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Webデザインの初心者必見!Webデザインの勉強方法を徹底解説
効率的なSEO対策として注目されているトピッククラスター。中には導入を検討されている方も多いのではないでしょうか。とはいえ、効果の程度や導入の難易度などを知らずに挑戦するのは考え物です。そこで今回は、トピッククラスターの特徴・効果とメリット・作り方の手順などまとめてみました。
目次
トピッククラスターとは、ランダムに増え続けるコンテンツによって乱雑になりがちなWebサイトのインフラ構造を、一定の条件でグルーピングすることで改善を図る整理方法の一種です。
2種類の要素で構成された「親子構造」になっており、それぞれがハイパーリンク(内部リンク)で連結されています。
構成要素
つまり、不規則に存在している記事を有機的にまとめることで、ユーザー・Google検索エンジン・サイト運営者の三者にメリットを与え、結果的にコンテンツ群のSEO評価がアップする仕組みになっているのです。
SEO評価アップが狙える理由
インバウンドマーケティングやCRM機能ツールなどを提供しているグローバル企業、HubSpot社にてSEOエキスパートと顧客獲得ディレクターを兼任しているマシュー・バービー氏(Matthew Barby)が2017年頃にトピッククラスターモデを提唱して以降、より効率的なSEO手法として多くのWebサイトで導入が進んでいます。
ピラーページ(ピラーコンテンツ)とは、「まとめ記事」や「一覧ページ」のようにメイントピックを包括的に扱う「親記事」を指しています。
上記画像の通り、トピッククラスターの「中核にあたる記事」と言った方がイメージしやすいかもしれません。
個別の解説ページへと誘導する役目を担っているため、ほとんどの場合は「ビッグキーワード」または「ミドルキーワード」を用いて作成されています。
クラスターページ(クラスターコンテンツ)とは、メイントピックと関連性の高いサブトピックを扱う「子記事」を指しています。
メイントピックの補足情報や範囲を絞って深掘りした内容になっており、それぞれがピラーページと内部リンクで繋がっていなければなりません。
1本の樹木に例えるなら、ピラーページが「幹」にあたるのに対しクラスターページは「枝」にあたります。
ビッグキーワードに紐づく「ミドルキーワード」または「ロングテールキーワード」を扱うのが特徴です。
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従来のサイト構造との最大の違いは、キーワードではなくトピック(共通するテーマ)をベースにしてクラスター(集団・群れ)を形成するという点です。
確かに、これまでもカテゴリ分けなどを通じてサイト構造を整理することは可能でしたが、キーワードに縛られる分、下記のような問題が生じやすくなっていました。
従来版サイト構造の問題点
その点、トピッククラスターなら導入前の問題点をまとめて解決することができるのです。
なぜトピッククラスターは新しいSEO対策のスタンダードとして認知されているのか、その理由として下記のようなメリットが挙げられます。
効果とSEO的メリット
トピッククラスターの最大のメリットは、サイト構造がシンプルに整理整頓されて分かりやすくなるという点です。
脇道が残っている下町の交通インフラを整備すると渋滞が解消されるように、場当たり的に繋げていた内部リンク網を計画的に組織化することで下記のような効果が得られます。
サイト構造を明確にするメリット
ユーザーニーズを満たす情報を過不足なく網羅的に提供できるようになるのも、トピッククラスターモデルを導入する大きなメリットです。
情報を網羅的に提供するメリット
トピッククラスターモデルを導入しているサイトの多くが、ユーザーから「このサイトさえ見れば全ての疑問が解けそう!」「知りたい情報がすぐ見つかる!」といった高評価を得ているようです。
特定のキーワードに対し、SERPで上位表示される記事がグループ内に1つでもあると、同キーワードに対するトピッククラスター全体の評価も自動的にアップします。
なぜ、たった1記事の評価が全体に波及するのでしょうか。
その理由は、トピッククラスターを導入する前と後とでは、上位表示のされやすさを示す指標である「ドメインオーソリティ」によって受ける影響度が異なるからです。
ドメインオーソリティ(Domain Authority:DA)の違い
特に、親記事にあたるピラーページが上位化に成功した場合は、それに紐づくクラスターページの順位も上がりやすくなります。
まとめ記事などのクラスターページは、単独で上位化が狙いやすいロングテールキーワードと好相性なのが強み。
ユーザーニーズが満たされるよう、十分な詳細情報や補足情報を盛り込むことで大幅なCV(コンバージョン)アップが見込めます。
たとえクラスターページ自体でCV獲得に繋がらなかったとしても、下記のプロセスを経てコンバージョンに特化したキラーページへ誘導することも可能です。
キラーページへ誘導するプロセル
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難易度が高いビッグキーワードやミドルキーワードでも上位化が狙えるのは、トピッククラスターならではのメリットです。
確かに、オフィシャルサイトまたは超大規模サイトならともかく、通常は下記のような理由からビッグキーワードやミドルキーワードを用いた単体記事でランキング上位を狙うのは非現実的と言われています。
ビッグキーワードやミドルキーワードの上位化が難しい理由
ここで注目したいのが、トピッククラスターが持つ2つの強みです。
トピッククラスターの強み
つまり、ロングテールキーワードとの相性が良い「クラスターページ」さえ上位化できれば、自動的にビッグキーワードやミドルキーワードを用いる「ピラーページ」の検索順位まで向上する可能性が高いのです。
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トピッククラスターのメリットとして外せないのが、被リンク・リンクジュース・ページランクの全てが連鎖的に向上するという点です。
なぜ最終的にページランクアップまで期待できるのか、一連の流れについて見てみましょう。
ページランクがアップするまでのプロセス
ちなみに、リンクジュースとは被リンク(外部リンク)によってリンク元からリンク先へと渡される「SEOパワー」を指しており、向上させる方法として重要なのが「内部リンクの充実化」なのです。
リンクジュース具体的な活用方法については、下記の記事で詳しく解説しております。
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トピッククラスターの具体的な作成方法を解説する前に、SEO対策として成功させるために押さえておきたいポイントと注意点についてご説明します。
SEO効果を高めるポイントと注意点
トピッククラスターを作成する時は、必ず「核」にあたるピラーコンテンツを先に考えるのが成功させる必須条件です。
確かに、通常のコンテンツを作成する場合は最初にキーワード選定を行うのが定石ですから、クラスターページから考えたくなるのも当然でしょう。
しかし、クラスターページから取り掛かるのは、タイトルで取り扱うトピックを決めずに見出しなどの構成案をつくるようなモノ。
起点となるピラーページが定まっていなければトピッククラスター全体の方向性がブレ、コンテンツ同士の関連性が希薄になってしまうのです。
まずは、上位化の難易度が低いロングテールキーワードを使ったクラスターコンテンツから高評価を狙いましょう。
あえて難易度が高いビックキーワードを使ったピラーコンテンツから高評価を狙うのは、現実的とは言えません。
ちなみに、クラスターページの中で最も力を入れるべきなのは、コンバージョン獲得に適したキラーページです。
トピッククラスターは下記の5ステップで作成するのが一般的です。
作り方と手順
すでに運営中のWebサイトは、まず下準備として既存記事の分類を行いましょう。
この段階では全ての既存記事をクラスターページとして位置づけたうえで、ザックリとしたジャンルごとに整理するのがコツ。
ピラーページとして扱うメイントピックの決定と該当する既存記事の選定は、ステップ2で行います。
一方、既存記事が0件の場合は、こちらのステップ1を省略してステップ2から始めて下さい。
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ステップ2では、トピックを決定する作業を行います。
トピッククラスターにおける「トピック」とは、コンテンツ作成に必須のキーワード選定とは別物です。
少し大きめのテーマと言った方がイメージしやすいかもしれません。
トピックの一例
裾野が広がる余地を持った中規模テーマを選ぶと、クラスターページが作りやすくなります。
ステップ3では、ピラーページで扱うビッグキーワードまたはミドルキーワードを選定します。
選定条件
上記の条件を踏まえたうえで前述したトピック例に当てはめると、下記のようになります。
トピック | ビッグキーワード・ミドルキーワード |
---|---|
40代の転職活動 | 40代 転職 |
SEO対策の勉強方法 | SEO対策 勉強方法 |
テレワークに適した家づくり | テレワーク 家づくり |
初心者向けの副業 | 初心者 副業 |
なお、ペコプラでは無料のサジェスト・関連キーワード取得ツールを提供していますので、ぜひお役立てください。
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ステップ4は、クラスターページで扱うロングテールキーワードの選定です。
選定条件
上記の条件を踏まえたうえで前述したピラーページのキーワード例に当てはめると、下記の組み合わせが有力候補となります。
ピラーページの対策キーワード | クラスターページの対策キーワード |
---|---|
40代 転職 | 40代 転職 面接 |
SEO対策 勉強方法 | SEO対策 勉強方法 独学 |
テレワーク 家づくり | テレワーク 家づくり コツ |
初心者 副業 | 初心者 副業 おすすめ |
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最後の工程は、トピッククラスターのSEO効果を左右する内部リンクの設計です。
内部リンク設計のポイント
ピラーページとクラスターページの内部リンクは一方通行ではなく、必ず相互リンクにするのが定石です。
片方からしかリンクが張られていないと、トピッククラスターの利点が半減してしまいます。
ちなみに、クラスターページ間の内部リンクが多すぎるとピラーページにこそ集めるべきリンクジュースの効果が分散するため、本来の真価が発揮できません。
「収益の導線として外せないキラーページ」または「関連性が高くユーザーにとって有益」という条件に当てはまるコンテンツを厳選したうえで、クラスターページ間の内部リンクを設定しましょう。
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トピッククラスターに内部リンクを設置する際は、いくつかの注意点があります。
ユーザーと検索エンジンの双方に関連性が正しく伝わるよう、下記の項目を全て満たしましょう。
クラスターページからピラーページへ設置する内部リンクの注意点
一方、クラスターページ同士で内部リンクを設置する際は、クラスターページからピラーページへのリンクよりも下部に入れるのが一般的です。
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ここからは、トピッククラスターに関してお問い合わせが多かった疑問点についてご紹介します。
よくある質問
結論から言うと、異なるトピッククラスター間の内部リンクは避けた方が安全です。
不要な発リンクはGoogleから低評価を受ける要因となるため、内部リンクはあくまでトピッククラスター内に留めておきましょう。
むしろ関連性の低いコンテンツ同士は、手間をかけてでもリンクを削除すべきなのです。
どのページでも定型として表示されるサイドバーやフッターの場合、たとえ本文と全く関連性がないリンクが設置されていても支障はありません。
なぜなら、SEOの観点から見て「body内部」と「body外部」とでは、リンクそのものの価値が全く異なっているからです。
リンク価値の違い
つまり、内部リンク構造を意識すべきなのは価値が高い「本文内のリンク」なのです。
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トピッククラスターは、従来のサイト構造が抱えていた問題点を解決してくれる画期的なSEO対策として注目されています。
最大の特徴は、ユーザー・検索エンジン・サイト運営者の全てに恩恵を与えてくれるという点でしょう。
特に「コンテンツが増えすぎて管理しきれない」「もっと効率的にコンバージョンを増やしたい」という方は、効率的にSEO対策が図れるトピッククラスターの導入を検討してみてはいかがでしょうか。