2019年9月にnofollow属性の扱いが変わると発表!新たな属性とnofollowの設定方法
2019.10.16
2019年9月に、Googleがnofollow属性の扱いを変更したことが、SEO対策やWEBマーケティングなどの観点から、広く注目されています。Googleが扱いを変更したということは、今すぐ何か対応しなくてはならないと不安に感じている方も中にはいらっしゃるかもしれません。そんな方のために、属性の変更内容や今後のためにおさえておくべきポイントなどについて、詳しくご紹介していきます。
nofollow属性とは
そもそも、nofollow属性というものがどのようなものであるのかを、いまいち理解しきれていないという方もいるのではないでしょうか?
簡単に言うと、nofollow属性は、外部リンクとなるリンク先のぺージにSEOの恩恵を与えないという性質を持っている属性のこと。本来は、あるサイトに埋め込まれたリンク先へ飛ぶことで、PageRankやアンカーテキストなどの情報を、リンク先となるサイトが得ることのできます。しかし、この属性を持っているリンクの場合は、このような情報を得ることができなくなるため、「ノーフォロー」=「追いかけない」「辿らない」という言葉があらわす通りに、リンク先が追随してくる情報をもらうことができない=リンク元が持っているSEOにおいてのメリットを、相手先に与えない属性というわけです。
実は、私たちの身近なサイトでも広く使われており、twitterやFacebookに代表されるSNSや、Wikipediaなどのエンサイクロペディアなどの誰もが知っているサイトでも、スパム行為やランク操作をさせないという目的のもとに採用されています。
nofollow属性の設定方法
エンサイクロペディアやブログのコメント欄などのスパムを防止するための策として、nofollow属性が導入されてから、早15年ほどが経過しました。属性としては、どのような役割を持つものかがすでに理解していても、自分ではまだ設定したことがないという方も中にはいらっしゃるかもしれません。最近では、Googleが外部リンクへの取り締まりをさらに強化させてきていることもあり、より適切なSEO対策などのために、属性についての知識を深め、しっかりと設定していきたいという方もいらっしゃるかもしれません。
設定方法は、大きく分けて2つ。「メタタグに記述する方法」と「特定のリンクに対して直接指定する方法」があります。それぞれの設定方法で、設定の対象となるものが異なりますので、下記を参考にしてください。
メタタグに記述する方法(メタ要素で指定する方法)
すべてのリンクに設定をしたいという場合には、metaタグ内に、rel=”nofollow”の記述をします。
例としては、下記のようになります。
<meta name="robots" content="nofollow">
特定のリンクに対して直接指定する方法(アンカー要素で指定する方法)
1つの特定のリンクに設定したいという場合には、リンク先となるURLに続けて、rel=”nofollow”をつけます。
例としては、下記のようになります。
<a href="http://www.expamle.com" rel="nofollow">外部サイトのリンク</a>
nofollow属性の用途
nofollow属性を採用するべき用途は、おおまかに3つ。リンク先が信用度に不安が残るコンテンツである場合、リンク先が広告などに関連する有料サイトである場合、クロールの優先順位を考える場合です。
リンク先が信頼性に不安が残るコンテンツである場合
自らのサイトの信用度や安全性などにも関わりますし、保証の問題などにも関連する可能性もありますので、信用しきれないコンテンツ、海外のコンテンツ、アダルト系のコンテンツなどに設定することが推奨されます。
リンク先が広告などに関連する有料サイトである場合
検索エンジンの順位に影響を与えてしまう恐れや違反となる恐れなどがありますので、広告関連などの有料コンテンツをリンク先とする場合に設定することが推奨されます。
クロールの優先順位を考えるべき場合
クロールをコントロールして、より検索エンジンロボットに効率的に巡回してもらうという観点からも、インデックスする必要のない、ログインや問い合わせフォームなどには設定するようにしておくと安心です。
そもそも、nofollow属性の扱いが変えられたのは、ひと昔前と違い、むしろ最近では、従来のnofollowが持っていた「命令」の影響がマイナス効果を及ぼすことが多くなってきてしまったからです。「命令」ではなく、「ヒント」としての扱いに変わることで、これまではマイナスとなってしまっていた部分がプラスとなることも考えられます。
しかし、「ヒント」として扱われるようになる今後は、Googleのアルゴリズムの裁量による部分が大きくなりますので、サイトに貼っているリンクをすべてnofollowにしてしまっているというような大雑把な管理では、すべてのnofollowがスルーされてしまう可能性もありますので、「nofollow属性は使うべき用途のみに使うようにする」という基本をあらためて徹底しておくことをおすすめします
2019年9月からnofollow属性の扱いが変更!新たな属性も登場
Googleが、このnofollow属性の「進化」について公表したのは、2019年9月10日のこと。2005年から大々的に使われ始めてからの一番大きな変化として、世界中で注目を集めています。ただこのnofollowが従わないのは、外部リンクのみです。
内部リンクについては、従来通り、クロール、インデックスには重要ではないと判断します。ただクロールを抑制が有効なのはインデックス数が相当多い大規模サイトのみで、通常のサイトでは、内部リンクに対してnofollowを使用する必要はありません。
何故、nofollowを命令からヒントに変わったのかと言いますと、Googleでは、サイトを評価するにあたって、リンクを重要視しているからです。今までの形式だとたとえ良いサイトに自然なリンクが張られていたとしても、、nofollow属性がついていたため、評価されず、適切な検索結果の表示が出来なくなります。nofollowを従うことでマイナスの影響を及ぼしていたため、ヒントにしたと言えます。
ただしnofollowは引き続き機能しますので、既存のnofollow属性を直ちに消したりする必要はないです。
実は、Googleがnofollow属性の扱いを変更したのと同時に、「sponsored属性」と「ugc属性」という2種類の属性の導入がアナウンスされました。これら2つの属性は、もともとあったnofollowに非常に働きが似ており、より特定のリンクの場合に使用することになるでしょう。なお、meta robotsタグでは無効すので注意してください。
sponsored属性
広告コンテンツやスポンサーコンテンツ、有料リンクなどに設定する属性で、遷移先のリンクは紛れもなく広告ですよと伝えるために使用します。使用例は以下です。
<a href="https://example.com/ rel="sponsored">広告ページ</a>
ugc属性
User Generated Contentの略。コメントやフォーラムなど、ユーザーが作成したコンテンツに対して設定します。設定例は以下です。
<a href="https://example.com/ rel="ugc">ユーザ作成ページ</a>
上記の新しい2つの属性を加えたnofollowを含む3つの属性は、ランキング付けを目的として、現在すでにGoogleに利用されています。なお、nofollow属性が、クロールとインデックスにおいて、今までの扱いである「命令」としてではなく、新しい「ヒント」としてGoogle検索に影響を与えるのは、US現地時間で、2020年3月1日からの予定となっています。
併用設定やGoogle以外でのugc・sponsored属性のサポート状況
先ほど紹介した、sponsoredやugc属性ですが、nofollowとの組み合わせは可能なのでしょうか?結論から申し上げますと、組み合わせて設定するのは可能です。そのため、複数指定する場合は、以下のようになるでしょう。
<a href="https://example.com/ rel="sponsored nofollow">広告ページ</a>
<a href="https://example.com/ rel="ugc nofollow">ユーザ作成ページ</a>
ただ、sponsoredとugcは今のところGoogleのみ有効です。yahooやBingに関しては、サポートしていません。そのため、新しい属性が追加されたからと言って、すぐに対応する必要はないでしょう。
なおBingではnofollowは命令ではなくヒントとして利用しています。
まとめ
いかがでしたか?nofollow属性の扱いで行われた変更や設定方法などについて、ご理解頂きましたでしょうか。今すぐに属性を変更しなければいけないということはありませんが、属性の概要をおさえておくことはもちろん、新たに導入された2つの「sponsored属性」と「ugc属性」の活用方法を今回解説した内容を参考に、SEO対策やマーケティングなどに役立てていただければと思います。
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