CVアップが狙えるオウンドメディアのSEO対策とは?
2022.04.01
「オウンドメディアのSEO対策が上手くいかない」「コンバージョンが改善しない理由が分からない」と悩んでいませんか?
そこで今回は、オウンドメディアの特徴・運用するメリットやデメリット・費用相場を解説したうえで、SEOを許可する方法についてご紹介します。
オウンドメディアとは?
オウンドメディア(Owned Media)とは、日本語で「所有媒体」と直訳できる通りコーポレートサイトやブログといった企業(自社)が保有・運営する「公式Webメディア」の総称です。
厳密には、デジタル・紙媒体を問わず自社の独自情報を直接ユーザーへ向けて発信する全てのメディアを指すため、定義は「狭義」と「広義」に分かれています。
▼定義の種類
- 狭義の定義:自社で保有、運用するWebメディアのみ(コーポレートサイト・ブログなど)
- 広義の定義:自社運用の媒体全て(会社案内のパンフレット・メールマガジンなど)
とはいえ、オウンドメディアマーケティングの観点から言うとSEO対策との関わりが深いWebサイトを指すのが一般的です。
「オウンドメディア」と「商業メディア」の違いとは?
何かと混同されがちな両者ですが、最大の違いはメディアを運営する目的の優先度にあります。
▼目的の違い
- オウンドメディア:事業や採用状況など、企業が抱えている「課題の解決」
- 商業メディア:メディア自体の「収益化」
一見「オウンドメディアでは収益アップに繋がらない」という印象を受けますが、そうとも言い切れません。
そもそも企業によって抱えている悩みが違うのは当然ですし、運営期間が長くなるにつれて解決したい課題も変化します。
つまり、オウンドメディアの目的は「タイムリーな課題の解決を重ねつつ、最終的には商業メディア化して収益アップを目指す」、という2段階に分かれているのです。
なお、オウンドメディアで解決できる企業の課題として下記の5点が挙げられます。
▼企業が抱える課題の一例
- 資料請求やお問い合わせなど、リードの獲得数を増やしたい
- 競合他社にはない、自社の強みをアピールしたい
- 新規顧客を獲得したい
- 潜在顧客→見込み顧客→リピーターへと育てたい
- 人材の採用エントリー数を増やしたい
トリプルメディアの併用で得られる相乗効果とは?
トリプルメディアは下記の3種類に分かれており、閲覧ユーザー層が異なります。
「幅広いユーザー層に接触することができ
▼トリプルメディアの種類
- オウンドメディア(Owned Media):企業が保有、運営する自社サイト
- ペイドメディア(Paid Media):費用を払って広告を掲載するメディア
- アーンドメディア(Earned Media):SNSなどの外部プラットフォーム
つまり、3種類のトリプルメディアを組み合わせることで、より幅広いユーザー層に接触できるという相乗効果が得られるのです。
オウンドメディアを運用するメリット
企業がオウンドメディアを保有・運営することで得られるメリットとして、下記の3点が挙げられます。
▼メリット
- 永続的な販促が可能な資産になる
- 企業がコントロールしやすいのでブランディングの難易度が低い
- 広告費が削減できるのでコスパが高い
半永続的な販促が可能な資産になる
やめた途端に流入が止まってしまう広告施策とは違い、オウンドメディアは公開したコンテンツがオンライン上に半永久的に残り、継続的な集客・宣伝効果を産み出す「資産」になります。
だからこそ、24時間365日寝ている間も利益を生み出す「不動産経営」や「自動販売機」などに例えられているのでしょう。
ただし、不動産に定期的なメンテナンスが必要なのと同様に、継続的なSEO対策を講じなければオウンドメディア自体の価値が下がり、検索順位・トラフィック・リードの全てが低下してしまいます。
企業がコントロールしやすいのでブランディングの難易度が低い
同じトリプルメディアでも、第三者を介するペイドメディア(広告掲載)やアーンドメディア(SNSなど)を企業側が100%コントロールすることはできません。
これに対し、オウンドメディアは所有権も運営権も企業側が一手に担っているためコントロールしやすいのが強み。
目的に合わせて発信する情報をデザインできるため、プランディングの青写真が描きやすいのです。
広告費が削減できるのでコスパが高い
広告費が削減できるのも、オウンドメディアならではのメリットです。
確かに「今すぐ流入を増やしたい!」「一気に知名度を上げたい!」という場合は即効性の高いペイドメディア(広告掲載)が適していますが、下記のような弱点も軽視できません。
▼広告の弱点
- 費用が割高
- 効果はあくまで配信期間中に限定される
- 露出の範囲が広いため、ターゲットマーケティングの難易度が高い
その点、オウンドメディアであれば高額になりがちな広告費をかけ続けなくても、狙っているペルソナからの長期的かつ安定的な効果が見込めるのです。
ただし、資産価値を維持するためにはSEO対策費用などが必要です。
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オウンドメディアを運用するデメリット
オウンドメディアの立ち上げを検討している場合は、メリットだけでなくデメリットについても把握しておきましょう。
▼デメリット
- 人的リソースを確保する必要がある
- 運営の難易度が上がっている
- 効果を得るには時間とコストが必須
人的リソースを確保する必要がある
オウンドメディアを成功させるには、立ち上げから運営に至るまでのノウハウを持つ経験者が必須です。
社内スタッフに経験者がいるならともかく、いなければ新規雇用または外注によって人的リソースを確保しなければなりません。
ここで問題となるのが、スキルや経験値の程度!特に、初めてオウンドメディアを立ち上げる場合は「何を基準に人選すべきか分からない…」という企業がほとんどです。
新たに人的リソースを確保する場合は、下記全てのスキルが備わっているプロの人材を選びましょう。
▼必要なスキル
- SEO対策の知識
- 記事の構成やライティング技術
- ワードプレスの操作方法
- HTMLやCSSを使ったコーディング
- Webデザイン
- サイト分析力
運営の難易度が上がっている
オウンドメディアが本格的に普及し始めたのは、2010年代中盤と言われています。
当初はIT企業が中心でしたが、マーケティングの有効性が認められるにつれて様々な業種で導入されるようになり、今では膨大なコンテンがオンライン上に溢れ、競合サイトのいないジャンルはほぼありません。
結果として、オウンドメディアを運営する難易度が急激に上がっているのです。
▼上位化の難易度
- 2015年以前:キーワード出現率、文字数、記事数などの単純な対策
- 2015年以降:Googleが定めた200以上の複雑な計算式で検索順位が決まる
中でも、Googleが検索順位の評価基準として挙げている「権威性」については、新規サイトに対するジャッチが厳しい傾向になります。
つまり、オウンドメディア運営で成功するには頻繁な新規投稿や更新だけでなく、「アルゴリズムの変更に即したSEO対策」といったプロ視点の知識が求められているのです。
効果を得るには時間とコストが必須
オウンドメディアの効果を得るには、少なくとも6ヵ月~1年ほどの期間とある程度のコストがかかります。
費用については後述しますが、まずは立ち上げから3ヵ月で50記事、半年で100記事の公開を目標にしましょう。
ただし、たとえ記事数が多くてもが内容が稚拙であれば、低品質コンテンツとみなされて上位表示は叶いません。
オウンドメディアの費用相場
オウンドメディアの立ち上げから運用までに発生する費用相場は、社内のスタッフだけで完成させるか、もしくは外注するかによって違ってきます。
ここでは、社内外を問わず発生する「基本的な費用相場」と「外注の費用相場」に分けてご紹介しましょう。
基本的な費用
オウンドメディアを構築するには、少なくとも下記3種類の費用が発生します。
▼費用相場の一例
- ドメイン費用:数千円(年間)
- サーバー費用(Xserverの最安プラン):1年16,200円/2年27,864円/3年38,232円
- CMS利用料:WordPress=無料/有料の多機能CMS=月額5,000円~年間10万円以上
社内スタッフだけで行う場合は、上記費用の他に3名ほどの人件費を見込んでおいた方が良いでしょう。
外注の費用相場
「立ち上げに時間をかけたくない!」または「SEO対策に自信がない…」という方は、Webサイト制作会社に外注するのも一つの方法です。
ただし、業者によってプラン内容が大きく異なるため、下記の費用相場はあくまで一例として参考にして下さい。
▼費用相場の一例
- 初期費用:無料~300万円以上(プランによる)
- コンテンツ制作(記事):1記事あたり1~2万円
- コンテンツ制作(資料):1ページあたり数千円
- マーケティング戦略:10万円~30万円(月額)
- 運用費:無料~20万円以上(解析やサポートの範囲による)
SEOに強いオウンドメディアの作り方
ここからは、SEOに強いオウンドメディアの作り方について見ていきましょう。
▼オウンドメディアのSEO対策
- ペルソナ設定
- キーワード選定
- CMS選定
- モバイル対応
- コンテンツ対策
- インデックスの促進とクローラビリティの最適化
- 内部リンク
- 読み込みスピード
- リライト・追記
- 効果測定
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ペルソナ設定
オウンドメディアのSEO対策は、ペルソナ設定から始まります。
性別や年齢といったザックリとしてターゲット設定ではなく、下記全てを網羅しているのがペルソナの理想形です。
▼ペルソナ設定に必要な要素
- プロフィール
- ライフスタイル
- 行動や習慣の傾向
- 課題や悩み
ペルソナは、発信者側の思い込みや都合ではなく、アンケートなどの事実に基づいていなければ意味がありません。
「ペルソナ設定が定まらない…」という方は、キーワードサジェストや掲示板サイトなど見ながら「どんな人が何に悩んでいるのか」という視点に立って絞り込んでいきましょう。
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キーワード選定
オウンドメディアのSEO担当者でさえミスしがちなのがキーワード選定です。
例題として、自社サービスへの「お問い合わせ」や「無料見積もり」を目的としているケースについて見てみましょう。
▼3段階のステップ
- 基本のペルソナ:商材への興味や関心が高い人
- 集客すべきユーザーのフェーズ:情報収集フェーズではなく、比較検討している人
- ゴール:リードを獲得すること
注目すべきは、キーワード選定と密接な関係にあるステップ2の「集客すべきユーザーのフェーズ」です。
情報収集フェーズのユーザーであれば、「〇〇サービスとは」というキーワードでも読んでもらえるでしょうが、最終的なゴールである「リードの獲得」に至る確率はごくわずか。
これに対し、比較検討フェーズのユーザーは既にサービスに関する基礎的な知識を把握しており、「利用したい!」「どうせなら一番良いモノを選びたい!」という心理状態になっています。
たとえ「〇〇サービスとは」というキーワードよりも検索ボリュームが少なくても、あえて下記のようなキーワードを選ぶことで「お問い合わせ」や「無料見積もり」といったリードの獲得に繋がりやすくなるのです。
▼リードの獲得に適したキーワード
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CMS選定
社内のみ、または一部だけ外注する場合はCMS (Contents Management System)を使いましょう。
オススメのCMSは、世界的に最も多くのWebサイト制作者に利用されているWordPressです。
非常に汎用性が高いため、大抵の疑問はネット上で答えが見つかります。
初期費用や利用料が無料なのも、WordPressの不動の人気を誇っている理由でしょう。
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モバイル対応
2016年11月にGoogleがMFI(モバイルファーストインデックス)を導入して以降、ランキング評価の基準がPCからモバイルへと移行が開始されました。
2021年3月には全Webサイトに対してMFIへ強制移行が実施されていますので、これからオウンドメディアを立ち上げようかと検討している方にとっては、モバイル対応がSEO対策の必須条件となります。
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コンテンツ対策
オウンドメディアSEOのコンテンツ対策として、特に重要なのが下記4点です。
▼コンテンツSEOの必須要素
- ユーザーの検索意図、ニーズを理解しているか
- 読んだ後に何が得られるか、ベネフィットを提示しているか
- 競合サイトが上位表示に成功しているキーワードを把握しているか
- 同キーワードで上位化に成功している記事のテーマ、内容、文字数を把握しているか
- ユーザーにとって読みやすく、簡単に答えに辿り着く構成になっているか
Googleは常々ユーザーファーストを推奨しています。
言い換えれば、Googleからの評価が高く上位表示されている記事は、もれなく「ユーザーニーズを満たしているコンテンツ」なのです。
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インデックスの促進とクローラビリティの最適化
苦労して作成したコンテンツも、Googleにインデックスされなければランキングに表示すらされません。
だからこそ、インデックスの促進やクローラビリティの最適化は、オウンドメディアを含めた全てのWebサイトにとってSEO対策の基本と位置づけられているのでしょう。
意図的に促す方法はいくつかありますが、最も効率的なのは複数のURLを同時に申請できる「XMLサイトマップの作成」です。
▼インデックスとクローラビリティを促進させる方法
- XMLサイトマップの作成
- 構造化データをマークアップする
- URLの正規化
- robots.txtの設置
- 内部リンクの最適化
- パンくずリストの設置
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内部リンク
Googleは外部リンク(被リンク)だけでなく、内部リンクもWebサイト全体を評価する指標のひとつに挙げています。
なぜ内部リンクを徹底すべきなのか、その理由は第三者から認めてもらえないと獲得できない被リンクに対し、内部リンクは運営者側の判断だけで設定できるから。
ただし、不適切な内部リンクは評価の低下を招くため、下記の項目を全て満たしておく必要があります。
▼適切な内部リンクの条件
- 良質なページ同士をリンクさせる
- 関連性が高いテーマのページ同士をリンクさせる
- URLのままはNG
- アンカーテキストはキーワードを入れて簡潔にする
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読み込みスピード
Googleは2021年ころから続々と読み込みスピードに関するアルゴリズムの導入を加速させています。
読み込みスピードの最適化を図ることでユーザービリティ―が向上するのですから、オウンドメディアのSEO対策として必須要素と言っても良いでしょう。
実際、画像が重くて表示速度が遅いコンテンツは離脱率が高く、あっという間に他サイトへと移動されてしまいます。
▼読み込みにおける直帰率の目安
- 1秒から3秒に伸びる:32%増加
- 1秒から5秒に伸びる:90%増加
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リライト・追記
オウンドメディアのコンテンツは、公開して完了するモノではありません。
公開済みのコンテンツを放置していると情報の鮮度が落ちるのはもちろん、時勢の変化にもマッチしなくなってしまいます。
せっかく流入したユーザーを逃さないよう小まめに更新し、常に最新の情報を提供できる状態にしておきましょう。
▼リライトのポイント
- 新しい情報を加える
- 時勢の変化い合わせて内容を修正する
- 専門家のアナウンスを引用する
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効果測定
効果測定は、オウンドメディアの運用中に必ず行うべきSEO対策の1つです。
下記4項目について、「悪化した原因」と「伸びない理由」について検証してみましょう。
▼効果測定の種類と測定ツール
- キーワード順位:検索結果画面/検索順位測定ツール
- オーガニック検索からの流入数:Google Analytics
- 直帰率:Google Analytics
- CTR(クリック率):Googleサーチコンソール
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オウンドメディアで効果が出ない理由とは?
オウンドメディアの有効性は疑う余地もありませんが、だからと言って全ての企業が成功している訳ではありません。
中でも代表的な失敗要因として挙げられるのが、下記の3点です。
▼失敗要因
- トラフィック数の増加を優先している
- 「検索順位」と「クリック率」の関係性を理解していない
- 「立ち上げ」よりも「長期的な運用」が重要
トラフィック数の増加を優先している
オウンドメディアの成果を上げるために必要なのは、トラフィック(PVやUUなど)の増加ではありません。
肝心なのは、「知りたい」よりも「比較検討したい」というユーザー心理にアプローチできているかどうか。
キーワード選定の章でも述べましたが、リードの獲得を目的としてオウンドメディアを運営するなら、集客すべきは「情報収集フェーズのユーザー」ではなく、購買または利用の意思がある程度固まっている「比較検討フェーズのユーザー」なのです。
「検索順位」と「クリック率」の関係性を理解していない
まずは、米国Advanced Web Ranking社が公開している2020年3月時点のリサーチ結果を見て下さい。
▼検索順位と平均CTR(出典:Advanced Web Ranking社)
- 検索1位:約35%
- 検索3位:約10%
- 検索10位で約1%
検索1位の平均CTR(クリック率)は3位の3倍以上、10位と比較すると実に35倍ものリードを獲得していることになります。
つまり、リードの獲得に繋がるCTR(クリック率)を増やすには、下位表示の記事を量産するよりも狙ったキーワードで作成したコンテンツの品質を向上させて検索1位を目指すべきなのです。
「立ち上げ」よりも「長期的な運用」が重要
オウンドメディアは即効性の高いマーケティング手法ではありません。
早ければ半年ほどで一定の効果が得られるようになりますが、起動に乗るまで1年以上かかるのが一般的です。
ここで問題となるのが、長期的な運用に対応できるかどうか。
記事の品質を保ちつつコンスタントに新規コンテンツを投稿し、なおかつ既存記事に対してリライトや追記といった更新を繰り返しながらアップグレードする作業は、素人にとって決して簡単なことではありません。
オウンドメディアを外注するならSEOに強いプロを選ぼう!
そもそも、オウンドメディアのSEO対策には「人的リソースの確保」や「アルゴリズムアップデートへの対応」など、さまざまなハードルが立ちはだかっているうえ、常に手法が進化しています。
「効果が期待値を下回っている」あるいは「結果が出ない理由が分からない…」という場合は、プロへの外注を検討してみてはいかがでしょうか。
外注先を選ぶポイントは、Webサイト制作だけでなく「SEO対策に強い業者」かどうか。
自前で実施するよりも費用はかかりますが、時間的ロスが省けてSEO対策の基礎知識が学べるのも外注する魅力です。
まとめ
オウンドメディアのSEO対策は独学でも学べますが、初心者にとって難易度が高いのも事実。
実際、長期間かけて試行錯誤したにもかかわらず「思うような結果が得られなかった…」、という失敗談も少なくありません。
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