ゼロクリックサーチとは?WEB担当者が知っておくべきことと対策方法
2020.10.20
「良質な記事を書いたはずなのに集客できない…」
「ゼロクリックサーチばかりされてしまう」
という悩みを、多くの人が抱えています。
事実、ユーザーにサイト記事を見てもらえず機会損失するケースは数多く存在しています。
その原因は、あなたが書いた『良質な記事』にあるかもしれません。
今回はゼロクリックサーチの意味から原因、あなたが取るべきアクションプランまでを解説した記事になっています。
最後まで読んで、WEB集客の強化の参考にしていただけると幸いです。
ゼロクリックサーチとは、『表紙で離脱される事』
イメージしやすいように本屋さんで例えます。あなたはマーケティングに関する本を探しています。ビジネス本のコーナーにはたくさん本があり、表紙を見ただけでお腹いっぱいになったあなたは何も買わずに本屋さんを出て行ってしまいました。
これとほぼ同じで、ゼロクリックサーチとは「検索したにもかかわらずサイトに入らないで完結してしまうこと」を指します。
サイト=本だと置き換えて考えたらわかりやすいですね。
どれくらいのユーザーがゼロクリックサーチしているのか
事実、ゼロクリックが50.33パーセントを超えたという米国での調査結果が出ています。調査対象が米国ではあるものの、他国で半数以上のユーザーがゼロクリックサーチを行っているのは嬉しくない情報ですね。
ゼロクリックサーチで引き起こされる悲劇とは
あなたがサイトを作るのには、目的があるはずです。
会社の想いや理念を伝えたいのか、自社サービスを紹介したいのか、などがそうですよね。ゼロクリックサーチされるということは、目的が果たされないことを意味します。
ユーザーがクリックしない限り、あなたがサイトを通して一番伝えたい想い、理念、サービスを伝えられないのです。
ゼロクリックサーチが発生する2つの理由と1つの真実
どんな事象にも必ず理由があります。
ゼロクリックサーチが発生する理由は2つあり、それ故起こってしまう弊害も1つあるのです。
それぞれ解説していきます。
サイトに入る前段階で満足してしまう
こちらは代表的な理由になってきます。
サイトにはディスクリプションと呼ばれる文章があり、サイトに入らなくとも検索結果画面でサイトの概要を把握できるようになっています。ユーザーの求める内容がそこに書いてあったとしたら、それで満足して検索エンジンを閉じてしまうことに繋がります。
ユーザーが欲しい情報を提示した「良質な記事」であるが故に起こってしまいがちです。
実例紹介
ラケット」という英単語のスペルを知りたいA君は、「ラケット 英語」と検索エンジンで調べます。検索結果の一番上に「racket」という答えが書いてあることを確認したA君はそのまま検索エンジンを閉じてしまいました。
これぞゼロクリックサーチの悲劇ですね。
ちょうど良さそうなサイトが見当たらなかった
これに関しては単純で、需要と供給が釣り合っていない状態です。
知りたい!というユーザーに対して供給がないことからゼロクリックサーチが発生してしまいます。
実例紹介
「狂犬病の予防接種」という言葉を英語に変換してくれるサイトを知りたいA君。「狂犬病 予防接種 英語」と検索したもののわかりやすく書いてあるサイトがなかったため、そのまま検索エンジンを閉じてしまいました。
もし需要を満たすサイトがあったら、おそらくページを訪れていたことでしょう。
「本当は」満足していないユーザー
ここまでゼロクリックサーチが発生する理由について、ユーザー心理を交えながら書いてきました。でも一つ目の理由についてよく考えてみてください。A君はなぜラケットの英単語を知りたかったのでしょうか?本当に満足して検索エンジンを閉じたのでしょうか?
ユーザーはなぜ検索エンジンを使ったのか。その理由を理解しコンテンツを作成していくことが検索ユーザーがサイトに訪れてくれる可能性を高めていくはずです。
ゼロクリックサーチを避けて、集客につなげる為の行動とは
ゼロクリックサーチを避け、集客につなげるためには
この2つがカギとなります。
ビッグワードでの集客を、最初から考えない
Googleなどの検索エンジンでは、数多く検索されているキーワード「ビッグワード」が存在します。月に1000回検索されるキーワードと12000回検索されるキーワードでは後者のほうが集客が期待できそうに見えますよね?
ですがそれは簡単ではありません。12000回も検索されるようなキーワードで検索上位を取ること自体難しい話なのです。アクセスが期待できるキーワードほど、他のWebマーケターも力を入れてコンテンツを作ります。そして元々強いドメインであることがほとんどな為、まともに戦ってもなかなか勝つことができません。
ビッグワード、ミドルワード、スモールワードについては以下の記事で解説しております。
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真のニーズをつかんで、深いコンテンツを作る
そもそも、ユーザーは何を目的にキーワード検索するのでしょうか?
それは「知りたいことがあるから」です。では何故知りたいことが出てきたのでしょう?
知りたいと思う心理の裏には、必ず望む未来があります。これが真のニーズです。
例えばワイヤレスイヤホンを紹介する場合、そのページを見るであろうユーザーは最終的にどんな未来を望んでいるのでしょうか?
ランニング時に使ってモチベーションアップに繋げたいのか、デスクワーク時に使って作業効率を上げたいのか・・・。
真のニーズに突き刺す深いコンテンツを作ることで、ユーザーの関心は高まります。結果としてゼロクリックサーチを避けられるのです。
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具体的なアクションプラン
上記二つの考え方がゼロクリックサーチを避けるうえで重要になってきます。
ここからは、具体的にどういった行動をとればいいのか、所謂アクションプランについて書いていきます。
二ッチを狙う
正確には「競合サイトが強くないキーワード」で勝負をするのです。
例えば「露天風呂」というビッグワードがあるとします。
このワードの検索上位はとても高いクオリティのサイト、それらを押しのけて上位に食い込むのは至難の業です。ですが、「露天風呂 阿蘇 カップル」で検索をかけるとどうしょう。前者のワードと比べると月間の検索数も少なく勝機があるはずです。
ここで大事になってくるのは、上位サイトよりも高いクオリティのコンテンツをだせそうか、というのを自問自答することです。
検索のきっかけ、リテラシーの分析をする
キーワードを選定したら、次に考えることはユーザーのペルソナ(人格)です。
どんな人があなたの選んだキーワードを検索するのか、男性なのか女性なのか、年齢は幾つくらいで結婚はしているのか・・など、特定の一人に書くつもりでペルソナ設定をしていきます。
ペルソナを決めたら、「検索をしようと思ったきっかけは何なのか」「その検索分野についてどれくらいのリテラシーがあるのか」という分析に入ります。先ほど挙げた露天風呂の例で話すと、阿蘇に旅行しに行くから検索しているのか、そもそも予算の相場は知っているのかなどですね。
ペルソナの作成方法は以下の記事で解説しております。
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表面的なニーズと、その先にある深層心理を意識する
きっかけとリテラシーの分析が終わったら、次に「ニーズは何なのか」を考えます。ニーズとは、ユーザーが求めていることであり、次の2種類あると考えてください。
特に重要なのが後者であり、ニーズの根源でもあります。ここを上手く突ける記事が書けてこそWeb担当者として一人前であるといえるのではないでしょうか。
「露天風呂 阿蘇 カップル」で検索をかけた未婚20歳男性を検索ユーザーだと仮定すると、次のようなニーズが想定できます。
- 彼女と阿蘇旅行に行きたいが、露天風呂がある宿を知りたい(表面的なニーズ)
- 一世一代のプロポーズを成功させるために、ロマンティックな露天風呂付宿へ泊まりたい。(深層心理にあるニーズ)
もしここまで考え付かないという場合は、上位サイトの記事を参考にしてみることをおすすめします。競合は何を考えているのかを分析することで、おのずとあなたが作るべきコンテンツも定まってくるはずです。
表面的なニーズは即満たし、深層心理を刺激する
これをわかりやすく言えば、「タイトル、大見出しで結論を話す」ということです。
ここでいう結論とはユーザーの表面的なニーズに対してで、深層心理にあるニーズは「若干」匂わせるようにするとベストだと言えます。ユーザーからしたら、この記事は自分のニーズを完璧に満たしてくれそうだ!という気持ちになり、実際にサイトを閲覧してくれることでしょう。
質の高い記事で滞在時間を延ばす
これは長期的目線で見たら重要な行動になってきます。
もしユーザーが満足を通り越して感動するような「質の高い記事」を見た場合、他のページも見たくなるものです。
レストランで例えてみましょう。あなたは美味しいと評判のピザ屋さんでマルゲリータを頼みました。
食べたら想像をはるかに超える美味しさで、一瞬のうちに平らげてしまいます。お腹にもまだ余裕があるあなたは「ほかのピザもおいしいはず!」と思い違うピザを頼んでしまいますよね。
あなたの中でそのレストランの評価はうなぎのぼりなはずです。
サイト記事も同じで、感動を覚える記事を見たユーザーは他の記事も見ようとします。結果としてサイトの滞在時間が延び、Googleからの評価も上がって、検索上位に表示されやすくなるのです。ユーザーの本当のニーズを理解したコンテンツを作成し、検索上位に表示されればゼロクリックサーチされる確率もグッと減り、集客には困らなくなるはずですのでニーズの分析や質の高いコンテンツ作成を心がけてくださいね。
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