SEOに効果を発揮するCMSとは?導入すべき理由と選び方

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2020.03.30
SEOに効果を発揮するCMSとは?導入すべき理由と選び方

Webサイトの構築・運営に役立つツールは数多くあります。Webサイトの管理をしやすくしてくれるシステムであるCMSもその一つです。とはいえ、「他のツールと何が違うの?」「SEO効果はどの程度?」と疑問に思っている人も多いでしょう。そこで本記事では、CMSのメリットやデメリットはもちろん、CMSの種類別の特徴や選ぶ時のチェックポイントなどを詳しくご説明します。

CMSとは?

CMS (Contents Management System)とは、Webサイトを構成しているコンテンツを構築・管理・更新できるシステムを指しています。テキストデータをはじめ画像やレイアウトといったコンテンツ要素を一元管理できるツールと言った方がイメージしやすいかもしれません。CMSを活用することで、専門知識のない初心者でもスムーズにWebサイトが作成できるうえ、更新などの運営管理も容易になるのです。

CMSを導入するメリット

CMSは、個人運営のブログに限らず大手企業や自治体のサイトでも使われています。なぜ、これほど多くのサイトがCMSを活用しているのでしょうか?まずは、CMSを導入する代表的なメリットについて見てみましょう。

専門知識がない初心者でもサイトが作れる

通常の手段でWebサイトを作成する場合、文章やサイトの骨格を構築するには「HTML」が、デザインの装飾やレイアウトを構築するには「CSS」の知識が必要です。さらに、完成したコンテンツをネット上で公開するにはデータをサーバーにFTPアップロードするスキルなど、コンテンツを作成してから公開するまで多種多様なスキルが求められます。

HTMLやCSSを使う場合は、ページのソースを入力しなければならないので、どのように入力すれば理想のデザインになるのかを把握していなければなりません。

一方、CMSを使用したサイトでは文章の入力や画像のアップデートなどが直接ブラウザ上で行えるうえ、あらかじめ用意されているテンプレートを利用することでサイト全体のデザインを簡単に整えることもできるのです。

つまり、初心者でも手軽にWebサイトが作成・更新できるCMSは、HTMLやCSSといった複雑な専門知識を学ぶ時間と労力を節約できる便利なツールと言えるでしょう。

更新速度とサイトの質が向上してSEO効果を発揮

SEOが強化されるのもCMSの大きな魅力です。サイトの検索順位を上げるには、地道なSEO対策によって検索エンジンから質の高いサイトだと認められなければなりません。

その点、CMSで運営しているサイトは通常の手順に比べてコンテンツの作成から管理までが格段に手軽になります。そのため、コンテンツがコンスタントに増えていて更新速度が早い、内部リンクが最適化されていてユーザーの利便性が高いサイトだとクローラーから認識されやすくなるのです。

もちろん、そもそものコンテンツの質が高くない場合、内部リンクが最適化されていたり、ディレクトリ構造が優れていたりしても検索結果で上位に表示されることは難しくなります。SEO対策にCMSの活用は大いに役立ちますが、CMSを利用することによって検索順位が上がるというわけではありませんので注意が必要です。

インターネットでの情報収集が簡単にできるようになった昨今の状況では、企業ホームページの質や更新頻度も一つの判断材料にされることが多くなってきています。顧客の獲得や採用など、あらゆる場面で企業のホームページというものは絶え間なくチェックされているものである、と考えていた方が良いでしょう。

分業によって効率的に運営できる

IDさえ割り振れば複数のスタッフで更新作業や管理業務が分業できるという点も、CMSによって得られる代表的なメリットです。

サイトの記事や分類カテゴリー別に専属チームを設ければ、チームごとにそれぞれのコンテンツ作成だけに専念できるため作業効率が改善されます。しかも、通常の手順であれば手間のかかるレイアウト調整も、CMSのテンプレートを使えば簡単に管理できるようになるのです。

インターネット環境だけでサイトの更新が行える

CMSの多くは、ブラウザ上でサイトの管理を行います。ブラウザとは、インターネットに接続してホームページなどのコンテンツを閲覧するためのソフトです。IE(Internet Explorer)や、Google Chromeなどが有名です。

従来はホームページを作成したり、コンテンツの更新をしたりするためには、作業するためのソフトがインストールされたパソコンが必要でした。しかし、CMSはサーバーがインターネット上にあるため、コンテンツの追加や削除、更新などがブラウザから行えて、利便性に優れているという大きな強みがあります。

なかにはスマホから更新できるCMSもあるので、どこにいても手軽にホームページの状況を管理、更新することが可能になります。

マルチデバイスへの対応が簡単になる

SEOの順位に関係する一つの要素として、「モバイルフレンドリー」という要素があることをご存知でしょうか。モバイルフレンドリーとは、スマホからアクセスした際にどのくらい見やすくサイトを閲覧することができるか、という一つの基準です。

スマホ用のページが用意されている、スマホで無理なく閲覧できるレイアウトになっているなど、サイトをスマホから閲覧したときにもストレスなくコンテンツを見ることができると、モバイルフレンドリーに対応しているサイトと見なされて検索の順位がそうでないサイトよりも上がりやすくなります。

このマルチデバイス対応を助けてくれるのもCMSの特徴です。スマホでの閲覧に対応したテンプレートを設定しておくだけで、スマホからのアクセスに対して自動でレイアウトを構築したサイトを出してくれます。

現在、日本国内でのスマホ普及率は85%を超えると言われています。モバイルフレンドリーを導入するということは、スマホからサイトにアクセスしてくれる閲覧者にしっかりとアピールできるチャンスになる、ということです。

コストが削減できる

CMSを使用してサイトを運営する場合、専門的な知識やスキルがなくても本格的なサイトが作れます。だからこそ情報発信がスピーディーに行えるうえ、制作会社にデザインや更新作業などを依頼する外注コストが削減できるのです。

中小企業の中には、経理や総務といった社内の未経験スタッフがWebサイトを担当しているケースも珍しくありません。そのような場合、CMSの利用は非常に効率的です。HTMLやCSSの書き方がわからなくても、CMSでサイトの構築から管理までを一貫して行うことが可能になります。

ちなみに、初期費用も抑えたいという場合は、システム料金が発生しないWordPressのようなオープンソースのCMSがおすすめです。

CMSを導入するデメリット

新しいシステムを導入する時は、どうしてもメリットに注目しがちです。とはいえ、息の長いサイト運営を目指すならリスクについても軽視できません。CMSには一体どんなデメリットがあるのでしょうか?

セキュリティが万全とは言えない

直接ブラウザ上で作業が行えるという特徴は、CMSのメリットであると同時にデメリットでもあります。言い換えれば、常に不正アクセスやサイバー攻撃による情報漏洩などのセキュリティリスクに晒されている状態、とも言えるのです。

中でもセキュリティの脆弱性から標的になりやすいと言われているのが、オープンソース型のCMSです。もちろん他のタイプが万全とは限りませんが、CMSを選ぶ際の判断材料であることは間違いありません。

このようなオープンソース型CMSを利用する場合は、あらかじめセキュリティを万全の状態にして管理、運営を行う必要があります。不正アクセスやウイルスへの対策として、セキュリティソフトを導入するなどの自衛策を必ず用意しておきましょう。

カスタマイズ性が低い

CMSならデザインテンプレートによって統一性に優れたWebサイトが簡単に作れます。その反面、カスタマイズ性が低いという弱点があるのです。

例えば、キャンペーンの告知ページだけを全く異なるデザインに変更できればアピール効果が増すでしょう。ですが、テンプレートは基本的に規定を大幅に逸脱しないようカスタマイズ性が制限されているため、デザインの変更自体ができないCMSが多いのです。

使いこなすには機能を熟知する必要がある

CMSに専門的な知識が必要ないからと言って、全く学習しなくても使いこなせるという訳ではありません。

確かにCMSの多くは直観的に操作できる仕様になっていますので、PCを使い慣れている人ほど学習時間も短くて済むでしょう。とはいえ、機能を熟知していなければCMSが持つ本来の能力が十分に発揮されず、SEO効果も限定的になってしまいます。特にサイトを統括している担当者は操作方法に加え、管理者向けの各種機能についても熟知していなければなりません。

また、全てを勉強する必要はなくても、サイトを構築する上で最低限のHTMLなどの知識はあったほうが良いでしょう。CMSを使ってサイトを構築しているといっても、場合に応じてHTMLタグなどを使ってページをカスタマイズしていく必要があるためです。

既存コンテンツには移行作業が必要

すでに運営中のサイトにCMSを新たに導入する場合、移行作業を行わなければ既存のコンテンツがムダになってしまいます。

確かに、既存コンテンツが多ければ多いほど膨大な手間と時間がかかりますが、サイト全体を見直す絶好の機会とも言えます。移行作業を始める前にバックアップを取り、質の低いコンテンツを除外したり修正したりしながら進めましょう。

ちなみに、既存コンテンツがあまりに多い場合は「移管機能」を備えたCMSがおすすめです。移管とは、簡単に言うとサイトやコンテンツの引っ越しです。

特に企業サイトの場合、サイトの規模にもよりますがコンテンツが多いサイトの移管はかなり大がかりな作業になります。サイトにCMSを導入したいけれどデータの引っ越しに時間が割けない、という場合は移管機能を備えているCMSで作業すると、移管にかかる時間や手間を短縮することができます。

CMSの種類と特徴

CMSを大きく分類すると、「オープンソース型」「パッケージ型」「クラウド型」の3種類に分けられます。ここからは、それぞれのタイプの特徴を踏まえつつ代表なCMSについてご紹介します。

オープンソース型のCMS

オープンソース型は世界中で最も使われている主流のCMSで、日本人に人気のWordPressもその一つです。元々カスタマイズ性が高いうえ、機能拡張が追加できる無料のプラグインが豊富なのも多くのサイト運営者に選ばれている理由でしょう。ライセンス費用が発生しないので、コストを抑えたい人におすすめです。

ただし、プログラムのソースコードが公開されているオープンソース型はメリットとデメリットが表裏一体になっているのも事実です。メリットとしては誰もが簡単に修正・改変ができる使い勝手の良さ、導入できるテンプレートやプラグインの多さ、そしてライセンス費用が無料というコストパフォーマンスの高さです。

デメリットとしては、ブラウザから作業するという性質から来るセキュリティの脆弱性です。それに加えて、公式によるサポートが存在しないため、プログラムの不具合やサイバー攻撃に遭遇しても自分で解決しなければならない、というリスク要因が挙げられます。

【代表的なオープンソース型CMS】

パッケージ型のCMS

主に商用として利用されているパッケージ型のCMSは、ライセンスを購入しなければ使用できません。ライセンス費用はサイトの規模に比例して高くなり、プラグインの種類によっては追加料金も発生します。

その反面、導入から運用まで販売元であるベンダーによる手厚いサポートが受けられるので、費用をかけてでも安心して運用したいという人におすすめです。商用利用を前提として造られたものも多く、大規模なサイトにも対応できます。

ただし、基本機能が一通りパッケージ化されているため、自由にカスタマイズして使いたいという人には不向きかもしれません。また、サイトの規模によって料金が変動するものが多いので、サイトの規模が大きなものだと運営費用が高くつく場合もあります。

【代表的なパッケージ型CMS】

クラウド型のCMS

クラウド型の最大の特徴は、独自でサーバーを契約する必要もソフトをインストールする必要もないという点でしょう。ベンダーが管理しているサーバーにファイルを保管する仕組みになっており、CMSの月額料金や従量課金の中にサーバー代が含まれているのです。インターネット環境さえあれば使用できるので、初期費用をかけずに今すぐコンテンツの作成に取り掛かりたいという人に向いています。

ただし、日本製が少ないのが難点です。中には、日本語でのサポートが受けられず英文のマニュアルを翻訳しながら使用している人も珍しくありません。クラウド型を選ぶ場合は、日本製かどうかも重要が判断材料になります。

【代表的なクラウド型CMS】

SEOの強さとシェア率で選ぶならWordPress

オープンソース型に分類されるWordPressは、数あるCMSの中でも世界中で圧倒的なシェアを誇っている最もメジャーな存在です。弊社のこのサイトもそうですが、個人に限らず多くの企業がWordPressを選択している理由は、下記のような強みがあるからでしょう。

【WordPressの強み】

  • 無料なのにSEOに強く商用としても使える
  • SEOを強化するxml形式サイトマップやパンくずリストの作成が簡単
  • 手軽にサーバー間で記事を移行できる
  • ネット上で情報が得やすくトラブル解決に手間取らない
  • タグにKWを挿入しやすいためクリックされやすい
  • HTMLが自動で生成されて最適化につながる

CMSを選ぶ時のチェックポイント4つ

どんなCMSもメリットとデメリットを併せ持っています。人によって選定基準の優先順位は異なりますが、ここではCMSを選ぶ際に押えておきたい代表的なチェックポイントについてご説明しましょう。

目的や運用方法に適した機能を備えているか?

作成したいサイトによって必要な機能は異なります。例えば、ECサイトであれば製品情報を一括管理できる「PIM機能」が便利ですし、SNSツールと連携させたいなら「ソーシャル連携機能」に特化したCMSを選ぶべきでしょう。また、複数のスタッフで分業したい場合や外部のライターに直接投稿して欲しい場合は、オープンソース型CMSが適しています。

逆に、実際に使わない機能が多すぎると作業効率の低下につながりかねません。まずはサイトの目的を明確にしたうえで必要な機能をピックアップしてみると、選ぶべきCMSが見えてきます。

セキュリティ対策に問題はないか?

セキュリティ対策の有無はCMSを選ぶポイントの中でも特に重要な要素です。有料のパッケージ型やクラウド型であれば比較的セキュリティ対策が手厚く行われていますが、別途費用が発生するケースも珍しくありません。

一方、オープンソース型のCMSはセキュリティ面の脆弱性が最大のデメリットとも言われていますが、ある程度のITスキルがあれば更新時には対応することも可能ですし、契約しているサーバー側でカバーするという手もあります。どのタイプを選ぶとしても、セキュリティの程度や費用についてあらかじめ確認しておくべきでしょう。

Webサイトの規模にマッチしているか?

Webサイトの規模とCMSの性能がマッチしているかどうかも重要な判断ポイントです。特に注意したいのが大規模サイト。コンテンツのボリュームやトラフィック量が膨大になるほどサーバーへの負担が増します。そのため、最初からサーバーへの負荷が重いCMSを選んでしまうと、サイトの表示スピードが遅延するなどの不具合が生じやすいのです。

大規模サイトのCMSを選ぶ時は、下記の項目に対応しているかどうかを確認してみましょう。

【大規模サイト向けCMSの条件】

  • サーバーに過度な負荷を与えないか
  • 大量のファイルを同時にアップできるか
  • 同時に形式の異なるファイルをアップロードできるか

コストパフォーマンスが適切か?

CMSには無料・有料の両方があり、初期費用やランニングコストが発生しないオープンソース型CMSを商用として使っている企業も珍しくありません。

とはいえ、セキュリティ面を考慮して有料のCMSを選ぶ場合、企業であれば費用が予算をオーバーしていないか、個人運営のサイトならそもそも費用をかけてまでCMSを導入すべきか検討しておく必要があります。そのうえでCMSの費用に対してどの程度の成果が期待できるのか、コストパフォーマンスを算出しておきましょう。

CMSの導入によって満足できるサイトが仕上がったとしても、すぐに収益が得られる訳ではありません。収益が発生するまでの待機時間を乗り切るためにも、コストパフォーマンスの見合ったCMSを選ぶべきなのです。

まとめ

CMSは世界中で数百種類を超える種類のものが存在しています。選ぶ際の選択肢の多さは魅力の一つではありますが、「何を選んだらいいのかがわからない!」となってしまうと、CMSの導入というものへのハードルが高く感じてしまう、ということもあるはずです。

まずは、CMSの種類ごとの特徴を把握したうえで、目的や運用方法に最も適しているCMSを選びましょう。使いやすいシステム、利用頻度の高い機能はそれぞれのサイトの状況によって異なります。この機能があったら便利だ、この機能でこうしたい、などのやりたいことに合致したCMSを選んで使ってみることが大切です。

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