2021年7月コアアルゴリズムアップデートを実施!6月の影響は反転した?
2021.07.30
Googleは日本時間の2021年7月2日(太平洋時間:7月1日)、前回6月に実施されたコアアルゴリズムアップデートの続きにあたる2段階目を実施しました。
そこで本記事では、完了までのアナウンスを時系列でまとめたうえで、注目ポイントやランキングの変動状況などについて解説します。
2021年7月2日コアアルゴリズムアップデートを実施
太平洋時間の2021年7月1日(日本時間:7月2日)、Googleがコアアルゴリズムアップデートを実施したと公式にアナウンスしました。
この段落では、7月のコアアルゴリズムアップデートが完了するまでの経緯と、アナウンスのポイントを解説します。
7月Gコアアプデは6月の続き
2021年、初回となるGoogleのコアアルゴリズムアップデートは2部構成になっており、すでに1回目は6月3日(日本時間)に実施されています。
今回ロールアウトされたGコアアプデは、前回実施された「June 2021 Core Update」の続きです。
本年1回目が実施された際に「対応が間に合わなかった変更部分は続きとして7月に実施する」と予告されていたので、あらためての事前告知はありませんでした。
なお、2021年6月にロールアウトされた1段階目の「The June 2021 Core Update」については、下記のコラムで詳しく解説しております。
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ロールアウト開始の通知:7月2日1:00am
2021年7月2日の午前1時(日本時間)、Google SearchLiaisonの公式アカウントよりコアアルゴリズムアップデートのロールアウトをスタートさせたとTwitter上でアナウンスされました。
上記のツイートを要約したうえで、SEO関係者が注目すべき4つのポイントをピックアップしてみました。
▼注目点
Googleから2部構成の後半と予告されていましたので、「名称は付かないのでは?」と予想していた方も多かったのではないでしょうか。
しかし、大方の予想に反し「July 2021 Core Update」という正式名称が付けられていました。
一見すると単独の更新と同レベルかと勘違いしそうですが、コアアルゴリズムアップデートとしてはあくまで6月・7月の2回で1回分のカウントになります。
また、数分遅れではあるもののGoogle日本法人の金谷武明氏からも同じ内容のお知らせがツイートされています。
ロールアウト完了の通知:7月13日2:13am
2021年7月13の午前2時過ぎ(日本時間)、Google SearchLiaisonの公式アカウントより「July 2021 Core Update」のロールアウトが完了したとツイートされています。
上記のアナウンスにより、2部構成というイレギュラーな手法上、約1ヵ月半にわたる長期の更新がようやく完了したのです。
ちなみに、Googleは第1次がリリースされた時点で「たとえ6月に順位変動が発生しても7月の第2次が完了した後に反転する可能性がある」と示唆していました。
ロールアウトが完全に完了した今だからこそ、自サイトのパフォーマンスを再計測するのはもちろん、順位変動の傾向をリサーチしておくべきでしょう。
7月時点で5種類7回!2021年Googleアップデート一覧
昨年の「The December 2020 Core Update」が実施されて以降、一大イベントと化しているコアアプデが行われていなかったため、「今年は更新に消極的なのかも…」という印象を抱いていたSEO関係者もおられるでしょう。
しかし、Googleは2021年の前半こそ2種類と少な目でしたが、6月に入った途端、約1ヵ月の間に3種類のアップデートを計5回も実施しているのです。
▼2021年のアップデート履歴
- 2月11日:Passage Ranking
- 4月9日:プロダクトレビューアップデート
- 6月3日:June 2021 Core Update(本年初のコアアプデ第1次)
- 6月16日:ページエクスペリエンスアップデート
- 6月24日:スパムアップデート(第1次)
- 6月29日:スパムアップデート(第2次)
- 7月2日:July 2021 Core Update(本年初のコアアプデ第2次)
コアアルゴリズムアップデートだけじゃない!SEO関連の更新4つ
この段落では、コアアプデほど大きな順位変動には繋がらないものの、今年に入ってからロールアウトされた下記の4種類について解説します。
▼SEO関連の更新
- パッセージランキング
- プロダクトレビューアップデート
- ページエクスペリエンスアップデート
- スパムアップデート
パッセージランキング(旧パッセージインデクシング)
2月11日から導入されたパッセージランキング(Passage Ranking)とは、順位評価の範囲が「ページ全体」から「ページ内の一部」へと変更になったGoogleの新しいランキングシステムです。
名称はパッセージインデックス(Passage Indexing)からパッセージランキングへと変更されています。
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プロダクトレビューアップデート
4月9日に実施されたプロダクトレビューアップデート(Product Review Update)は、「高品質な製品・商品レビュー作りの促進」を目的とした更新で、アフィリエイトサイトなどが主な対象です。
英語圏のみに先行導入されましたが、今後は日本語を含む多言語への展開が予想されています。
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ページエクスペリエンスアップデート
6月16日から開始されたページエクスペリエンスアップデート(Page experience Update)とは、「ユーザーにとっての使い勝手」をより的確に評価するための更新です。
Core Web Vitalsを含めた指標が設けられており、ページの利便性・快適性などが評価の対象になっています。
SEOとの関係性については、下記のコラムを参照してください。
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スパムアップデート
6月24日、Google SearchLiaisonの公式アカウントよりスパム対策のアップデートを実施したと通知されています。
上記のツイートを要約し、前半の開始通知と後半の追記に分けて注目点をピックアップしてみました。
▼開始通知のポイント
「日常的な取り組みの一環」と前置きしているだけあって、プロダクトレビューアップデートのような固有名称は付けられていません。
一方、追記のツイートではGコアアプデと同様に「2段階スタイル」を採用し、続きは次週に実施すると予告しています。
▼追記のポイント
- 当日中に完了する予定
- 来週も関連の更新を第2弾として実施する予定
その後、予告通り6月29日に第2段が実施され、第1段と同じく当日中に完了する予定だとツイートされています。
7月コアアルゴリズムアップデートでの変動観測
7月のアルゴリズムアップデートによってどの程度のランキング変動が発生したのか、国内・海外それぞれの順位計測ツールで検証してみましょう。
国内の順位計測ツール
まずは、国内の順位計測ツールで変動状況を確認してみましょう。
namaz
出展:namaz
実施された当日こそ多少の変動が見られるものの、むしろスパムアップデートによる影響の方が遥かに大きかったことが分かります。
サクラサクラボ
出典:サクラサクラボ
一方、サクラサクラボではGコアアプデの影響が軽微だったのに加え、スパムアップデートの影響も限定的でした。
海外の順位計測ツール
続いて、海外の順位計測ツール5種類で変動状況を確認しましょう。
RankRanger
出典:RankRanger
PC・モバイル共に現地時間の7月2日、つまり実施された翌日に突出した変動が発生しています。
SERPmetrics
出典:SERPmetrics
こちらでは、ロールアウトが開始された当日から翌日にかけて急激なランキング変動が発生し、その後も乱高下を繰り返していました。
moz
出典:moz
こちらは第1段に比べると小さかったものの、実施翌日の7月2日(現地時間)に順位変動がピークを向かえています。
AccuRanker
出典:AccuRanker
こちらは、RankRangerと同じく実施翌日の7月2日にピークを向かえています。
Advanced WEB RANKING
出典:Advanced WEB RANKING
こちらの順位変動も7月2日に急上昇し、その後は急速に元の水準まで戻っています。
今回のアップデートの影響
今回のアップデートは、過去に前例のない2回に分けてのアップデートとなります。
そのため、Googleからも6月のアップデートで順位上昇したとしても7月に逆転する可能性があるとの通知があり、ヒヤヒヤしていたサイト管理者もいるのではないでしょうか?
私もその内の1人で、逆転しないでくれ。。。と祈っていました(笑)
ただ、今回のアップデートの影響を結論から言うと、予想していたような影響はそれほどなく、いままでのアップデートと比較すると大きな影響はなかったという印象です。
心配していた逆転の結果も、弊社が管理しているサイトでは起こりませんでしたので、一安心です。
ただ、影響があったサイトもおそらくあるでしょう。
検索上位から下落してしまうと、焦ってしまいなんとかすぐにでも上位に復活させなくてはと思うかもしれませんが、行えることとしては、ユーザーの事を考えコンテンツの作成、もしくは、サイトの内部構造の改善を地道に行っていくしかありません。
弊社で管理しているサイトの中で、今回のアップデートでも順位上昇したサイトはありますが、どのサイトも何か特別なことを行ったわけではなく、内部の改善とコンテンツの作成・修正をメインに行い、今回のアップデートのタイミングで上昇したに過ぎません。
ですので、今回下落してしまった方は1度落ち着き、問題点はないか、ユーザーにとって使いにくい点はないかなど、調査し1つ1つ改善していきましょう。
まとめ
2021年の初回となるコアアルゴリズムアップデートは、7月の第2段を経て完全に完了しました。
海外計測ツールの一部ではその後の乱高下が観測されていますが、日本国内では既に沈静化しているようです。
今年中にあと何回のコアアプデが実施されるかは未定ですが、初回が遅かった分だけ通年よりは少ないと予想されます。
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