キーワードマップは重要性をリマインド!作り方、使い方を解説!
2020.12.21
キーワードマップとは、特定のキーワードと、それに関連するキーワードをつなげて視覚化したマップのことです。キーワードについての関係性がわかりやすくなるだけではなく、関連したコンテンツを見つけやすくなる、コンテンツの重複を防げるなど、色々な点で役に立ちます。
今回は、そんな便利なキーワードマップの作り方から使い方までを解説します。
キーワードマップとは?
冒頭で少し触れましたがキーワードマップとは特定のキーワードを中心に、関連する別キーワードを放射状ツリーで階層的につなげて図案化したもののことです。
また、キーワードマップを作成するツールのことを指すこともあります。
キーワードマップを作るメリット
コンテンツSEOがメインストリームである現在においてキーワードは最重要といえるファクターです。
しかし現在の検索アルゴリズムは非常に高度化されており、単にキーワードを闇雲に羅列するだけでは検索順位を上げることは難しくなってきているのが現状です。
特に競合の激しいビッグワードにおいては単一の語句で勝負するのは無謀とも言えるほど難易度が高く、キーワード同士の関連性や共起性が重要になり、ロングテールワードを駆使することも必要になってくるでしょう。
また、関連性の低いキーワードを詰め込むと専門性が低いと見なされ検索順位の低下を招きかねません。
キーワードマップはこうした事態に対応するためキーワード同士の関連性を図案化し整理するうえで非常に有用なツールとなります。
それではキーワードマップを作成するメリットを見ていきましょう。
ビッグワード・ミドルワード・スモールワールドについては下記の記事で解説しています。
関連性の高いキーワードが一目でわかる
キーワードマップを使う上で最も明確なメリットはキーワード同士の関係性が可視化される点です。これによりキーワードの追加や整理がしやすく効果的な関連キーワードが変化しても柔軟に対応することができます。
コンテンツ作成の助けになる
キーワードマップはターゲットキーワードをピックアップする上で有効に働きますが、コンテンツ作成においても使い勝手がいいツールです。
キーワードを選定するだけでなく、派生する関連キーワードを組み込んでコンテツを作ることにより自動的に関連性の高いページを作成することができ、効果的な内部リンクを形成することができるでしょう。
キーワードマップで派生したキーワードの中で検索需要が少ないキーワードはロングテールワードとして同じページに複数組み込み、検索需要が高いキーワードは別ページとして作成し内部リンクで繋ぐといったようにすればより有効にキーワードマップを活用できるでしょう。
内部リンクについては下記の記事で解説しています。
サイトの専門性を高める
キーワードマップはメインとなるキーワードを中心に関連する語句をつなげて図案化したものです。ですので、キーワードマップを使ってピックアップした関連キーワードを多く用いればサイトの専門性を高めることができ、より質の高いサイトと判断されやすくなります。
特にビッグワードを使用する際に有効に働き、一つのキーワードを使うだけでは検索上位に食い込むのが難しい語句でもキーワードマップでロングテールワードを割り出し、相互に関連性の高いコンテンツを内部リンクしていけば検索順位を着実に上げていくことができます。
キーワードマップの作り方を解説!
キーワードと、それに関連したキーワードをただ闇雲に繋げるだけでは、キーワードマップとしては上手に機能してくれません。SEOに効果的なキーワードマップの作り方を解説します。
作成するサイトの方向性、既存サイトの方向性
まず、これから作成したいサイトの方向性や、既存サイトの方向性に合ったキーワードを選定しましょう。
キーワードは、サイト内のコンテンツの軸になる部分です。この部分がサイトの方向性とずれてしまうと、このサイトでどのような情報を提供したいのか?という最も大切なテーマがぶれてきてしまいます。
サイトの特性や方向性はもちろん、どのような層の人に読んでほしいかという点も合わせて考えることが重要です。
サイトの特性、方向性
サイトの特性や方向性を考えるにあたって、最も重要なのは「ユーザーにどのような情報を伝えたいか」という大きなテーマです。
例えば、レジャー関連の情報サイトを作りたい!と思った場合、どのような情報を揃えたサイトを作りたいでしょうか。
ただレジャー情報が雑多に並んでいるだけのサイトよりも、「キャンプ」「体験施設」「マリンレジャー」など、色々なジャンルの中からメインのものをいくつか絞ったサイトのほうが、情報を探しに来たユーザーには見やすく親切な構造になります。
ターゲットユーザーのイメージ
ターゲットとなるユーザーのイメージも重要です。このサイトを見てほしい人はどんな人なのか、女性か男性か、年齢はどれくらいなのかなど、具体的なターゲット像を設定しておくことでコンテンツの方向性が定まりやすくなります。
例えば、前述のレジャーの例の中で「キャンプ」をテーマにする場合、「子供を連れて家族でキャンプに行きたい」と思って情報を集めている人と、「夫婦でゆっくりキャンプをしたい」と考えている人では、同じ目的でも欲しい情報が少し違ってくるはずです。
提供したいサイトの形と、そのサイトを閲覧してくれるユーザーのイメージをある程度固めておくことで、サイトやコンテンツの方向性が見えてきやすくなります。
ターゲット・ペルソナの設定方法については下記の記事で解説しています。
キーワード選定をしていきましょう!
では、サイトの軸となるキーワードはどのように選定すれば良いのでしょうか。サイトの方向性とターゲットユーザーを考えながらキーワードを選定していきます。
メインとなるキーワード選定
まずはメインとなるキーワードを一つ決めましょう。
作りたいサイトの方向性に合致していて、なおかつターゲットユーザーが検索していそうなキーワードを選ぶと良いでしょう。
関連するキーワードの選定
メインのキーワードが決まったら、次は関連キーワードの選定です。
関連しそうなものを思いつくままに書き出しても良いのですが、キーワード選定に活用できるキーワードサジェストツールを使うと、もっと効率的にキーワードを選ぶことができます。
サジェストについては下記の記事で解説しています。
キーワードプランナー
キーワード選定に使えるサジェストツールのなかで、最も有名なのがGoogleの提供しているキーワードプランナーです。
使い方もシンプルで簡単です。「新しいキーワードを見つける」という部分をクリックして、検索窓にキーワードを入れて検索するだけで、入力したキーワードとそれに関連するキーワード、さらにそのキーワードが一か月でどれくらい検索されているか、という数字まで教えてくれます。
サジェストツールを使う
Googleのキーワードプランナーはもちろん優秀ですが、関連キーワードを見つけるためのサジェストツールはそれだけではありません。いくつかのツールを併用して使うことで、また新しい関連キーワードを見つけることができます。
Googleの検索結果から関連するキーワードを見つけ出してくれるサジェストツールです。Googleだけでなく、「楽天サジェスト」や「GooglePlayサジェスト」も検索することができます。
キーワードの検索ボリュームや関連キーワード、検索数などをチェックすることができます。
キーワードプランナーと違う点は、SEO難易度という数値を表示してくれる点です。検索結果右端のSDという数値がSEO難易度を数値化したもので、数字が大きくなるほど競合が大きくなります。
Googleだけでなく、YoutubeやInstagram、AmazonやTwitterなどのwebサービスの関連キーワードも探すことができます。ただし、検索ボリュームは有料版に登録しないと表示されません。
運営データに基いてキーワードマップを作る
様々な方法を用いてキーワードを調べ、コンテンツを作成してもそれで終わりというわけではありません。
キーワードにも流行り廃りが存在し、更新しないコンテンツは検索順位がどんどん下がっていきます。
そうならないためにはその時々の流行のキーワードを調べ、コンテンツに反映させることが重要です。
語句の関係性を図案化したキーワードマップはキーワードの取捨選択が容易にできます。それらを踏まえて運営データに基いたキーワードを組み込み、キーワードマップを作成するのは検索順位を上げる上でも非常に有効な手段となり得るでしょう。
Googleアナリティクスで流入キーワードを調べる
Googleアナリティクスでは、実際のサイトへのアクセスデータに基づいてどのようなキーワードでサイトを訪問したかなどの情報を得ることができます。現在は検索エンジンがSSL化され、暗号化が進みましたので以前よりはキーワードを取得できる数が大きく減りましたが、依然としてある程度のデータは獲得可能です。これらのデータを見ることで、実際にサイトを訪問したユーザーがどのようなキーワードで検索していたのかなど、ユーザーの動向やサイトに対するニーズを踏まえた上でキーワード調査をすることができます。
またGoogleアナリティクスでキーワードを選定するメリットはアクセスデータをベースにしているため、コンバージョンに繋がるキーワードも判る点です。つまりサイトのターゲットになるユーザーがどのようなキーワードを用いて訪問しているかを詳細に知ることができるのです。
ただ、前述しました通り現在はSSL化に伴いGoogleアナリティクスでオーガニック検索を調査しましても「not provided」や「not set」が表示されることが多くなり、データが参照できないことも珍しくありません。
そういった場合は完全に同じデータではありませんがアナリティクスの「集客>Search Console>検索クエリ」からユーザーが実際に入力した検索ワードを調べることができます。
検索クエリの調べ方については下記の記事でも解説しています。
Googleサーチコンソールで流入キーワードを調べる
Googleサーチコンソールでは、 Googleの検索結果においてサイトがどのように表示されているかのデータを取得できます。
ユーザーの動向やコンバージョンについては関連づけられないものの、サーチコンソールのレポートにおいてはWebページでのトータルな検索データについて閲覧することができ、Googleアナリティクスよりも数多くの流入キーワードを調査することができるでしょう。
また、キーワード以外にもクリック率や表示回数、平均順位なども知ることができるので表示回数に対してクリック数が少ないキーワードを発見することができるためサイトの改善ポイントを発見する上でも有効です。
サーチコンソールレポートの具体的な項目については以下の通りです。
・検索クエリ:ユーザーが実際に検索してWebサイトのURLを表示させた検索キーワード
・表示回数: 検索結果におけるGoogle 広告での表示回数と Google 検索での表示回数
・クリック数: Googleの検索結果ページでサイトがクリックされた回数
・キーワード:WebページのテキストコンテンツにおいてGoogle がサイトをクロールして見つけた重要なキーワードやその類似語等
・平均掲載順位: 検索クエリに対するGoogle検索結果での平均ランキング。複数の検索クエリの順位を平均したもの
・CTR(クリック率): クリック数を表示回数で割った値。Google 検索でのクリック数に対して使用
サーチコンソールについては下記の記事で解説しています。
選定したキーワードのカテゴライズ
サジェストツールを活用して関連キーワードを探し出したら、次は選定したキーワードをカテゴリ分けしていきましょう。カテゴリごとに関連キーワードを分類しておくことで、コンテンツやキーワードごとの関連性がより分かりやすくなります。
キーワードマップ作製ツールを使う
手作業で紙やエクセルにカテゴリ分けするのも良いのですが、最初のうちはカテゴリの分類に戸惑ったり、どのように分類すれば良いのかわからなくて作業が進まなかったりすることがあります。
そのような場合は、キーワードマップを自動で作ってくれるツールを使ってみましょう。
Keyserch betaは、特定のキーワードを入れると、そのキーワードに関連したキーワードをマインドマップのように整理して表示してくれるサービスです。
Keyserch betaでメインのキーワードを検索し、出てきた関連キーワードの分類を参考にしながらカテゴリ分けをしていくとスムーズにキーワードマップを作ることができます。
キーワードマップの使い方を解説!
キーワードマップが完成したら、次は使い方の解説です。完成したキーワードマップはどのように使えばよいのでしょうか。コンテンツ作成にキーワードマップを役立てる方法について解説します。
キーワードマップを元にコンテンツを作成
完成したキーワードマップを参考に、コンテンツのテーマを決めていきましょう。キーワードマップの中から3つから5つ程度のキーワードを抽出してテーマを作成すると、情報が多すぎずバランスの取れた読みやすいコンテンツになります。
ライティングの構成を考える
キーワードからテーマを決めたら、次はどのようにライティングするかを考えます。
ライティングの構成に行き詰まったら、そのキーワードで上位に表示されているサイトのコンテンツの構造を参考にすると良いでしょう。ただし、内容が似たようなものになってしまったり、コピーコンテンツになってしまったりしないように注意が必要です。情報や文体などに独自性のあるライティングを心がけましょう。
検索ボリュームの多いキーワードを選定する
キーワードマップを作成し、関連性の高いキーワードを絞り込んでもそれらを闇雲に使うだけでは不十分です。キーワードマップを更に有効に使うためにはより有用なキーワードを選定する必要があります。
最もシンプルな目安として機能するのが検索ボリュームです。
検索ボリュームが多いキーワードはそれだけ多くのユーザーが使用しているということなのでそれだけ流入も見込みやすくなるからです。
ですので、関連性の高いキーワードの中で検索ボリュームが多いものをピックアップしていくのが単純に効果的な手段となり得ます。
選定キーワードと内容確認
ライティングが終わったら、最後に選定したキーワードとライティングの内容が合致しているかどうかをもう一度確認しましょう。
コンテンツのタイトルがキーワードと合致しているかどうかも重要です。記事の中身だけでなく、タイトルもキーワードと関連した内容になっているか確かめてみましょう。
コンテンツ間におけるキーワードの関連性を高める
キーワードマップを使用して関連性の高いキーワードをちりばめたページを作成してもそこがゴールではありません。
現在主流のコンテンツSEOにおいてはページ単体だけでなくページ同士の関連性の高さも重要なファクターになります。
キーワードマップを用いて作成した関連性の高いコンテンツ同士を適切にリンクし合うことにより検索ボリュームの多いビッグキーワードでも安定して順位を向上させることも決して不可能ではありません。キーワードマップは単独のコンテンツ内だけなくコンテンツ同士の関連性を高める上でも非常に役に立ちます。
また、流行りのキーワードや関連性の高さは常に変動しますので、その時々においてキーワードの追加・剪定をしやすいようキーワードマップの保存と更新は常にしておくべきでしょう。
そういったキーワードの変動やユーザーのニーズの変化にも柔軟に対応できるところがキーワードマップの強みでもあります。
無料で使えるキーワードマップ作成ツール
キーワードマップを作る上でキーワードマップ作成ツールを使うのもオススメです。
大半のキーワードマップ作成ツールは有料なのでなかなか気軽に使いにくいですが、無料で使用できるものも幾つかあります。
keysearch Beta
keysearch Betaはキーワードを入力すれば各国のGoogle検索のサジェストを取得し、自動的に放射状ツリーを作ってくれるツールです。
上記の画像のように第2階層までサジェストキーワードをまとめて図形化してくれるのでどのキーワードが関連しているのか見やすく、広い視点で語句の関係性を把握できることが強みです。
また、CSVファイルやSVGファイルで保存することもできるためExcelでスプレッドシートを作ることができるのも魅力の一つと言えるでしょう。
OMUSUBI
もう一つの無料キーワードマップ作成ツールはOMUSUBIと呼ばれるものです。
サジェストキーワードを第二階層まで表示する点はkeysearch Betaと同じですがこちらは各キーワード部分をクリックすると今度はその語句のサジェストキーワードが表示されるため数珠つなぎに関連キーワードを調べていくことができるのが特徴です。
ちえのわ
最後に紹介するのはちえのわと呼ばれるキーワードマップ作成ツールです。
他の二つのツールと同様に第二階層のキーワードまで表示されますが、縦長になりがちなkeysearch Beta、キーワード同士が重なって表示されやすいOMUSUBIとくらべてより見やすくコンパクトな印象があります。
また、隣に関連キーワード一覧が表示されるため機能はシンプルながらも見やすさに特化したツールと言えるでしょう。
まとめ
キーワードマップは、テーマが一貫したコンテンツを作りたいときに役立ちます。特に、具体的なテーマを設定してSEO対策をしたい場合や、一つの重要なキーワードについて深く掘り下げたコンテンツを作成したい時には非常に利便性の高いアイテムです。
キーワードマップは作成に時間も手間もかかりますが、目指すべき方向性が定まる、コンテンツの内容がブレなくなる、コンテンツの重複が防げるなど、テーマの視覚化によるメリットを多く受けることができます。Web上の無料ツールを活用すれば気軽に作れるので、ぜひ一度作ってみてください。
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