Googleサーチコンソールのインデックスリクエストが一時的に無効!復旧の時期と対処法
2020.10.28
2020年10月Googleは、サーチコンソールのURL検査ツールにある「インデックス登録リクエスト機能」を一時的に無効にしました。そこで本記事では、インデックスリクエスト機能が使えなくなった原因をはじめ、復旧の時期や対処法について解説します。
インデックス登録リクエスト機能が一時的に無効!
新規コンテンツや既存記事の更新を行った際、最も早くGoogleにインデックスされる方法はサーチコンソールからの登録リクエストです。
通常であれば1~2時間ほど、早ければ数分でインデックスされていました。
しかし2020年10月時点では、Goole Search Console(グーグルサーチコンソール)のURL検査ツールに含まれている「インデックス登録リクエスト機能」が稼働していません。
実際にURL検査の画面を見てみると、下記画像の通り上部に水色の帯が出現して「ページの操作が一時的に無効になっています。」という見慣れないメッセージが表示されています。
さらに、画面右下の「インデックス登録リクエスト」ボタンがグレーアウトになっており、全く操作できない状態になっているのです。
原因はGoogleのインフラ変更だった!
2020年10月15日の早朝、今回の事象についてGoogle ウェブマスターの Twitterアカウントから公式アナウンスがツイートされています。
上記のツイートを要約し、注目すべきポイントをピックアップしてみました。
- インフラストラクチャを変更するため、URL検査ツールのインデックス作成リクエスト機能を無効にした
- 今後、数週間ほどで復旧すると予想している
- 「コンテンツの検索」と「インデックス作成」は、通常の方法で継続している
つまり、今回の不具合は度々Googleで発生しているインデックス障害ではなく、インフラ変更に伴って一時的に機能を無効にした意図的な措置だったのです。
8月下旬からインデックスされていなかった!?
今回の事象について、SEOコミュニティーの間ではGoogleの公式アナウンスがツイートされる前から問題視する声が溢れていました。
8月下旬ころから「なかなかインデックスされない」「いつまでたっても検索順位が圏外のまま」など、ちょっとした騒動になっていたのです。
中には、2020年9月に予定されていたモバイルファーストインデックス(MFI)の強制移行が2021年3月に延期になった影響では…、との憶測も飛び交っていました。
MFI強制移行の延期が影響していたかどうかの真偽は定かではありません。
その後、2020年10月6日に検索リエゾンとして知られるGoogleのダニー・サリバン氏(dannysullivan)の専用Twitterアカウント、「Google SearchLiaison」から下記のアナウンスがツイートされました。
上記のツイートを要約し、注目すべきポイントをピックアップしてみました。
- 昨日、モバイルインデックスは効果的に解決され、URLの約99%が復元した
- 影響を受けたURLの約55%が復元し、標準的な問題への取り組みが続いている
上記のツイートにより、8月下旬から続いていたインデックスされにくい状態が改善するのでは、と期待していた方も多かったようです。
しかし今回、後続してURL検査ツールの一時的な使用停止が公式にアナウンスされました。
したがって、むしろ上記のツイートは8月11日に発生したGoogleのインデックス障害に対する復旧状況の報告と見るべきでしょう。
なお、モバイルファーストインデックス強制移行の延期、および2020年8月11日に発生したGoogleのインデックス障害については下記の記事で詳しく解説しております。
復旧の予定は数週間後!無効はあくまで一時的
まずは、Data anomalies in Search Console – Search Console Help上の公式コメントを見て下さい。
「SearchConsoleのデータ異常」に関する一覧から「UEL検査ツール」を開いてみると、下記のように記載されています。
上記画像の赤枠で囲ってあるコメントの通り、サーチコンソールのURL検査にある「インデックス登録リクエスト機能」が使用できないのはあくまで一時的!数週間後には復旧すると告知されています。
遅くとも、年内には従来通りに機能するのではないでしょうか。
リクエストが使用停止でもクロールインデックスは有効!
サーチコンソールのURL検査からインデックス登録リクエストができないからと言って、Googleが全くインデックスしていないという訳ではありません。
上記でご紹介したGoogleウェブマスターの公式アナウンスで「通常の方法でインデックス作成を行っている」と明記されているうえ、ウェブマスタートレンドアナリストであるジョン・ミューラー 氏(John Mueller)も同様の解説をツイートしています。
https://twitter.com/JohnMu/status/1316471935937769478?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1316471935937769478%7Ctwgr%5Eshare_3%2Ccontainerclick_1&ref_url=https%3A%2F%2Fwww.suzukikenichi.com%2Fblog%2Fgoogle-has-temporalily-disabled-request-indexing-feature-of-url-inspection-tool%2F
上記のツイートを要約し、注目すべきポイントをピックアップしてみました。
- 通常のクロールとインデックス作成には、全く影響していない
- 本来インデックス登録リクエストの使用は必須ではなく、多くのサイトは使用していない
つまり、「リクエストは受け付けていないがクロールは機能している」ので、XMLサイトマップ登録はもちろん内部リンクや外部リンクを辿って発見されたページも問題なくインデックスされているのです。
インデックスリクエスト無効の対処法!更新頻度が高いほど有利
Googleがリクエスト以外の方法でインデックスしているとはいえ、通常の方法では数日かかっているようです。
新規ページの追加または既存ページを更新する度にインデックス登録をリクエストしていた方にとっては、待ち時間が数分から数日に伸びる分、ストレスを感じるのは避けられないでしょう。
リクエスト機能が無効になっている間、少しでも早くインデックス登録させるには下記の方法が効果的です。
▼リクエスト以外でインデックスを早める方法
- 急ぎの再クロールを要求する時は、サイトマップの更新日時を「lastmod」にする
- XMLサイトマップを頻繁に更新する
- 新規ページを頻繁に追加する
- SNSを含む外部リンクを増やす
- ping送信する
- 階層構造を浅くシンプルにする
- サイトナビゲーションを設置する
- 画像を軽量化するなど、表示速度を早くする
特筆すべきは、更新頻度が高いほどインデックスされやすい傾向が見られるという点です。
普段から毎日1記事を追加しているサイトは、月に1~3記事しか追加していないサイトと比べて格段にクロール率が高く短時間でインデックスされます。
なお、インデックス登録を早めるテクニックについては下記の記事を参照して下さい。
まとめ
最後に、今回の事象をまとめてみました。
- 2020年10月現在、「URL検査のインデックス登録リクエスト機能」が無効になっている
- インデックスされにくい状態は、8月下旬から始まっていた
- インデックス登録リクエストの無効は一時的で、数週間後に復旧する予定
- 原因はインデックス障害ではなく、Googleのインフラ変更に伴う意図的な措置
- リクエスト機能は使えないが、その他の方法でインデックスされている
- リクエスト以外にも、インデックスを促す方法はある
- 更新頻度の高いサイトは、リクエストしなくてもインデックスされやすい
Googleが告知している通り、いずれはURL検査からインデックス登録を申請できるようになるでしょう。
しかし、復旧するまで手をこまねいている訳にもいきません。
この機会に基本を見直し、リクエスト以外の方法でGoogleにインデックスを促すテクニックを極めてみてはいかがでしょうか。
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