その反面、レンジが広く「これさえ押さえておけばOK!」と言えるようなモノではありません。
まずはGoogleが普遍的に掲げている評価基準を踏まえたうえで、新たなアルゴリズムが導入されたり更新されたりする度に対応していくしかないです。
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