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気づかぬ内に被害に合うのがスパムリンクの厄介なところ。
中には、気づいた時には数百件もの不審サイトから被リンクが張られていた…というケースもあるほどです。
そこで本記事では、スパムリンクのリスクと対処法を正しく理解したい方へ向けて、不正な被リンクの特徴・リンクスパムとの違い・ペナルティとの関係・確認方法・否認する方法に詳しく解説します。
目次
スパムリンク(Spam Link)とは、「コピーコンテンツ」や「リンク集のみ」といった、明らかに内容・テーマ性が乏しい低品質な外部コンテンツから無断で貼られた「悪質な被リンク」です。
サイト運営者が気づかない内に大量のスパムリンクが張られていると、自サイトの評価が下がるだけでなくGoogleからペナルティを受け兼ねません。
では、SEOに有利となる「良質な被リンク」と否認すべき「悪質なスパムリンク」を見分けるには、どうしたら良いのでしょうか。
最も分かりやすい指針となるのが、Googleの品質ガイドラインです。
Googleでは、品質ガイドラインにて被リンクに一定のルールを設けており、下記の項目に該当する場合はスパムリンクと見なしています。
具体的なガイドライン
次のような手法を使用しないようにします。
- 自動生成されたコンテンツ
- リンク プログラムへの参加
- オリジナルのコンテンツがほとんどまたはまったく存在しないページの作成
- クローキング
- 不正なリダイレクト
- 隠しテキストや隠しリンク
- 誘導ページ
- 無断複製されたコンテンツ
- 十分な付加価値のないアフィリエイト サイト
- ページへのコンテンツに関係のないキーワードの詰め込み
- フィッシングや、ウイルス、トロイの木馬、その他のマルウェアのインストールといった悪意のある動作を伴うページの作成
- 構造化データのマークアップの悪用
- Google への自動化されたクエリの送信
外部サイトから自サイトに貼られた全てのリンクを、総称して「被リンク」と言います。
良質な被リンクの獲得が検索ランキングの向上に欠かせない要素であることは言うまでもありません。
ただし、被リンクにはSEO効果の高い「自然なリンク」と、悪影響となる「不自然なリンク」があるのです。
▼「自然なリンク」と「不自然なリンク」の違い
例えば、下記のようなケースは「自然」に貼られたナチュラルリンクとして、サイトの価値を高めてくれます。
▼ナチュラルリンクの一例
ナチュラルリンクには「このサイトは信用できるよ」「参考になる情報だよ」といった、第三者のポジティブな感情が込められています。
だからこそ、Googleは「客観的に価値が認めている高品質サイト」だと認識し、上位表示に値するコンテンツとしてランキングに反映させているのでしょう。
これに対し、スパムリンクの多くは第三者が同じ商材を扱っているライバルサイト(あなたのサイト)の評判を傷つけ、最終的には自サイトの検索順位を上げるために悪意を持って行っているのです。
稀に悪意を伴わないケースもありますが、検索エンジンは設定者の真意まで正しく識別できません。
そのため、たとえ善意があっても内容が伴わない質の低いページが紐づいている場合は、等しくスパムリンクとして扱われます。
なお、高品質な被リンクの増やし方やサイテーションとの違いについては、下記の記事を参照して下さい。
▼関連記事
スパムリンクと混同されがちなWEB用語に「リンクスパム(Link spam)」がありますが、「誰が何のために行ったのか」が全く違います。
▼「スパムリンク」と「リンクスパム」の相違点
つまり、スパムリンクはサイト運営者側のモラル次第でコントロールできるリンクスパムと違って、定期的に確認して無効化する必要があるのです。
結論から言うと、現在スパムリンクの効果はほぼありません。
一昔前の検索アルゴリズムではリンクの「質」まで精査できなかったため、単純に外部リンクの「量」が多ければ多いほど上位化する仕組みになっていました。
そこで登場したのが、自作自演で被リンクを増やす「リンクスパム」です。
その後、Googleの検索アルゴリズムが改善するにつれて、評価の対象がリンク数から「質」へと移行していきました。
この、リンク数より質が問われるようになった状況を逆手に取ったのが、ネガティブSEOの一種である「スパムリンク」です。
「Googleがリンクの質をランキング要因にしているなら、わざと競合サイトに低品質のリンクを貼って足を引っ張ってやろう!」という、悪意に満ちた手法が横行していたのです。
▼スパムリンクのプロセス
つまり、上位表示されていた競合サイトの検索トラフィック(閲覧数・訪問数など)を横取りするのが、最終的な目的だったのです。
しかし、本来であれば上位表示されるべき優れたコンテンツがランクダウンする手法を、Googleが放置する訳がありません。
後述しますが、「リンクスパム」も「スパムリンク」もGoogleが検索アルゴリズムのアップデートを重ねる毎に、通用しなくなっていったのです。
スパムを悪用したSEO対策を大きく分類すると下記の2種類に分けられ、どちらもGoogleのペナルティ対象です。
▼スパムを悪用したSEO対策
ここからは、上記2つを解決すべく実施されたGoogleの対応策について解説します。
ペンギンアップデートとは、ブラックハットSEOによって不正な被リンクを有しているサイトと、ホワイトハットSEOによってナチュラルリンクを獲得しているサイトを正しく評価し、検索順位に反映させるために導入された検索アルゴリズムの更新です。
▼ペンギンアップデートの評価基準
初回のペンギンアップデート1.0(2012年4月)から4.0(2016年9月)まで、計7回にわたってアップグレードされ、これにより自作自演のリンクスパムによる不正なSEO手法は通用しなくなりました。
なお、ペンギンアップデートの詳細については下記のコラムを参照して下さい。
▼関連記事
自作自演のリンクスパムに対し、絶大な効果を発揮したペンギンアップデート。
その反面、「スパムリンク」という新たなネガティブSEOが誕生するきっかけにもなりました。
厄介だったのが、すべてのスパムリンクに悪意があるとは言い切れない、という点です。
スパムリンクのほとんどは低品質な被リンクを貼ってライバルサイトを貶めていますが、中には初心者が書いた稚拙なコンテンツから善意で貼られるケースもあります。
この点が考慮されたかどうかは不明ですが、Googleはスパムに対する処分を下記のように変更しています。
▼対処の違い
だからと言って、ネガティブSEOが黙認されている訳ではありません。
専門家の間でも「Googleは悪質なサイトに手動でペナルティを課している」という意見が主流になっていますので、定期的な対処が必要です。
この段落では、2021年にGoogleが行ったスパム関連のアップデートについてご紹介します。
▼スパム関連のアップデート
2021年7月27日(米国時間:7月26日)、Googleは不正な被リンク対策を強化するために日本語を含む全言語に対してリンクスパムアップデート(Link Spam Update)を実施したと公式サイト上で発表しました。
本日、検索結果の品質向上に向けた継続的な取り組みとして、「リンクスパム アップデート」という新しいリンクスパム対策の更新をリリースします。今回のアルゴリズム更新は、今後 2 週間にかけて展開され、リンクスパムを複数の言語でより広範囲かつ効果的に発見して無効化できるようになります。リンクスパムに関与しているサイトは、リンクが Google のアルゴリズムによって再評価されるため、Google 検索の結果に変化が現れます。
従来のアルゴリズムに比べて、下記の2点が強化されているのが特徴です。
▼リンクスパムアップデートの強化ポイント
今後は、ルールを守っているサイトが不利益を被らないようになると予想されます。
ちなみに、商業用リンクが収益化に欠かせないアフィリエイトサイトの運営者へ向けて、対策のヒントが提示されていますので参考にして下さい。
金谷さん教えてください。アフィリエイトリンクにはrel="sponsored"をと書かれていますが、すでにrel="nofollow"を付けているアフィリエイトリンクはそのままで問題ないですよね?以前は「変更する必要はまったくない」との情報でした。 pic.twitter.com/x9eQtRBuwS
— ササメ(WordPressテーマ般若ビルダー) (@sasamesan) July 26, 2021
スパムアップデートと混同されがちなのが、6月24日と29日に2段階スタイルで実施されたスパムアップデート(Spam Update)です。
下記の通り、両者では「対象」と「規模感」に違いがあります。
▼相違点
スパムアップデートについては下記の記事でも詳しく解説しておりますので、ご一読ください。
▼関連記事
自サイトに貼られているスパムリンクを確認するには、Google Search Consoleを使って4ステップで行います。
▼確認の手順
Google Search Consoleにアクセスし、ログインして下さい。
Google Search Consoleの登録方法については、下記の記事で詳しく解説しております。
左側のメニューから赤枠で囲っている「リンク」をクリックすると、下記の画面が表示されます。
「リンク」内の画面は、左右二つのカテゴリ―に分かれています。
スパムリンクの確認対象である「外部リンク」は、特徴別に上中下段の3層に分類されています。
3段の内、スパムリンクの確認対象となるのは、中段の「上位リンクの元サイト」です。
「外部リンク」中段にあたる「上位リンクの元サイト」から「詳細」をクリックすると、下記の3項目が表示されます。
上記の一覧には、「残すべきリンク」と「否認すべきリンク」の両方が表示されていますので、下記のような怪しいサイトがないか確認しましょう。
▼探し方のポイント
スパムリンクを否認する方法を大きく分類すると、下記の2種類に分けられます。
▼否認する方法
この段落では、Google Search Consoleを使ってスパムリンクを否認する方法を見ていきましょう。
▼サーチコンソールで否認する手順
確認の段階で否認すべきリンクが見つかった場合は、メモ帳などのテキストツールを使って一覧にまとめておきましょう。
なお、「否認したいリンクが多い」または「一括で済ませたい」という場合は、下記の手順でcsvファイルを一括ダウンロードしてからテキストファイルにまとめる方法がおすすめです。
▼一括ダウンロードの手順と注意点
ただし、残したいリンクまで否認しないよう、必ず目視で確認してください。
Search Consoleヘルプサイト内にある「リンクの否認」ページにアクセスすると、下記の画面が表示されます。
赤枠で囲ってある「プロパティの選択」から、対象サイト(自サイト)を選択しましょう。
プロパティを選択した後に表示される画面で、間違いがないか確認してください。
右下の赤枠で囲ってある「否認リストをアップロード」から、先程まとめたtextファイルをアップロードして下さい。
ちなみに、有効なテキストファイルを送信した場合は、確認画面が表示されずにそのまま適用されます。
成功すると下記の完了画面に切り替わり、赤枠で囲ってある箇所に「否認されたドメインとURL数」が表示されます。
この段落では、被リンクの確認が簡単に行えるおすすめのチェックスールを3つご紹介します。
▼おすすめの被リンクチェックツール
わずか2ステップで完了するシンプルな操作性が人気のツール。
「被リンク数」と「被リンク元のサイト数」をサクッと調べたい時に便利です。
▼操作方法
出典:MOZ
検索ランキングの計測ツールとして世界的に多用されているMOZですが、被リンクチェックツールとしても優秀です。
被リンク数・ドメイン数・リンク元の詳細だけでなく、独自のスパムリンク判定機能「Spam Score」を提供しているのが最大の特徴。
数値化されたスパムスコアがグラフで表示されるので、被リンクの危険度が一目で識別できます。
出典:Ahrefs
Ahrefsは、自社サイトはもちろん競合サイトも調査できる海外製SEOツールです。
類似ツールと同じくリンク数やリンク元のドメインだけでなく、下記のような詳細情報まで調査することができます。
▼Ahrefsの強み
スパムリンクの確認や否認作業は、そう頻繁に行う必要はありません。
しかし、気づかぬ内に不審な被リンクが大量に貼られてしまうと、本人の責任を問わず不利益を被る可能性があります。
数カ月に1度など、定期的に確認しておくことで余計なリスクが回避できるなら、多少の手間をかける価値はあるはずです。