ページネーションとは?実装方法やメリット・デメリットを解説!

SEO内部対策
SEO対策
2019.04.11
ページネーション

本記事ではページネーションを実装する際に気をつけるべき技術的な知識や、メリット、デメリットについて記述していきます。

ページネーションとは?

ページネーションとは、「1つのコンテンツ」を複数ページに分割することです。

ページを分割し、番号で順序をナビゲーションすることによってユーザーは自分が今、どのページに位置しているかを容易に把握することができるというメリットがあります。例えば、Googleの検索結果画面(PCの場合)は10ページ以上に渡って検索結果が分割されており、また、yahooニュースのコラム記事も2、3ページにわたり記事が分割されています。

このようなページネーションを自社サイトで実行する場合は、SEOの技術的な知識が必要となります。ページ同士の関係性を丁寧にGoogleに対して伝えきることで表示順位に好影響があります。

SEOではコンテンツの中身が最重要ではありますが、今回ご紹介するページネーションなどの「適切にユーザーを案内する」ための施策も重要となります。

まずはページネーションの実装方法からご説明いたします。

ページネーションの実装方法

ページネーションの実装方法や技術的な注意点について説明します。

ページネーションの実装では、HTMLの<head>タグ内に<link rel=”next”> と <link rel=”prev”>タグを使用します。

<link rel=”next”>は次のページを、<link rel=”prev”>は前のページをナビゲーションする役割を持っています。

rel=”next” と rel=”prev”タグ

<head>タグ内にrel=”next” と rel=”prev”タグを記載することでページネーションを実装することができます。なお<body>タグ内で宣言する必要はありません。

rel=”next” と rel=”prev”タグは、ページの順序を示すため、以下の3つのページ順序によって実装方法を分ける必要があります。

1ページ目には、

<link rel=”next” href=”http://次ページURL” />のみを記述します。

1ページ目なので、次ページを示す<link rel=”next”>を記載するのは誤りとなるので注意してください。

2ページ目以降または、最後の1つ手前のページまでは、

<link rel=”prev” href=”http://前ページURL” />

<link rel=”next” href=”http://次ページURL” />

の両方を記載します。前のページと次のページを必ずセットで実装しましょう。

そして、最後のページには、

<link rel=”prev” href=”http://前ページURL” />のみを記述します。

ここまでがページネーション施策実装の基本となります。

canonicalタグによる正規化

続いて、ページネーションcanonicalタグの関係について説明します。

canonicalタグとは、URLの正規化で使用されるタグで、重複ページの発生を制御する際に使用します。rel=”next” 、 rel=”prev”タグとcanonicalタグは異なる役割ですので、1ページの中において、セットで宣言が可能です。

例えば、2ページ目を記載する場合は以下のような記載となります。

<link rel=”canonical” href=” https://pecopla.net/seo-column/pagination/?page_id=2” />

<link rel=”prev” href=” https://pecopla.net/seo-column/pagination/?page_id=1” />

<link rel=”next” href=” https://pecopla.net/seo-column/pagination/?page_id=3” />

また、ページネーションと合わせて、コンテンツが分割されていない「全て表示」ページが存在している場合、Googleは「全て表示」ページを優先的に表示すると宣言しています。Googleに「全て表示ページ」の存在をより明確に伝達するために、分割された各ページに対してcanonicalタグを宣言するという使用方法もあります。

なお、連続化したページに対して、全てのページではなく、1ページ目にcanonicalタグを宣言することについてはGoogleは推奨していませんので、避けるべきでしょう。

canonicalについては下記の記事でも解説しています。

分割されたURLの管理方法

ページネーションの実装によって分割されたURLは、SEOにおける「1コンテンツ1URL」の原則を保つ必要があります。推奨されるのは、以下の2つの形式です。

1.異なるURL階層で管理

2.共通のURLにパラメータを付与して管理

異なるURL階層で管理

1ページ目:https://pecopla.net/seo-column/pagination/1/

2ページ目:https://pecopla.net/seo-column/pagination/2/

3ページ目:https://pecopla.net/seo-column/pagination/3/

共通のURLにパラメータを付与して管理

1ページ目:https://pecopla.net/seo-column/pagination/?page_id=1

2ページ目:https://pecopla.net/seo-column/pagination/?page_id=2

3ページ目:https://pecopla.net/seo-column/pagination/?page_id=3

なお、公式のアナウンスにある通り、URLは絶対URLで記載することが推奨されています。例えば、サブドメインを設定しているサイトの場合は、相対URLで記載した場合にクロールしてほしいページとは別のページが評価されることになりかねません。特別な理由がない場合は絶対URLでの実装をおすすめします。

なお、全ページを「 https://pecopla.net/seo-column/pagination.php 」のような共通のURLでユーザーに表示し、システム側で管理するのは1コンテンツ1URLの原則から外れてしまうので避けましょう。

URL構造については下記の記事でも解説しています。

title,descriptionのユニーク化

ページネーションを実装する前に、各ページのtitle、descriptionはユニーク化することが望ましいです。title、descriptionともに固有のテキストを設定することで検索エンジンはクエリに対してより適切なページを検索結果に返すことが可能となります。

必ずしも1ページ目のみを表示することがユーザーの課題解決に直結するとは限らないのです。また、全ページに同じtitle、descriptionが記載されていることで重複コンテンツとして低い評価を受ける原因になる可能性もゼロではありません。

title、descriptionについては下記の記事でも解説しています。

ページネーション施策のメリット・デメリット

メリット

ECサイト等におけるユーザビリティ向上

ECサイトなどの商品・製品一覧がメインコンテンツとなるサイトの場合は、内容の多いページであっても、ページネーションを行うことで1ページあたりの読み込み速度が向上するため、ユーザーにとっての利便性が高まります。

近年のSEOでは、ユーザーのサイト上での体験が重要な評価指標となってきていますのでユーザーをすぐに離脱させないためにも、ページネーション施策は有効であると言えます。

サイトのPV数の増加

会員登録や商品購入などのコンバージョンが目的ではなく、広告収益が主体のサイトでは、サイトのPV数が収益を左右する重要な指標となります。

広告収益主体のサイトではページネーション施策を実装することにより、1コンテンツあたりのPV数の増加が見込めるため、PV数が多くなることでサイトの評価が上がり、複数の広告主からの依頼が増え、多様な広告メニューの販売も可能となるでしょう。

デメリット

rel=”next” 、 rel=”prev”タグ実装後に順位変動リスクがある

実は、2019年3月21日にGoogleは公式Twitterにおいて、ページネーションのサポートを行わないということを正式に発表しました。

ページ分割を行なっているサイトでは、各ページが独立したページとして評価されるため、評価が分散してしまうリスクがあります。

Googleウェブマスターによる発表では、

・今後、Googleではrel=”next” 、 rel=”prev”タグによるページネーションのサポートが終了した

・ユーザーは「全てを表示する」ページを好む傾向にあるがこれまで通り、分割していても問題はない

ということが伝えられています。

それに伴い、ページネーションに関する公式のドキュメントはすでに削除されている状況です。

特に大きなデメリットがあるという明確な回答はないものの、Googleのジョン・ミューラー氏は、各ページが独立して存在していることを推奨していますので、オウンドメディアなどの記事型サイトでは、ページの分割を廃止するという考えも主流となっていく可能性があります。

記事型サイトの場合、各ページが起承転結の流れで連動して1ページを構成しているケースも多いため、どこか1つのページだけが検索結果として現れるということは起こりにくくなるでしょう。

まとめ

Googleではページネーションが不要となることに触れましたが、bingなど他の検索エンジンがページネーションに対してGoogleと全く同じ方針とは限りませんので、本記事で述べたページネーションについての技術的な知識は無用ではありません。

各検索エンジンの公式のドキュメント等を確認して判断していく必要があるようになっていきますので、自社サイトでページを分割すべき否かについては、サイトの特性によって判断するのがいいと思います。

Googleからの有益な続報を期待しつつ、ページの分割がユーザーにとって有益かどうかをサイト運営者である我々が自主的に判断していく姿勢が求められます。

SEOやWEB制作に関する情報を検索する

コラム

最新コラム

人気コラム

過去の記事

ご質問やご相談などお気軽にお問い合わせください。