Googleハネムーンとは?期間・発生条件・発生理由・必要なSEO対策を紹介
2019.11.11
Googleハネムーンとは、コンテンツを追加した際に、一時的に優遇され、上位表示される現象です。このページではGoogleハネムーンについて解説します。
Googleハネムーンの概要
ここでは、「Googleハネムーン」と呼ばれる現象が実際に発生するのか、発生する期間や条件、その理由などを紹介します。Googleハネムーンの概要を理解するのにお役立てください。
Googleハネムーンとは?
Googleハネムーンとは、新規ドメインで作成したサイトが一時的に優遇されて、本来付与されるべき評価よりも高い評価を受け、検索結果の順位が上がる現象のことです。
通常、新規ドメインで作成したWEBページは上位表示が難しいですが、Googleハネムーン期間中は、検索上位に表示され、オーガニックトラフィックが増加します。そしてGoogleハネムーン期間の終了に伴い、検索順位が下がり、オーガニックトラフィックが減少することが多いです。オーガニックトラフィックが急激に減少することも多いため、ペナルティーを受けたようにも見えますが、実際にはGoogleハネムーンが終了しただけというケースが多々あります。
なお全ての新規ドメインサイトがGoogleハネムーンを経験するわけではありません。新規ドメインサイトでもGoogleハネムーンの優遇を受けずに、検索順位が変わらないことも多いです。またGoogleハネムーンの期間の終了後に、全ての新規ドメインサイトで、検索順位が下落する(本来の位置に戻る)わけではありません。
ドメインとSEOの関連性については下記の記事で解説しています。
Googleハネムーンは実在するの?
Googleハネムーンと呼ばれる現象はSEO業界では以前よりその存在が認知されていましたが、2012年にGoogle側もGoogleハネムーンの実存を仄めかす発言をしています。
Q: 一度に大量のコンテンツを公開すると検索からのアクセスが一気に伸びるが、しばらくすると今度は急降下することを経験している。新規公開したコンテンツは本来よりも高く評価されるように見えるのだがどうなのか?
A: そういう仕組みが確かに存在する。ユーザーがそのコンテンツに興味を持つか確かめるためだ。
新規コンテンツが一時的に優遇される仕組みは実存するとのことです。
Google側がこのような発言を行ったのは2012年のことであり、その後も様々なアルゴリズムアップデートが行われてきましたので、現在でもGoogleハネムーンが実存すると断言するのは難しいです。しかし現在でもGoogleハネムーンと見られる現象が発生することは多いため、Googleハネムーンを理解して対策を行うことをおすすめします。
Googleハネムーンの発生理由
上で引用したGoogle社員の言葉にもあるように、Googleハネムーンが発生するのは、ユーザーが新規ドメインサイトのWEBページに興味を持つか確かめるためです。
Googleの収益の90%以上は様々な種類の広告から発生しているといいます。広告はユーザーがGoogleの検索エンジンを利用する際に表示されるものであり、より多くのユーザーに利用してもらうことで、収益を確保しようとします。
多くのユーザーに検索エンジンを利用してもらうためには、より質の高いWEBページを上位表示しなくてはなりません。新規ドメインサイトは通常、検索順位が上がりにくいですが、その中にも質の高いWEBページが存在する可能性があります。
そこでGoogleは新規ドメインサイトのWEBページを一時的に上位表示することで、クリック率や滞在時間、直帰率、PV数などのデータを取ります。そしてそのページが検索ユーザーにとって質の高いページなのかを判断し、継続して上位表示を行うか、Googleハネムーンを終了し、本来の検索順位に戻すかを決定します。
クリック率については下記の記事で解説しています。
Googleハネムーンの発生期間
Googleハネムーンの仕組みに関する詳細な説明をGoogleは行なっていないため、正確な発生期間はわかりません。しかし、SEO業界では諸説あるものの、1ヶ月程度と言われることが多いです。新規サイトの公開後、1ヶ月程度はGoogleハネムーンが発生し、新規WEBページが上位表示される効果が期待できます。
1ヶ月程度のGoogleハネムーン期間の終了と同時に、検索順位が下がってしまうのを防ぐためには、Googleハネムーン中の1ヶ月に適切な対処を行わなければなりません。
Googleハネムーンの発生条件
上で引用した、Google社員への質問の中で、質問者は「一度に大量のコンテンツを公開すると検索からのアクセスが一気に伸び」としており、その仕組みの実存をGoogle社員が認めています。そのためGoogleハネムーンの発生条件は基本的には、一定期間内に大量の新規コンテンツを追加し、公開することだとされています。
SEO業界ではGoogleハネムーンは新規サイトの作成時に発生すると扱われることが多いです。しかしGoogle社員への質問と回答の中では、コンテンツを大量に追加するサイトが新規サイトなのか、既存サイトなのかに関しては言及されていません。新規サイトでなくても、大量に新規コンテンツを追加すれば、Googleハネムーンが発生する可能性があります。
フレッシュネスとの関連性
Googleには「フレッシュネスアルゴリズム」と呼ばれるものが存在します。このアルゴリズムは、特定のトピックに関するGoogle検索を行なった際に、最新の情報が上位表示されるというアルゴリズムです。
たとえば最近のイベントやホットな話題を検索するユーザーの多くは古い情報ではなく、新しい情報を求めています。そこで最近のイベントに関する検索結果においては、最新のコンテンツが上位表示されることが多いです。
フレッシュネスアルゴリズムもGoogleハネムーンと関係しているのではないかという意見もあります。念のために留意しておくことをおすすめします。
Googleハネムーン終了後の順位変化は?
GoogleハネムーンはユーザがそのWEBページに興味を持つかどうかを確認するために、一時的に上位表示されるものです。そのためほとんどの場合は、Googleハネムーンが終了した後は、検索順位が下がってしまいます。
しかしGoogleハネムーンが終了した後も、検索順位が変わらず、上位表示が継続されることもあります。Googleハネムーン中のクリック率や、滞在時間、直帰率、PV数の数値が良好で、上位表示を継続することで、検索ユーザーのユーザビリティーを上げることができるとGoogleが判断した場合です。
意図的にGoogleハネムーンを発生させることは難しいですが、Googleハネムーンがいつ発生してもよいように、良質なサイト作りを心がけていただくことをおすすめします。
Googleハネムーン中にやるべきこと
Googleハネムーン中には、クリック率や、滞在時間、直帰率、PV数などが見られ、継続して上位表示するかどうかを判断します。そのためGoogleハネムーンの期間中は最新情報を追記したり、文章をより読みやすくしたり、ユーザビリティーを上げるのに役立つ画像や図、グラフ、表などを追加して、滞在時間を伸ばすことをおすすめします。
また、直帰されてしまわないように、そのサイトを回遊させられるよう、関連するWEBページをサイト内に作成し内部リンクを貼るのも重要な対処法です。
さらに、Googleハネムーンで上位表示されているにもかかわらずアクセスが少ないのであれば、タイトルやメタディスクリプションを変更することをおすすめします。
SEOに効果的なタイトルの付け方については下記の記事で解説しています。
Googleハネムーンはリライト記事でも反映される?
Googleハネムーンは基本的には大量に新規コンテンツを追加した際に発生する現象ですが、リライトにも当てはまるとする意見もあります。そもそもGoogleはハネムーンと呼ばれる現象を詳細に説明しているわけではないため、実際にリライトしたコンテンツにも発生するとは断言できません。しかしリライトしたWEBページは検索順位が上がりやすいという声は多く、ハネムーンとの関連が考えられます。
リライトについては下記の記事で解説しています。
Googleハネムーンに関連する「エイジングフィルター」とは
Googleハネムーンと関連する現象にエイジングフィルターというものがあります(Googleサンドボックスとも呼ばれます)。新規WEBページが一時的に優遇されるGoogleハネムーンとは対照的に、エイジングフィルターでは、新規サイトのWEBページが一時的に圏外になってしまうというものです。
Googleは公式のこの現象の存在を認めておらず、発生理由や発生条件、発生期間などは明らかにはされていません。しかしSEO業界では3ヶ月から半年経過することで、検索順位が戻ると言われています。
まとめ
Googleハネムーンは新規コンテンツを大量に追加した際に、ユーザーの反応を確認するために一時的に優遇され、上位表示される現象で、Googleも同様の現象が発生することを認めています。Googleハネムーンを意図的に発生させることはできませんが、いつGoogleハネムーンが発生しても良いように、クリック率や滞在時間、直帰率、PV数の観点から質の高いWEBページとサイトを作成することをおすすめします。
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