SEO対策で効果的にスニペットを使うには?スニペットの種類と使い方について
2019.12.13
SEO対策では主に検索順位を上げることを目標としていますが、そのためには、ユーザーのニーズに合致するよう対策を行うことによってサイトへの訪問やリピートを増やすことが重要です。
スニペットはそういったユーザーニーズへの対策として大変有効な手段となり得るでしょう。
ここではスニペットの性質や種類、使い方を紹介し、ページビュー数を向上させるためにはどう活用すれば良いかを記述しています。
スニペットに関する基礎知識
スニペット(snippet)とは?
スニペットの原義は「ハサミなどで切り取った断片」で、そこからニュースや文章などの抜粋を指す言葉として使われるようになりました。
転じてSEO用語としては、検索画面で表示されるホームページの説明文のことをスニペットと呼んでいます。
基本的には検索エンジンのクローラーがサイト内のテキストを自動で抽出したものが表示されますが、こちらで任意のテキストを表示させたり、画像などテキスト以外の情報を表示させたりすることもできます。
スニペットの効果と注意点
スニペットはGoogleなどの検索結果の表示順位に直接影響を与えるわけではないのですが、クローラーに対してサイトの内容を伝えるための要素として機能します。
検索エンジンはキーワードと一致するコンテンツであることを重視しているため、ページのコンテンツを正確にクローラーに伝えることはプラスとして働きます。
しかし、サイトにない情報をスニペットとして表示すると、これはクローキングと呼ばれ、ユーザーやクローラーを騙す悪質な行為としてGoogleは厳しくペナルティを課しています。検索順位を著しく下げられるか、最悪の場合、サイトが検索結果から除外されることになります。何かの手違いであってもクローキングと判断されるので、スニペットの表示を変更した際には必ずチェックを行うことをおすすめします。
なぜスニペットが重要なのか?
検索順位に直接影響を与えないのであればさほど重要ではないのでは、という疑問をお持ちの方も多いかもしれません。しかし、その考えには非常に危険な落とし穴があります。
何故なら大多数のサイト管理者にとってSEOを行うそもそもの目的はページの訪問者を増やすことにあるからです。検索エンジンへの最適化を行い、検索順位を上げるというのはあくまで一つの手段に過ぎません。
そしてSEOが普及してきた現在、ページタイトルもSEOを念頭に入れているサイトが増えてきていますし、これから増えることでしょう。結果似たようなタイトルのページばかり表示され、タイトルでの差別化がしにくくなってきます。
ユーザーがクリックする頻度は検索結果の1位~3位が飛び抜けて多く、2ページ目以降になると極端に減ります。また、1ページ目に表示されているページでもクリックされる頻度に明確に差が出るのは5位くらいまでで、6位以降の順位では差が生じにくいという結果が出ています。
実のところユーザーはページタイトルよりもスニペットの説明を目視している時間が長く、クリックする際の判断材料としてスニペットを重要視していると考えられています。
そのためユーザーのクリックを促す対策としてスニペットは有効であるといえるのです。
スニペットの種類とそれぞれの特徴
通常のスニペット
最もスタンダードなタイプでホームページのテキストを切り取ったものです。こちらで何も設定していなくてもクローラーが自動で判断したテキストがスニペットとして表示されます。
画像赤枠内がスニペットです。検索エンジンによって多少違いがありますが、PCの場合、表示されるのはおおよそ130文字程度です。
リッチスニペット
通常のスニペットに画像やレビューなどの文字以外の情報を付け加えたものです。ダウンロード用のリンクや特定の文字への強調などもリッチスニペットに含まれます。
画像内黄枠がレビュー(星)とテキストを用いたリッチスニペット。
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強調スニペット
ユーザーの質問に対して回答する形で表示されるスニペットです。サイトの検索順位に関わらず、検索結果のトップに表示されるため「第0位」の検索順位とも言われています。Googleの検索エンジンがどのスニペットを強調スニペットとしてピックアップするかは自動で判断が行われており、アルゴリズムも非公開であるため確実に表示させる方法はありません。
画像内青枠が強調スニペットで、検索順位に関わらず当該部分に表示されます。
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それぞれのスニペットの使い方
スニペットで任意のテキストを表示させるには?
前述したように、デフォルトでは通常のスニペットは検索エンジンが自動で抽出したテキストを表示するようになっています。
ですがSEO対策としてのスニペットの役割はユーザーのクリックを促す、あるいは他のサイトとの差別化を図るためのものなので、やはり自分で設定した方が良いでしょう。
任意のテキストをスニペットとして表示させるにはmeta description (メタディスクリプション)のコードを入力する必要があります。
HTMLの< head >タグ内に<meta name=”description” content=” “>を記述し、content=” “のダブルクォーテーションの間にスニペットとして表示したい文章を入力すれば任意のテキストをスニペットとして表示することができます。
<meta name=”description” content=”ここにスニペットとして表示したい文章を記述”>
ただし場合によっては検索エンジンが抽出したテキストが優先されることがあります。手違いがあって意図せずクローキングを行っている場合もありますので、それらを踏まえてチェックは怠らないようにしてください。
スニペットに任意のテキストを表示させる場合、気を付ける点は以下の3つです。
質問に対して答えとなる文章を使う
これは後述する強調スニペットとして表示させるためです。強調スニペットは検索順位第0位と言われるほどで、非常に目立つ位置とレイアウトで表示されるので狙わない手はありません。
130文字以内に収める、あるいはキリのいい文章にする
PCサイトの場合、一度に表示されるのは130文字程度でそれ以上は省略されてしまいます。130文字程度に収めるか、いったんそこで切れる文書にすればユーザーにスムーズにページ内容を伝えることができるでしょう。
クローキングを避ける
クローラーやユーザーを騙す行為は厳しくペナルティが課せられます。例を挙げると同じmeta descriptionを多用する、サイトにない情報をスニペットとして表示させる、キーワードを過剰に詰め込む等のコンテンツを水増ししたり、錯誤させたりする行為は絶対に避けてください。
リッチスニペットを表示させるには?
リッチスニペットも通常のスニペットと同様に、該当情報がサイト内にあれば自動で抽出されリッチスニペットとして表示されます。ただ、リッチスニペットに該当する情報はそれなりに多いので、こちらが表示したい情報がリッチスニペットに表示できないという事態も発生する可能性があります。そうならないためにも、まず下記のリストを参考にリッチスニペットとして表示されるアイテムを把握しておきましょう。
- 会社概要
- レシピ
- 動画・音楽およびそのレビュー
- 検索ボックス
- 商品や店のレビュー、価格
- イベント情報
- パンくずリスト
以上のものがリッチスニペットとして表示される可能性があるものなのですが、Googleでは任意のアイテムをリッチスニペットとして表示させるために3つの方法を上げています。
- メタタグを使用して、文書内の重要な情報を識別する。
- HTML 内でリッチ スニペット マークアップをインラインで使用する。この方法では、Google ウェブ検索の結果にリッチ スニペットを表示することもできます。
- HTML ページに PageMap データを追加する。この方法では、スニペットにアクション(たとえばダウンロード リンク)やカスタム属性を追加できます。
参照:検索結果のリッチ スニペット
任意のアイテムをリッチスニペットとして表示させるには?
アイテムをリッチスニペットとして表示させるためにGoogleが推奨する3つの方法の詳細は以下の通りです。
メタタグを使用して、文書内の重要な情報を識別する
HTMLの< head >タグ内に含まれるコードがメタタグです。通常のスニペットの項目で用いたに<meta name=”description”>の他に重要な語句を示keywordsやホームページの作成者を表すauthorなどのタグを使用するとクローラーが読み込んだ際に太字のフォントを使い強調して表示するタイプのリッチスニペットになります。
HTML 内でリッチ スニペット マークアップをインラインで使用する
マークアップとは画像やレビューなど、クローラーが自動で詳細を判定できないアイテムに対してタグ付けを行うことです。上記のリストにあるアイテムをマークアップとして埋め込むことによりリッチスニペットとして表示させる方法です。
詳しくはGoogleが公開しているガイドラインであるコンテンツアイテムをマークアップするを参考にすると良いでしょう。
HTML ページに PageMap データを追加する
PageMapはGoogleが開発したWEBページにデータや情報を埋め込むための構造化データ形式です。Page Mapの利点はダウンロードリンクなどのアクションやページの性質に合わせて追加できるカスタム属性をリッチスニペットとして表示できることです。
HTMLに以下のコードを追加するとPageMapデータを追加することができます。
<!--
<DataObject type="action">
<Attribute name="label" value="Download"/>
<Attribute name="url" value="http://www.scribd.com/document_downloads/20258723?extension=pdf"/>
<Attribute name="class" value="download"/>
</DataObject>
<DataObject type="action">
<Attribute name="label" value="Fullscreen View"/>
<Attribute name="url" value="http://d1.scribdassets.com/ScribdViewer.swf?document_id=20258723&access_key=key-27lwdyi9z21ithon73g3&version=1&viewMode=fullscreen"/>
<Attribute name="class" value="fullscreen"/>
</DataObject>
</PageMap>
-->
PageMap は、必ずコメントアウトタグで囲んでください。
参照:PageMap データを HTML ページに直接追加する
強調スニペットを表示させるには?
強調スニペットは、検索エンジンが検索キーワードの含まれるスニペットから選定し、検索結果に表示されます。他の2つと違い、完全に検索エンジンの判定を下に決定されるのでウェブマスター側で任意に表示させる方法はなく、アルゴリズムも非公開であるため確実な方法がないのが現状です。
しかし、強調スニペットに選ばれるおおよその基準はある程度判明しており、SEO対策としてはそれらの基準を満たすアプローチを取るという形になります。
検索上位に表示されている
必ず最上位の検索結果から選ばれているわけではありませんが、既存の強調スニペットはいずれも検索結果の上位から選ばれており、クローラーが適切に巡回できるようSEOに沿って構造化されたサイトが選ばれやすいようです。
ユーザーの疑問に答える形になっている
強調スニペットに選ばれるための条件で最も明確になっているのがこの条件です。中でも「とは?」はトリガーワードとして強力で、最も強調スニペットとして多く出現している検索キーワードとなっています。
この質問にこたえられるコンテンツを設定すると、協調スニペットとして利用されやすいと考えられています。他にも商品の価格や評価、レストランや交通費などの料金が有力なキーワードとして挙げられます。
適切なタグを用いてHTML設定を行う
見出し(h1・h2)タグやリスト(<ul>・<ol>)タグ、テーブル(<table>)タグなどを用いて情報を整理することにより検索エンジンがサイト構造を理解しやすくなります。既存のサービスを何となく使っている場合、不要なタグなどが紛れていることもあるので一度HTMLを確認することをおススメします。
上記の条件を照らし合わせると、主にユーザーや検索エンジンに対してスムーズに情報を知らせるページが強調スニペットとして選ばれやすい傾向にあるようです。これらの条件を考慮に入れ、無駄のない、整理された構造のサイトを目指すことが強調スニペットに選ばれる近道であると言えます。
【まとめ】
SEOという概念が浸透し、検索エンジンへの最適化を念頭に入れたページタイトルが増えてきています。
そういった現状で他のサイトと差別化を図るためにスニペットはかなり有用なツールとして働くでしょう。
特に、強調スニペットは検索順位0位と呼ばれるほど重要度が高まっています。効果的にスニペットを使い、強調スニペットに選ばれるサイト作りを意識することはSEO対策としても非常に有効な手段となるはずです。
それぞれのスニペットの特徴と使い方を理解し、ユーザーに対しても検索エンジンに対してもスムーズな情報伝達を心がけることができれば他の競合サイトに対して大きな差をつけることも不可能ではありません。
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