SEOの観点から見る良質な被リンクとは?被リンクを増やす方法も解説
2021.07.26
SEOを多少理解している方であれば被リンクという言葉を1度は聞いたことがあるでしょう。
被リンクとは外部サイトから自社サイトに貼られたリンクのことを指します。
被リンクは現在でもSEO効果があり、獲得数を増やせれば検索順位が上昇するといった効果を得ることができる可能性があります。
ですが、被リンク増えたからといって必ずSEO効果があるわけではなく、被リンク自体の質も求められます。
当記事では被リンクの概要や増やす方法などを解説します。
被リンクとは?
ここでは被リンクの概要について紹介します。
被リンクのことをしっかりと理解してWebサイト運営に役立てていきましょう。
別のサイトから自社サイトへ貼られているリンクのこと
被リンクとは外部サイトから自社サイトに貼られたリンクのことを指します。
SEO対策には内部対策と外部対策があります。
内部対策は様々な施策があり、サイト内部の問題点などを改善する対策のことを指しますが、外部対策で行えることとのメインと言えば被リンク対策しかありません。
そのため外部対策=被リンク対策と解釈して問題ないでしょう。
良質な被リンクを獲得することが大切
被リンクは大きく分けて「良質な被リンク」と「スパムリンク(悪質な被リンク)」の2つがあります。
検索順位の上位化を目指す場合は良質な被リンクの獲得を目指すことが必要です。
良質な被リンクとはナチュラルリンクともいわれ、自然に外部のサイトから貼り付けられたリンクです。
自社サイトを訪れたユーザーが良いWebサイトだなと感じた際に、その訪れたユーザーが運営しているブログなどでそのWebサイトへアクセスできるようにリンクを貼り付けたり共有したりするケースが「良質な被リンク」に当たります。
反対にスパムリンクとは検索順位のアップを目的として自作的に貼り付けられたリンクをいいます。2000~2010年頃までは自作でリンクを増やして検索順位をアップさせる対策がSEOの主流でした。
これを現在ではブラックハットSEOと言います。
しかし自作で作成した被リンクで検索順位の操作が行われてしまうと、低品質なコンテンツでも順位が上がってしまうため、検索ユーザーの利便性が損なわれることからGoogleアルゴリズムが変更され、現在スパムリンクは淘汰されています。
自作で被リンクを増やした場合は最悪ガイドライン違反となりペナルティによって検索順位を大幅に落とされる可能性もありますので自作自演での被リンク対策は行わないようにしましょう。
被リンクを獲得して得られる効果
ここでは被リンクを獲得して得られる効果について紹介します。
なぜ被リンクが重要なのかしっかりと理解していきましょう。
SEO効果につながりやすい
前述のとおり被リンクは現在でもSEO効果があります。
Googleのアルゴリズム変更によってスパムリンクは淘汰されているものの依然としてSEOへの影響力は強大です。
実際弊社で管理しているサイトの内、被リンクが貼られているサイトと貼られていないサイトで順位の上昇率を比較した際、被リンクが貼られているサイトの方が多く順位上昇していることが確認できました。
そのため、良質な被リンクの獲得数が増えれば、その分サイトの評価が向上し検索結果で上位表示されやすくなります。
また被リンクの量が増えればその分、リンクを辿るクローラーの巡回数つまりクローラビリティがアップするためWebサイトがインデックスされやすくなるでしょう。
その結果、SEO対策で優位に立つことができます。
訪問者数の向上
また、被リンクの増加が影響し、訪問者数の向上も見込めます。
被リンクの獲得数が増加するということは直接リンクでつながっている外部サイトが多いということです。
そうなれば外部サイトからのリンクを辿ってくるユーザー数の増加が見込めるため訪問者数の向上につながります。
また訪問者がSNSで自社のWebサイトをシェアしてくれればSNSを経由してさらに訪問者数を向上させられるでしょう。
自然な被リンクを増やすコツ
ここからは、自然な被リンクを増やすためのコツを紹介します。
なおどの方法にも共通しているのは、ユーザーの満足度の高いコンテンツを提供することです。
ユーザーのニーズを満たすコンテンツを制作する
Google検索によってページに辿り着くユーザーは、それぞれ悩みや疑問などのニーズを抱えています。
その悩みや疑問などのニーズをより深く理解し、ニーズに沿ったコンテンツを作成することが重要です。
具体的には、SEOで狙うキーワード選定を行った後、コンテンツの作成前に検索意図の調査を入念に行うことをおすすめします。
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一次情報を提供する
一次情報は、本人が手に入れたオリジナルな情報のことを指します。
一次情報にも様々な種類が存在しますが、統計データ、実験や検証結果、理論や考え方などが一次情報となるケースが多いです。
一時情報を手に入れる(一時情報を提供する)ためにはコストや手間がかかるという課題はあります。
しかし一次情報は既存の情報である二次情報とは異なり希少性が高く、引用、出典として利用され、被リンクが増える可能性が高いです。
他のサイトの情報以外に付加価値を加えたコンテンツにする
一時情報を使用してコンテンツ作成を行うのが、最も理想的なものの、二次情報を利用することもあるかと存じます。
そのような場合、特に他のサイトの情報を参考にコンテンツの作成を行うのであれば、他のサイトの情報以外にユーザーに付加価値を提供できるコンテンツにすることが重要です
コンテンツを整理しユーザービリティを改善する
一次情報を掲載したコンテンツや、情報が豊富なコンテンツでも、上位表示することができないケースがあります。
内容の質は高いものの、コンテンツが整理されておらず、ユーザーが読みにくい場合に多いです。
コンテンツを作成する際には、以下のようなポイントに注意することをおすすめします。
- 適度に改行を入れ、余白をつける
- 見出しなどにも注意する
- 必要に応じて文字修飾も行う
- 説明に役立つ写真や図があれば活用する
SNSを運用してコンテンツが拡散されやすくする
SNSのユーザーが増えてきている現在、SNSで拡散されることにより、「バズ」が起こり、多くの自然な被リンクを得るということは珍しくなくなりました。
またインフルエンサーとのネットワークを構築し、インフルエンサーの力を借りて、拡散する方法もあります。
SNSを利用してコンテンツを拡散させることができるように、SNSを効果的に活用することをおすすめします。
たとえばtwitterであれば、特定のジャンルに特化した有益なツイートを行うことで、フォロワーを獲得します。
フォロワーがいれば、サイトに新規コンテンツを追加した際に、twitterでツイートすることで、インデックスされる前からアクセスを得ることができ、フォロワーからの被リンクを得て、より素早くインデックスされる効果も期待できます。
その分野の専門家のポジションを築く
サイトで扱うテーマにおいて、専門家のポジションを築くことで、自然な被リンクを獲得しやすくなります。
たとえばレストランを探したい時には「食べログ」を利用するユーザーは多いと思いますが、これは食べログがレストランに関する専門家のポジションを獲得しているからに他なりません。
専門家のポジションを築くためには、扱うテーマに対して網羅的に情報が手に入るサイトを作成するのが重要です。
扱うテーマのキーワードに派生する様々な複合キーワードでもコンテンツを作成し、内部リンクを構築することをおすすめします。
SNSのシェアボタンを設置
また、サイト内にSNSのシェアボタンを設置しておくのもよいでしょう。
SNSのシェアボタンとはTwitterやFacebookなどのSNSで情報を気軽に共有できる機能です。
前述のとおり、SNSによるシェアも被リンクの獲得と訪問者の向上につながります。
SNS経由でのリンクを獲得するためにもシェアボタンは忘れずに設置しましょう。
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SEOにマイナスの影響を及ぼす要注意なリンク
Googleの検索アルゴリズムのアップデートであるペンギンアップデートにより、低品質なリンクが張られているサイトはペナルティーの対象になりました。
そのため現在では、これまでは有効だったブラックハットSEOによる「検索順位を上げること」を目的としたリンクを利用すると、サイトの評価が落ちる可能性があります。
ここではSEOにマイナスの影響を及ぼす可能性のある要注意なリンクを紹介していきます。
なおリンクにはPageRankを転送するリンクと、転送しないリンクがあります。
リンクタグ内にrel=”nofollow”を含まないリンクはPageRankを転送し、含むリンクは転送しません。(なおnofollow属性の扱いは2019年9月より若干の変更がありました。詳しくは以下の記事をご確認ください。)
PageRankを転送しないリンクであれば、ペナルティの対象にはならないため、安全にリンクを挿入することが可能です。
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テキスト広告からの被リンク
クリック報酬型広告で見かけることが多いテキスト広告からの被リンクにはペナルティーの原因になるケースとならないケースがあります。
GoogleのAdWordsや、Yahoo!プロモーション広告のリンクはPageRankを転送しない設定になっているため、ペナルティーの危険性はありません。
しかしマイナーなテキスト広告の場合、PageRankを転送する設定になっている可能性があるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
記事広告やネイティブ広告からの被リンク
記事広告とネイティブ広告はどちらも、お金を払って他サイトに記事を書いてもらう広告のことです。
ネイティブ広告は広告のようには見えない広告だという違いがあります。
いずれの場合も、お金を払って書いてもらった記事内にPageRankを転送するリンクを挿入してしまうと、ペナルティーの原因です。
プレスリリース内のアンカーテキスト
お金を払って配布するプレスリリース内にアンカーテキストでリンクを送るとペナルティーの対象となります。
アンカーテキストが最適化されていないリンクの場合はペナルティーの対象とはなりませんが、rel=”nofollow”を利用し、PageRankを転送しない設定にしておくと安全です。
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被リンク獲得を目的としたページからのリンク
被リンク獲得を目的としサテライトサイトを作成し、メインサイトにリンクを張るケースはブラックハットSEOの代表的な手法で、ペナルティーの原因になります。
またサイト運営者同士で、被リンク獲得を目的とした相互リンクを行った場合も同様です。
自動化されたプログラムやサービスを使用した被リンク
自動でリンクを張るツールを利用して、被リンクを増やすプログラムやサービスが存在します。
そのようなサービスを利用して得た被リンクもペナルティーの対象となります。
隠しリンク
現在は使用されることが非常に少なくなりましたが、白の背景で白のテキストを使用したり、フォントサイズを0に設定したりすることで、リンク視認できなくなる、隠しリンクというものがあります。隠しリンクもペナルティーの対象です。
ブックマークサイトのリンク
ソーシャルブックマーク一覧は文字通り、様々なサイトのリンクを集めたものです。
ソーシャルブックマークを利用してリンクを獲得しようとすると、ペナルティーを受けることが多いので注意することをおすすめします。
被リンクを調べる場合はツールを活用しよう
被リンクを調べる方法としてはツールを活用するのが一般的です。
ツールには無料と有料の2通りがあり機能も異なるため各ツールの特徴を理解しておかなければなりません。
ここでは被リンクを調べるツールを詳しく解説します。
無料ツール
無料で被リンクを確認できる代表的なツールはGoogleが提供しているGoogleサーチコンソールです。
リンクという項目を開けば外部リンクと内部リンクを確認でき、リンクの詳細を開けばどのWebページから被リンクされているかも確認できます。
無料で被リンクの獲得数を調べたい場合に最適なツールといえるでしょう。
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有料ツール
有料ツールであればGoogleサーチコンソール以上の分析・解析機能を備えています。
またツールによってはWebサイトが低品質かどうか確認できるため効率的な外部対策が可能です。
代表的な有料ツールにはMajestic SEOやMoz Link Explorer、Ahrefsなどがあります。
特にAhrefsは競合調査や被リンク分析など、さまざま機能が充実しておりSEO分析に長けているためSEO関係者に人気の高いツールです。
被リンクを否認する方法
被リンクを確認するツールを紹介しましたが、もしも被リンクの中に『SEOにマイナスの影響を及ぼす要注意なリンク』で紹介したような低質な被リンクがあった場合、どうすればよいのでしょうか。
低質な被リンクがあると、ペナルティを受けてしまう可能性があります。
この場合は、Googleのサーチコンソールから被リンクを否認の申請をすることができます。
詳しい手順は下記の記事で解説しているので、そちらをチェックしてください。
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この申請をおこなうことで、低質な被リンクによるSEOへの悪影響を防ぐことができます。
ただし、この申請は慎重におこなう必要があります。
むやみにおこなうと、サイトのパフォーマンスに影響を及ぼしてしまうからです。
多くの場合は、この申請をおこなわなくとも、Googleのほうで作為的な被リンクを判断し、SEOに影響を及ぼさないようにしてくれます。標準的なサイトではこの申請をおこなう必要がありません。
まとめ
今回は、被リンクの概要や増やす方法などを紹介しました。
自作自演はNGですが自然に獲得できた被リンクはSEOの観点から見ても大きな影響力を持ちます。
そのため常に高品質なWebサイトの制作・運営を心掛けてファンを増やすことが大切です。
しかし獲得数が増えても関連性のないサイトや質の低いサイトばかりであればサイト評価の上昇は見込めません。
最悪サイトの評価の低下や検索順位の低下にもつながる可能性があるためツールを活用して効率的なSEO対策を行っていきましょう。
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