SEOに強いキーワード選定とは?優先順位のヒントと便利ツールのご紹介
2021.03.02
キーワード選定の正しい方法をご存知ですか?「そもそも優先順位が分からない」というSEO初心者から「自社に有利なキーワードが知りたい!」というサイト運営者まで、失敗しないキーワード選定のコツを解説します。
キーワード選定がSEOに重要な理由とは?
キーワード選定とは、コンテンツのテーマを端的に表す単語を選ぶ作業です。
ユーザーが検索する際に入力するであろうキーワードを的確に選定できれば上位表示が狙えるため、SEO対策にとっては最重要ポイントと言っても過言ではありません。
反対に、キーワード選定が疎かなコンテンツはSEOにとって極めて不利になります。
▼キーワード選定が失敗した場合
- ターゲットユーザーに、コンテンツを見てもらえない
- コンテンツ内容とユーザーの検索意図が合致せず、上位表示されてもクリックされない
このような事が起こる可能性があります。
「単一キーワード」と「複合キーワード」の違いとは?
単一キーワード(ビッグキーワード)とは、「副業」「不動産」「アンチエイジング」など1語のみでユーザーの検索意図が表現できる単語で、単体キーワードとも呼ばれています。
ニーズが高いため、コンテンツのメインキーワードとしては欠かせない存在と言えるでしょう。
その反面、検索ボリュームが桁違いに多く上位表示させるのが極めて難しいキーワードでもあります。
これに対し、複合キーワードはビックキーワードと検索ボリュームが少ないミドルワードやスモールワードを組み合わせて構成されています。
つまり、初心者や短期間で上位表示を狙いたい方が行うべきは難易度が高い単一キーワード選定ではなく、複合キーワード選定なのです。
なお、キーワードの種類と特徴については下記の記事でも詳しく解説しておりますので参考にして下さい。
SEOに強いキーワード選定の調べ方
では早速、SEOに強いキーワード選定の調べ方について見ていきましょう。
ここでは、下記5つのステップに沿って解説します。
▼キーワード選定の手順
- メインキーワードのピックアップ
- 関連キーワードの候補を全て洗い出す
- 検索ボリューム・競合性など優先度のヒントを探る
- カテゴリ分けとキーワードマップの作成
- 採用するキーワードの決定
「メインキーワード」のピックアップ
最初に行うべきは、コンテンツのテーマとなる単一キーワード選定です。
ユーザーが何かを調べようとした時、真っ先に思い付くメインキーワードと言った方がイメージしやすいかもしれません。
▼メインキーワードの条件
- 自サイトにとって関連性が最も高いキーワード
- 検索ボリュームが多い
- 一般的で流行っている
- 検索ボックスに入力した語句とマッチしている
- ニュースのトピックなど鮮度が高い
- ユーザーが検索しているエリアに関連している
上記の条件に沿ったキーワードを複数ピックアップし、エクセルやスプレッドシートなどで管理しておきましょう。
関連キーワードの候補を全て洗い出す
前述した通り、検索ボリュームの大きい単一キーワードだけで上位表示を狙うのは、非常に難しいのが実情です。
そこで次のステップとして行うのが、メインキーワードに紐づく「関連キーワード」のリサーチ!この段階で採用キーワードを決定する必要はなく、とにかく「大量の候補」をピックアップするのがコツです。
コンテンツの主軸となるメインキーワードに関連キーワードを組み合わせることで、下記のようなプロセスを経てSEO効果が高まります。
▼関連キーワードの効果
- メインキーワードが膨らむ
- 検索ユーザーの裾野が広がる
- より多くのユーザーにコンテンツを見てもらえる可能性がアップする
なお、関連キーワードを効率的にリサーチするには、下記の情報が参考になります。
▼関連キーワードのヒント
- サジェストキーワード:検索窓にKWを入力した時に表示される「候補キーワード」
- サイトの流入キーワード:自然検索でユーザーがサイトに流入する時に使われているKW
- 口コミやSNSのコメント:話題性の高低など、ユーザーのリアルな声が反映されているKW
検索ボリューム・競合性など優先度のヒントを探る
キーワードの候補が出揃ったら、採用すべきか否かの優先順位を見極めるヒントを洗い出します。
▼優先度のヒント
- 成果につながる可能性が高いかどうか
- 検索ボリューム
- 競合性
コンバージョン(成果)につながる可能性
キーワード選定の最大のポイントは、「成果につながる可能性が高い」かどうか。
そのヒントとなるのが、検索ユーザーの「想起度」と「行動意欲」です。
▼想起度
- 意味:具体的な商品やサービスを、どの程度思い浮かべているか
- 想起度が高い:「商品名」「サービス名」など、具体的なKWで検索している「顕在ユーザー」
- 想起度が低い:「Webサイト」「〇〇とは」など、ジャンルKWで検索している「潜在ユーザー」
一方、商品の販売を目的としている場合の行動意欲は、下記のように判別できます。
▼行動意欲
- 意味:CV(コンバージョン)に対するユーザーの意欲
- 行動意欲が高い:「価格」「口コミ・評判」など、購入前のユーザーと想定できるKW
- 行動意欲が低い:「修理」「使い方」など、購入済みのユーザーと想定できるKW
検索ボリューム
検索ボリュームの調査は、キーワード選定において欠かせない工程です。
検索ボリュームが大きいほどニーズが高い反面、ライバルも多く上位化の難易度が高いのは間違いありません。
しかし、そもそも検索ボリュームが極端に低ければユーザーニーズが低いため、必要とされないコンテンツを作っても意味がないのです。
一般的に、初心者が特別なSEO施策なしでも勝負できる検索ボリュームの目安は100〜1,000程度と言われています。
一方、検索ボリュームが5,000以上のキーワードでコンテンツを作成する場合は、内部・外部リンクなしで上位化は難しいでしょう。
検索ボリュームについては下記の記事をご一読ください。
競合性
ライバルとなる競合サイトの調査も、キーワード選定の有利・不利を見極めるポイントとなります。
他の条件が全て揃っていても、ライバルサイトよりも自サイトの強みがアピールできないコンテンツでは、上位に表示させるのは困難です。
まずは候補から1つのキーワードを選んで検索し、下記のチェックポイントと照らし合わせてみましょう。
▼競合性のチェックポイント
- 上位表示された競合サイトの内容を、自サイトに盛り込めるかチェック
- 必須項目、強み、弱みをチェック
- 自サイトだけがアピールできる差別化ポイントをチェック
カテゴリ分けとキーワードマップの作成
キーワードのピックアップと優先順位を決定するヒントが明らかになったら、特徴や属性ごとにカテゴリ分けを行いましょう。
キーワードマップを作成しておくのも有効な手段です。
分類しておくことで採用すべきキーワードの優先順位がつけやすくなるのはもちろん、抜け漏れが防げるうえ次回のキーワード選定作業が格段に楽になります。
▼カテゴライズの一例
- 物販:商品ジャンル/値段/機能/口コミ評価など
- 不動産:エリア/最寄り駅/間取り/賃料など
その際、「CVの可能性」「検索ボリューム」「競合性」についても記録しておきましょう。
なお、キーワードマップについては下記の記事を参照して下さい。
採用するキーワードの決定
キーワード選定の全プロセスを経たら、コンテンツ作成に採用するキーワードを決定します。
ここまでで解説したCVに繋がる可能性や検索ボリュームなどに加えて、下記の2点も考慮しておきましょう。
▼キーワード選定の追加要素
- 既存ページとの関連性が高いか?
- 類似コンテンツの増加に繋がるなど、将来的にサイトの拡張に役立つか?
キーワード選定の便利ツールを用途別にご紹介
この段落では、キーワード選定の効率化に役立つ便利ツールをご紹介します。
キーワード候補(サジェスト)出しの便利ツール
検索窓にキーワードを入力した際、自動的に表示される「候補キーワード」をサジェストキーワードと言います。
もちろん、1つ1つのキーワードに対して手動で行うことも可能ですが、効率化を図るには下記の便利ツールがおすすめです。
サジェストについては、下記の記事でも詳しく解説しております。
ラッコキーワード(旧goodkeyword)
出典:ラッコキーワード
キーワードが素早く抽出され、テキスト形式にしてコピーできるのが特徴。
網羅性の高さに定評があるのは、Yahoo!知恵袋といったポータルサイト上の情報も反映されているからでしょう。
キーワードプランナー
出典:Google広告キーワードプランナー
1つで何役もこなすのがキーワードプランナーの強み。
「Google 広告」への事前登録が必要ではあるものの、無料で使えるうえキーワード選定からコンテンツ作成までトータルで役立つ必須ツールです。
▼キーワードプランナーにできること
- サジェストキーワードの抽出
- 検索ボリューム
- 競合性
- 広告の入札単価
キーワードプランナーの登録方法から使い方については、下記の記事をご参照ください。
▼関連記事
SEOチェックツールPsss
出典:SEOチェックツールPsss
Psssは、弊社ペコプラが無料で一般公開しているSEOチェックツールです。
関連キーワードを3階層まで抽出できるため、隠れた有力候補が見つかるかもしれません。
流入キーワードの抽出ツール
自社サイトに辿りついたユーザーが、どのキーワードを使ったのか分析するツールをご紹介します。
Google Search Console(無料)
出典:Google Search Console
サーチコンソールは、流入キーワード調査の主力ツールと言っても過言ではありません。
どのキーワードを強化すべきか分からない、サイト内で漏れているキーワードを見つけたい…という方なら是非使ってみましょう。
▼キーワード選定に役立つサーチコンソールの機能
- 流入キーワード
- クリック回数
- サイトの検索順位
- 検索結果画面への表示回数
サーチコンソールの使い方については、下記の記事で詳しく解説しております。
Ahrefs(有料)
出典:Ahrefs
競合サイトのキーワード分析・アクセス数・被リンク数・検索ボリュームなどを調査したいなら、Ahrefsがおすすめです。
有料ではあるものの、世界的な優良ツールとして知られています。
検索ボリュームの確認ツール
検索ボリュームを調査するツールは、キーワード選定に不可欠な存在です。
目ぼしいキーワードがどの程度検索に使われているか、必ずチェックしておきましょう。
キーワードプランナー
サジェスト出しの章でご紹介した通り、検索ボリュームの確認ツールとしても役立つのがキーワードプランナーの強みです。
1つで何役もこなせるため、サイト運営者にとっては必須ツールと言っても良いでしょう。
ただし、より小さな単位まで正確に調査するには、金額を問わず広告出稿が必要です。
Ahrefs(有料)
流入キーワードの章でご紹介したAhrefsは、検索ボリュームの調査ツールとして使えます。
「上位表示の難易度もまとめて調べたい!」という方におすすめです。
キーワード選定の注意点2つ
最後に、キーワード選定の代表的な注意点について順番に見ていきましょう。
▼キーワード選定の注意点
- キーワードは5項目で一括管理する
- キーワード選定は定期的・継続的に行う
キーワードは5項目で一括管理する
キーワード選定を行った後、まとめて一括管理しておくことで対策漏れが防げるのはもちろん、次に作成するや新規コンテンツを選ぶ際のヒントにもなります。
少なくとも下記の5項目は必須!対策済みのキーワードは誰が見ても分かるよう、EXCELなどを使って管理しておきましょう。
▼キーワード選定の管理項目
- キーワード名
- 検索ボリューム
- コンテンツのURL
- 公開日や更新日
- 担当者
キーワード選定は定期的・継続的に行う
一度に100記事分のキーワード選定を行ったとしても、それで終わりという訳ではありません。
なぜなら、サイト運営を続けている限りコンスタントにコンテンツを公開・更新しなければ集客力が低下してしまうからです。
特にサイトの運営期間が長くなるほど「キーワードのネタ切れ」発生しますので、定期的かつ継続的にキーワード選定を行わなければなりません。
まとめ
サイト運営者の間では、よく「キーワード選定のプロセス=マーケティングリサーチ」と例えられています。
つまり、キーワード選定は企業が行う「市場調査」と同義!どんな商売も市場調査なしに成功はありえません。
キーワード選定によって「ユーザーが何を求めているのか」を導き出したうえで、コンテンツの作成に取り掛かりましょう。
関連