Googleアップデートの影響か?2020年11月17~18日・23~24日の順位変動まとめ

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2020.11.30
Googleアップデートの影響か?2020年11月17~18日・23~24日の順位変動まとめ

SEOコミュニティで「2020年3回目のGoogleコアアルゴリズムアップデートはいつ発生するのか?」と話題になっていた最中、11月17~18日・23~24日の2回にわたり、海外を中心に大規模な順位変動が発生しました。そこで本記事では、今回の順位変動が海外と日本国内とでどの程度の差があったのか、何が要因だったのかを検証してみました。

2020年のGoolgeコアアルゴリズムアップデートは2回で終了?

ここ数年、Googleは3~4ヵ月ごとに年3回ほどのコアアルゴリズムアップデートを実施していました。

ところが2020年に限っては、11月初旬の時点で下記の2回に留まっています。

▼2020年度に実施されたGoolgeコアアルゴリズムアップデート

  • 1回目:日本時間1月14日の深夜/太平洋標準時1月13日の午前8時ごろ
  • 2回目:日本時間5月5日/太平洋夏時間5月4日

前回のGoogleコアアルゴリズムアップデートが実施された5月から半年以上も経ち、SEOコミュニティでは「そろそろ3回目が実施されるのでは?」「今年は2回で終了なのか?」といった話題で賑わっていました。

なお、2020年に実施されたGoogleのコアアルゴリズムアップデートについては下記で詳しく解説しております。

Googleジョン・ミューラー氏の見解は?

まずは、Google ジョン・ミューラー(John Mueller)氏の見解に注目してみましょう。

年末はコアアルゴリズムアップデートの実施に適していない

下記の動画は、2020年11月13日に公開された英語版オフィスアワーでの様子です。

同氏のコメントを要約し、注目すべきポイントをピックアップしてみました。

▼2020年3回目のコアアルゴリズムアップデートについて

  • 具体的な計画があるのか知らないだけで、実行を停止している訳ではない
  • 私たちは検索を改善したい反面、ひどい混乱も避けたい
  • 年末に実施するのは難しく、慎重になるべきだ
  • 多くの人が神経質になっている今年の年末はなおさらだ
  • 実施するかもしれないが、最後の四半期は実施するタイミングとして良くない

つまり、同氏のアナウンスをまとめると「実施する可能性は残っているが、タイミング的に難しい」と解釈できます。

上記の動画が公開されて以降、SEOコミュニティでは「次回のコアアルゴリズムアップデートは来年に持ち越されるのでは?」という意見に傾いていました。

年内見送りは決定事項ではない

ところが、上記の動画が公開されてから4日後の11月17日、ジョン・ミューラー氏は下記のコメントをツイートしているのです。

同氏のコメントを要約すると、下記2点に集約されます。

▼ツイートの内容

  • 「年内の実施はないから安心」という意見は、少し楽観的すぎる
  • 慎重に検討するという意味で、年内見送りを決定した訳ではない

上記のツイートにより、いったんは優勢だった「年内見送り」論がやや下火になり、年末まで安心できない日々が続くと予想されます。

Gアプデ発動!?11月17日~18日に検索順位が大変動

Googleコアアルゴリズムアップデートの実施時期について予想が二転三転する中、11月17日~18日にかけて大規模な順位変動が発生しました。

ただし、英語圏での順位変動は大規模だったものの日本国内ではほぼ無風状態。

しかも、定番になっていたGoogleからの事前告知がなかったうえ、11月下旬になっても公式アナウンスは発表されていません。

つまり、今回の順位変動はGoogleのコアアルゴリズムアップデートというよりは、範囲を限定した小規模なアルゴリズムアップデートである可能性が高いようです。

Gアプデ発動!?11月23日~24日に検索順位が大変動

続いて、11月23日~24日にも検索順位の大変動が起こっています。

こちらも、順位変動が明確だった海外に比べて日本国内での影響は限定的で、Googleからの公式アナウンスも発表されていません。

2020年11月の順位変動レポート!海外の順位計測ツール5つ

2020年11月17日~18日、および11月23日~24日に発生した順位変動は、どの程度だったのでしょうか?

まずは、大きく検索順位が変動した海外の順位計測ツールを見てみましょう。

rankranger

下記の通り、rankrangerでは2カ所の順位変動がはっきりと表れていました。

特に11月17日の順位変動(PC)は通常の2倍近くも急上昇しており、過去に実施されたパンダアップデートを連想させるほど際立っていたのです。

出典:rankranger

UScomSERP Fluctuation

UScomSERP Fluctuationでは、11月17日の順位変動が突出していた反面、11月23日~24日にかけては小幅な上昇に留まっていました。

出典:UScomSERP Fluctuation

moz

一方、mozでは海外順位計測ツールの中で唯一、11月17日よりも23日の方が大きく検索順位が変動していました。

出典:moz

AccuRanker

AccuRankerの計測ツールは日本国内の結果と非常に似ており、11月17日・23日ともに目立った順位変動は確認できませんでした。

出典:AccuRanker

Advanced WEB RANKING

順位変動のピークが11月17ではなく、18日だったのはAdvanced WEB RANKINGだけ。

しかも23日が谷になっており、24日から上昇して25日にピークを向かえています。

出典:Advanced WEB RANKING

2020年11月の順位変動レポート!国内の順位計測ツール2つ

続いて、国内の順位計測ツールについても見てみましょう。

海外の順位計測ツールと比較してみるとその差は歴然!どちらも、いつもと変わらない穏やかなグラフを描いていたのです。

国内のSEOコミュニティで「コアアルゴリズムアップデートが実施されたとは考えにくい」と話題になるのも頷けます。

namaz

namazでは11月17日が12.8ポイント、11月23日が12.5ポイントという結果でした。

つまり、順位変動らしい兆候が全く見られなかったのです。

出典:namaz.jp

サクラサクラボ

サクラサクラボの順位計測ツールでは、11月17が30.18ポイントとほぼ変動なし。

一方、11月24日の方は35.78ポイントと、通常よりは多少の順位変動が発生していました。

出典:サクラサクラボ

Googleコアアルゴリズムアップデートだと言い切れない理由6つ

Googleの検索アルゴリズムアップデートを大きく分類すると、下記の2種類に分けられます。

▼Googleアルゴリズムアップデートの種類

  • コアアルゴリズムアップデート:年に3~4回ほど、事前告知をしたうえで実施
  • 範囲を限定した小規模なアルゴリズムアップデート:事前告知をせず不定期で実施

今回の順位変動がGoogleコアアルゴリズムアップデートの影響である可能性は捨てきれません。

しかし、下記のような理由が重なっている以上、Googleから公式コメントが発表されるまでは小規模アップデートもしくは何らかのトラブルが原因である可能性を疑ってみるべきでしょう。

▼コアアルゴリズムアップデートではないと疑う理由

  • Googleからの事前告知がなかった
  • 大規模な順位変動の後も、Googleから公式アナウンスが発表されていない
  • Google日本法人の金谷氏が、同日に全く別のトピックをツイートしている
  • 日本国内の順位計測ツールでは変動が小さく限定的だった
  • すでにホリデーシーズンに入っており、ネットショッピングが活発に行われている
  • 8月と10月にGoogleでインデックス障害が発生している

なお、Googleのインデックス障害については下記の記事を参照して下さい。

2020年11月のGoogle公式アナウンスまとめ

11月17日以降にGoogleでコアアルゴリズムアップデートが実施されたかどうかは定かではありません。

その一方で、11月に入ってからいくつかの公式アナウンスが発表されており、順位変動が発生中だった18日には全く別のトピックが告知されていました。

▼2020年11月のGoogle公式アナウンス告知日と内容

なお、今後のSEO対策に大きく影響する「コアウェブバイタル」については、下記の記事を参照して下さい。

まとめ

今回の順位変動を引き起こした要因については、Googleの公式アナウンスを待つしかありません。

特に2020年は世界規模で混乱が続いており、Googleを含む多くの企業がビジネス計画の変更を余儀なくされています。

しかし、Googleのコアアルゴリズムアップデートが年内に実施される可能性は限りなく低いとはいえ、公式サイトからのシグナルをいち早くキャッチできるよう、注視しておくべきしょう。

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