ローカル検索で上位表示させるMEO対策とは?
2022.02.07
実店舗を経営しているオーナー様にとって、集客率に多大な影響を与えるローカル検索。
その一方で、「ローカル検索に挑戦したいけど上位化の仕組みが分からない…」「コンテンツSEOと同じ手法が通用しない…」と悩んでいる方も多いようです。
そこで今回は、ローカル検索の仕組みを踏まえたうえで最新アップデート情報・効果的なMEO対策・広告の出し方などについて解説します。
ローカル検索(MEO)とは?
ローカル検索とは、ユーザーが検索した時の位置情報・対象エリア・業種によって、異なる検索結果を表示させる仕組みを指しています。
つまり、ローカル検索の上位化を狙う行為は「実店舗」への集客を目的としたMEO(Map Engine Optimization)対策の一環なのです。
スマホやタブレットなどを使用するモバイルユーザーからの疑問・リクエストに対して最適な答えが提供できるよう、ランキング上位のショップがGoogle Mapなどの地図アプリにマッピング表示されます。
ローカル検索順位の決定要素3つ
ローカル検索は下記の3点によってランキング順位が決定します。
▼ローカル検索のランキング要素
- ユーザーが検索している現在地からの距離
- ユーザーが入力した検索キーワードとの関連性
- サイテーション数などから割り出した知名度
なお、ランキング要素の詳細や一般的なSEO対策との違いについては下記の記事を参照して下さい。
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2021年11月にローカル検索のアルゴリズムアップデート実施
米国時間の2021年11月30日、Googleはローカル検索のアルゴリズムアップデートを実施しました。
グローバル展開だったので、日本のローカル検索でもランキングが大きく変動していたようです。
上記のアナウンスを要約し、SEO関係者が認知しておくべきポイントをピックアップしてみました。
▼ポイント
- 今回のアルゴリズムアップデートの名称は「November 2021 Local Search Update」
- 2021年11月30日に開始し、12月8日に完了している
後日、ダニーサリバン氏から「アナウンスをし忘れていたため事後報告になった」と、釈明のツーとが投稿されています。
SEOフォーラムでは順位変動の大きさから「11月18日に実施されたGコアアプデの第2段か?」と話題になっていましたが、その要因はローカル検索のアルゴリズムアップデートだったのです。
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ローカル検索の始め方!Googleビジネスプロフィールの登録方法
ローカル検索をスタートさせる第一歩は、Googleが事業者向けに無料で提供している「Googleビジネスプロフィール」への登録です。
※2021年11月4日に、GoogleマイビジネスはGoogleビジネスプロフィールへ名称変更されました。
出展:Googleビジネスプロフィール
上記の公式サイトにアクセスして「今すぐ開始」ボタンをクリックすると、「登録フロー画面」に切り替わります。
ここでは、ビジネス名・住所・電話番号などの基本情報を入力してください。
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オーナー確認(オーナー登録)が必須
基本情報を入力しただけでは、Googleマップに自店の情報を表示させることはできません。
下記の手順に従って、必ずオーナー登録を完了させましょう。
▼オーナー確認の手順
- Googleマップ上で「ビジネス名」を入力
- 登録したビジネス名を選択
- 「ビジネスオーナーですか?」というテキストをクリック
- 切り替わった「管理を開始」画面にて、必要項目を入力
- 2週間ほどで登録した住所にハガキが届く
- ハガキに記載されている「確認コード」をビジネスプロフィール上で入力する
ここまでのステップが完了して初めてGoogleマップに自店の情報が表示されるようになるのです。
ローカル検索(MEO)のSEO対策
より多くのお客様に来店してもらうには、ローカル検索で上位表示させる必要があります。
そこでこの段落では、Googleビジネスプロフィールへの登録が完了した後に行うべき「MEOに特化したSEO対策」についてご紹介しましょう。
▼ローカル検索のSEO対策
- 店舗情報(ビジネスプロフィール)を充実させる
- 写真の投稿数を増やす
- クチコミの管理と返信
- 「よくある質問」や「お問い合わせ」を設定する
公式ヘルプページ上の「Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法」でも有益な情報が掲載されていますが、「噛み砕いたヒントが知りたい!」という方は下記の記事を参照してください。
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店舗情報(ビジネスプロフィール)を充実させる
最初に手を加えるべきなのは、Googleビジネスプロフィールを介して公開する店舗情報を充実させることです。
下記の項目を追加するのはもちろん、常に最新の情報が発信できるよう更新しておきましょう。
▼追加すべき店舗情報
- 定休日
- ランチタイム
- SNSのアカウント
- イベント情報
- 看板メニュー
- 新商品の入荷情報
写真の投稿数を増やす
テキストによる説明文には詳細な内容を表現できる強みがある反面、「読むのが面倒」「他店と比較しにくい」という弱点があります。
特に、スマートフォンやタブレットを使って検索している人は「今すぐ行ける場所」、または「今いる場所から近いお店」などを探しているケースがほとんどです。
その点、視覚的にアピールできる写真なら「彼女の好みかも…」「品揃えが豊富そう」など、一目で判断がつきます。
同じエリア内の競合他社だけがランキング表示されるローカル検索だからこそ、外観・内装・メニューといったお店のイメージがリアルに伝わる写真を増やしておきましょう。
クチコミの管理と返信
新規顧客にとって画像データと同じくらいお店選びの決め手となるのが「口コミ情報」です。
始めてのお店を選ぶ際、客観的な意見を参考にしたくなるのは当然でしょう。
口コミの投稿が少なかったり評判が悪かったりするお店より、「美味しかった」「お洒落だった」という口コミが多い方が魅力的なのは言うまでもありません。
何より、高評価の口コミが多いほどGoogleからの評価もアップして検索順位に反映される仕組みになっているのです。
また、口コミの管理画面から返信することでお客様との直接的なつながりが生れ、「リピーターの獲得」にも役立ちます。
▼口コミに返信するメリット
- 好意的な口コミ:感謝の意が伝わり、お客様の意見を尊重しているとアピールできる
- 好意的ではない口コミ:誠意ある対応によって、好感度がアップする
「よくある質問」や「お問い合わせ」を設定する
ローカル検索で上位表示されているお店は、必ずと言って良いほど「よくある質問」や「お問い合わせ」ボタンが設定されています。
その目的は、何より「顧客の取りこぼし」を防ぐため!「よくある質問」や「お問い合わせ」ボタンさえ設定しておけば、たとえ定休日や営業時間外でもお客様が興味を持ったタイミングを逃しません。
▼設定条件
- シンプルで扱いやすいフォーム
- 全ページからアクセスできるよう、ヘッダーやフッターなど目立つ場所に固定する
ローカル検索にGoogle広告を出す方法
ここまで、ローカル検索で上位化するための施策をご紹介してきましたが、実現までにはある程度の時間がかかるうえ、ライバルが多い業種にとっては決して簡単とは言えません。
「競合が多くて上位化できない!」「時間と手間をかけたくない!」という方は、ローカル検索広告を導入してみてはいかがでしょうか。
手っ取り早く露出が増やせるうえ、通常のGoogle検索でも最上位に表示されやすくなります。
ただし、下記2つの連携が大前提となっているため、通常のリスティング広告(Google広告)を契約せずにローカル検索広告だけを単独で表示させることはできません。
▼連携が必要なサービス
- Google広告:通常のリスティング広告
- Googleビジネスプロフィール:店舗情報をローカル検索結果に表示させるサービス
ローカル検索広告を表示させる大まかな手順は、下記の2ステップに分かれています。
▼ローカル検索広告を表示させる手順
- Google広告に申し込んで内部設定を行う
- Google広告とGoogleビジネスプロフィールを連携させて、「住所表示オプション」を設定する
Google広告に申し込んで内部設定を行う
出展:Google広告
ローカル検索上に広告を出すには、まずGoogle広告(旧Google AdWords)への申し込みが必要です。
登録は下記の4ステップで構成されていますので、Google広告の利用開始ガイドに沿って手続きを勧めましょう。
▼Google広告の申し込みと設定手順
- 上記の公式サイトにアクセスし、Google広告の「新規アカウント」を開設する
- 「最初のキャンペーン」を設定する
- 「設定と請求」→「概要」へと進み、名前と住所を入力してから「支払い方法」を設定する
- 「広告グループ」を設定し、「テキスト広告」を作成する
GoogleビジネスプロフィールとGoogle広告を連携させる
この段落では、オーナー自身が管理しているGoogleビジネスプロフィールとGoogle広告を連携させる方法について解説します。
Google広告にアクセスしたら、下記の手順に従って進めて下さい。
▼GoogleビジネスプロフィールとGoogle広告を連携させる手順
- Google広告の左サイドバーにある「広告と広告表示オプション」をクリック
- 「広告表示オプション」をクリック
- 「+」ボタンを開き、「住所表示オプション」をクリック
- 「Googleビジネスプロフィールアカウントを検索する」または「知っているGoogleビジネスプロフィールアカウントにリンクする」を選択
- 「続行」をクリックして完了
「Googleビジネスプロフィールアカウントを検索する」を選択した場合は、画面右下の「選択」→「続行」をクリックすると連携が完了します。
一方、「知っているGoogleビジネスプロフィールアカウントにリンクする」を選択した場合は、「Googleビジネスプロフィールアカウントを選択してください」から広告を表示させたいアカウント情報を選択してから「続行」をクリックしましょう。
特定の地域に絞ってローカル検索の順位を調べる方法
ローカル検索の順位は特定のエリアだけでなく、下記5項目について詳細な結果を調査することが可能です。
▼検索順位
- 検索語句を入力してください:歯科医、居酒屋、ネイルサロン、美容室、歯医者など
- 地域:渋谷区、新宿区など調査したいエリア
- 言語:日本語(Japanese)、英語(English)など
- デバイス:モバイル、パソコン、タブレット
- 視聴者:「どのオーディエンスにも含まれていないユーザー」など
Google広告にアクセスしたら、下記の手順に従って検索順位の結果を調査してみましょう。
①画面右上の「ツールと設定」をクリック
②「広告プレビューと診断」とクリック
③「検索語句」に美容室、歯科医などのキーワードを入力する
④「地域」に東京、世田谷区など調べたいエリア情報を入力する
⑤「プレビュー」ボタンをクリックし、順位の結果を確認する
ローカル検索の費用相場
最後に、下記の2種類に分けて費用相場の目安をご紹介します。
▼ローカル検索の費用相場
- ローカル検索広告の費用相場
- ローカル検索を業者に依頼した場合の費用相場
ローカル検索広告の費用相場
ローカル検索広告は、下記の4つを対象とした「クリック課金」のみを採用しています。
つまり、通常のリスティング広告と同じくユーザーのアクションに繋がらなければ費用は発生しません。
▼クリックポイントの対象
- 場所の詳細を取得
- ルート検索
- 電話の発信(モバイルのclick-to-call)
- Webサイト
ただし、ローカル検索広告は単独で表示させることはできないため、あくまでGoogle広告と合算した予算設定が必須です。
▼費用に関するお役立ち情報
- 各キーワードの平均クリック単価:Google広告のアカウントからアクセスできるキーワードプランナーで調査可能
- 広告の表示順と価格の関係:ジャンルや地域によって価格が異なり、キーワードごとに入札で価格が決まる
- 予算の上限設定:月・週・日毎に設定できる
ローカル検索を業者に依頼した場合の費用相場
結論から言うと、ローカル検索をプロのSEO業者に依頼した際の費用相場は2.5万~5万円ほどと言われています。
ただし、料金形態は基本的に下記の2種類に分かれているため、ターゲットキーワードによって使い分けるのがコツです。
▼料金形態の種類と特徴
- 日額成功報酬型:特定キーワードで5位以内に表示された日数に応じて支払う方法で、ビッグキーワード向き
- 固定報酬型:成果を問わず定額を支払う方法で、キーワード選定が成否のカギを握っている
ローカル検索のSEO対策は、成果が現れるまで半年~1年ほどかかるうえ、利用者が増えるにつれて難易度が上がっているのが実情です。
「ノウハウを調べる時間がない!」「個人で対策しても成果が乏しい…」という方は、ぜひ当サイトの「無料お見積もり・お問い合わせ」フォームからご相談ください。
まとめ
ローカル検索は、実店舗を構えているオーナー様にとって極めて有効な集客手段です。
ローカル検索で上位化に成功した結果、来店数が劇的に増加したというショップも珍しくありません。
主要デバイスがPCからモバイルへと変化している以上、今後はより一層ローカル検索のSEO対策が重要になってくると予想されます。
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