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Googleは2021年6月3日(日本時間)、今年1回目のコアアルゴリズムアップデートを行いました。今回は初めての試みとして2部構成になっており、7月にも実施されます。そこで本記事では、事前告知から完了までを時系列でまとめたうえで、今回の特異性や検索順位の変動状況などをまとめてみました。
目次
日本時間の2021年6月3日(米国時間:6月2日)、Googleは今年初めてのコアアルゴリズムアップデートを実施したと正式に発表しました。
ここ数年のGコアアプデは年に3~4回ほどのペースで行われており、3~4ヵ月のスパンが定例化していました。
これに対し今回は、前回2020年12月4日に実施された「The December 2020 Core Update」から約6カ月の期間が空いたため、かなり久しぶりという印象を受けます。
▼近年のコアアルゴリズムアップデート履歴
まずは、事前告知からロールアウト完了までの流れを時系列に沿って見てみましょう。
事前告知の第一報は、従来通りGoogle SearchLiaisonのtwitter公式アカウントから全世界へ向けて、実施当日の6月3日2:01amに発信されています。
Later today, we are releasing a broad core update, as we do several times per year. It is called the June 2021 Core Update. Our guidance about such updates is here:https://t.co/e5ZQUA3RC6
This will be followed by the July 2021 Core update. Here’s more information about that…
— Google SearchLiaison (@searchliaison) June 2, 2021
上記のツイートを要約し、押さえておくべき5つのポイントをピックアップしてみました。
▼事前告知の注目点
同じく、Google日本法人の金谷氏からも下記の事前告知がツイートされています。
本日、広範囲にわたるコア アルゴリズムのアップデート(June 2021 Core Update)を実施いたします。本アップデートは年に数回実施されるもののひとつです。詳しい情報はこちらの日本語記事をご参照ください。https://t.co/r91tpCgz1A
また、来月 July 2021 Core Update を予定しています。 https://t.co/7oTXLcmCcI
— 金谷 武明 ★ Takeaki Kanaya (@jumpingknee) June 2, 2021
事前告知から約6時間後の同日7:38am、Googleはコアアルゴリズムアップデートのロールアウトがスタートしたと、Twitter上でLIVE通知を発信しています。
The June 2021 Core Update is now rolling out live. As is typical with these updates, it will typically take about one to two weeks to fully roll out.
— Google SearchLiaison (@searchliaison) June 2, 2021
通常通り、リリースから完了まで1~2週間かけてアップデートが適用される予定になっているそうです。
Googleからの事前告知では、今回のGコアアプデも従来通り1~2週間ほどかけて行われると予告されていました。
しかし実際にはいつもよりも順調に進行したらしく、開始から9日後の6月12日0:49amに完了したとアナウンスされています。
The June 2021 Core Update rollout is complete as of June 12, 2021.
— Google SearchLiaison (@searchliaison) June 15, 2021
半年ぶりだったのも然ることながら、何より異例だったのは「Google史上初となる2段階スタイルのコアアルゴリズムアップデート」になるという点です。
この段落では、Googleはなぜ2段階に分けたのか、さらにその影響について解説します。
今回のコアアルゴリズムアップデートはいつもとは異なり、6月・7月の2ヵ月連続で実施された後に完結する予定です。
しかも、このアナウンスは6月Gコアアプデが完了する前、すでに事前告知の段階で発信されており、下記のように追記されていました。
Some of our planned improvements for the June 2021 update aren’t quite ready, so we’re moving ahead with the parts that are, then we will follow with the rest with the July 2021 update. Most sites won’t notice either of these updates, as is typical with any core updates….
— Google SearchLiaison (@searchliaison) June 2, 2021
Googleは、いつもは1回で完了させていたコアアルゴリズムアップデートを2回に分割する理由について、下記のように解説しています。
▼2段階に分けた理由
始めての2段階スタイルによってどのような影響が出るのか、気になっているSEO担当者も多いでしょう。
今後の影響について、Googleは下記のようにツイートしています。
Of course, any core update can produce drops or gains for some content. Because of the two-part nature of this release, it’s possible a very small slice of content might see changes in June that reverse in July….
— Google SearchLiaison (@searchliaison) June 2, 2021
▼2段階に分けた影響
つまり、たとえ6月のGコアアプデによって順位が変動したとしても、7月分が完了するまで最終的な影響は判断できないのです。
コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは、Googleが検索ランキング要因に追加すると明言している「UX指標」の1つです。
Googleは2020年4月19日の時点で、コアウェブバイタルを組み込んだページエクスペリエンスアップデート(Page experience Update)を、2021年6月中旬から開始すると告知していました。
今回のGコアアプデと時期が重なっていることから、サイト運営者が集うSEOフォーラムでは「同時に行われたのでは?」「ページエクスペリエンスアップデートはGコアアプデに統合されたのか?」と話題になっていたようです。
しかし、Googleは6月のGコアアプデとコアウェブバイタル、およびページエクスペリエンスアップデートの関連性について、事前告知でも完了通知でも言及していません。
なお、Core Web VitalsとPage experienceの関連情報については、下記のコラムをご一読ください。
12日に6月のコアアルゴリズムアップデートが完了したと発表された4日後、6月16日にGoogleはページエクスペリエンスアップデートをリリースしたと正式に発表しました。
The page experience update is now slowly rolling out (Top Stories will begin using this new signal by Thursday). It will be complete by the end of August 2021. More here: https://t.co/kDwhhOYklK
— Google Search Central (@googlesearchc) June 15, 2021
▼ツイートの注目ポイント
上記のアナウンスにより、ページエクスペリエンスアップデートは6月のGコアアプデとは異なる時間軸で実行されたと解釈できます。
Googleのダニー・サリヴァン(Danny Sullivan)氏が2021年2月25日にツイートしていた通り、穏やかなペースで実装されていくようです。
同じく、Googleのジョン・ミューラー(John Mueller)氏もページエクスペリエンスアップデートはスローローンチで展開するとアナウンスしていますので、急激な順位変動は発生しないと考えられます。
No, we're rolling this out slowly over the course of about 2 months.
— 🍌 John 🍌 (@JohnMu) June 14, 2021
▼ミューラー氏の回答
6月のGコアアプデが実行された当日(米国時間:2021年6月2日)、コアアルゴリズムアップデートおよび小規模アップデートの影響について、Googleの公式サイトに関連記事が掲載されました。
Googleのダニー・サリバン(Danny Sullivan)氏によると、Googleにはアップデートによって各サイトに期待している改善点があり、具体的には下記の2点を例に挙げています。
▼注目すべきポイント
6月のコアアルゴリズムアップデートとの直接的な関連性に言及した訳ではありませんが、このタイミングでの言及は軽視できません。
今後は下記のコラムでご紹介しているプロダクトレビューについても、注力した方が良いでしょう。
ここからは、6月のアルゴリズムアップデートによってどの程度の影響がランキングに反映されたのか、国内・海外それぞれの順位計測ツールで検証してみましょう。
まずは、国内の順位計測ツールで変動状況を確認してみましょう。
出展:namaz
上記のグラフで示されている通り、実施された翌日に多少の変動が確認できますが、さほど大きな影響はなかったようです。
出典: サクラサクラボ
一方、サクラサクラボではnamazよりも変動が大きく現れていました。
続いて、海外の順位計測ツール5種類で変動状況を確認しましょう。
出典:RankRanger
こちらは、PC・モバイル共に現地時間の6月4日~6日までの3日間、かなり大きな変動が続いていました。
出典:SERPmetrics
こちらは、現地時間の6月5日~6日にかけて順位変動のピークを迎えており、その後は急速に鎮静化しています。
出典:moz
Mozでは、6月4日に順位変動がピークに達したものの、その後は実施前のレベルを下回るほど急激に落ち着きを取り戻していました。
出典:AccuRanker
こちらは、SERPmetricsと同じような観測結果になっています。
こちらの順位変動も6月4日~6日にかけて急上昇していますが、その後は他の計測ツールと同様に短期間で元の水準に戻っています。
今回のアップデートの影響は、特定のジャンルのキーワードで変動があったわけではなく、ジャンル問わず変動がありましたが、今までのアップデートと比較するとそれほど大きな影響はなかったという印象です。
ですので、変動したサイトに決まった特徴はあまりなかったのですが、変動したサイトの中で、全体的に順位が向上したサイトがいくつかありましたので、そのサイトの特徴や行った対策などについて紹介します。
※ここからは、弊社の見解になります。
今回ご紹介するサイトでは、特定のキーワードで順位が上昇したわけではなく、多くのキーワードで順位が上昇し、サイト全体の評価が上がりました。
このサイトで行った対策のメインは内部強化(主に内部リンクの強化やコンテンツの強化)がメインとなります。
こちらのサイトの課題として、以前から直帰率が比較的高い傾向にあり、その改善をメインに行っていまおりました。
その結果として、2020年8月付近では70%以上あった直帰率が、2020年12月付近から改善が見られ、2021年3月付近では50%前半まで改善することができ、その時点ではあまり順位変動はありませんでしたが、今回のアップデートで大幅に多くのキーワードで順位上昇が見られています。
▼2020年8月時点の直帰率
▼2021年3月時点の直帰率
こちらのサイト以外でも、同様に順位上昇が見られたサイトでも対策のメインは内部強化を行っており、ユーザーのトラフィックの改善がメインの対策となります。
今回弊社が観測しているサイトでは、トラフィックの改善が見られたサイトが大小さまざまではありますが順位上昇している印象です。
ですが、ここで勘違いしてはいけないのが、内部対策=アップデート対策ではないということです。
こちらのサイトでは結果として、アップデートのタイミングで大幅な上昇が確認できましたが、トラフィックが改善されサイトの評価が上がれば、アップデート以外のタイミングでも順位上昇の結果があった可能性は高いと考えられます。
ですので、アップデートのための対策などはやはり無く、Googleが名言している通り常にユーザーのことを考え、コンテンツの作成や内部強化など対策を行っていくことが順位上昇する近道ではないでしょうか。
2021年1回目となる6月のコアアルゴリズムアップデートは、前回から半年間の空白期間を経ている、2部構成になっているという異例づくしとなりました。
とはいえ、質の高いコンテンツ作りが検索ランキングにとって最も大きな影響を与えるという事実に、変わりはありません。
何より、具体的な日にちは発表されていないものの、7月に予定されている2回目が完了すれば現時点で受けている影響が逆転する可能性もあるのです。
たとえ順位が大きく変動したとしても、ひとまず静観しつつユーザーニーズを満たすコンテンツ作りに専念すべきしょう。