Googleのスニペットに適切に日付を表示させる方法とメリットについて

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2019.11.21
Googleのスニペットに適切に日付を表示させる方法とメリットについて

スニペットに表示される日付が最新の更新日ではなく古い公開日になっている、競合サイトのスニペットには日付が表示されているのに自分のサイトは表示されない、そんな悩みを抱えているサイト運営者も多いでしょう。そこで本記事では、スニペットに表示される日付の仕組みを踏まえたうえで、より適切な日付を表示させる方法やメリットについてご説明します。

スニペットに適切な日付を表示させるメリット

Googleの検索結果として表示されるスニペット。わずか120文字ほどの短い文章の中に、コンテンツのタイトルをはじめ何が書かれているのか一目で伝わるように内容が要約されています。つまり、ユーザーの多くはスニペットから得た情報をヒントに閲覧するか、しないかを判断しているのです。

ここで問題となるのが、スニペットに表示される「日付」です。情報が溢れている現代では、一つのキーワードに対して膨大な検索結果が表示されますが、中には古くて役に立たない情報も珍しくありません。そんなとき、ユーザーのアクセス意欲を後押ししてくれるのがコンテンツの鮮度をアピールする「日付」なのです。

たとえば、スニペットの内容もタイトルも似ている2つの記事が検索結果として表示された場合、上の画像の赤で囲んでいる部分に示される日付が新しいほど、検索ユーザーは新鮮な情報だと判断して読む確率が高くなります。反対に、日付が古いというだけでスルーされてしまう可能性もあるのです。

SEOにおいて日付が重要なポイントとなる理由と効果

ユーザーに対してクリックを促しやすいことに加えて日付が新しいことのメリットはもう一つあります。前提としてGoogleはページの新しさ、フレッシュネスファクターを検索エンジンの評価指標として設けています。
フレッシュネスファクターは全ての種類のページに適用されるわけではありませんが多くのページにおいて重要な指標となっています。特にGoogleが検索品質評価ガイドラインにおいてYMYL(Your Money or Your Life)、と定めているページについては顕著になります。
※YMYLとは、金融商品や不動産、自動車などの資産に深くかかわるものや医療や健康といった生活や生命と直結する情報を扱うコンテンツを指します。
詳しくは以下のページにてご確認ください。

他にもゴシップ記事や商品情報、先端技術など速報性や最新であることが求められる情報については重要視される傾向が強く、フレッシュネスファクターが適用される範囲は広いと言っていいでしょう。
これらのコンテンツがメインとなる場合は定期的に更新をし、日付と情報を最新のものにできるように心がけてください。

逆に速報性が要求されないコンテンツ、Googleが指定するところのエバーグリーンコンテンツではフレッシュネスファクターは適用されません。エバーグリーンコンテンツの例としては料理のレシピや事件の記録、用語辞典など、更新を必要としない普遍的な情報を持つものが挙げられます。
結論を言うと、エバーグリーンコンテンツ以外ではページの新しさそれ自体が評価対象となっており、その目安である日付と更新内容が検索順位に大きく関わってくるのです。

サイト運営者は特定の日付をGoogleに強制できない

「どうすれば競合サイトより新しい日付をスニペットに表示させられるのか?」「頻繁に更新すれば日付が新しくなるのでは?」と試行錯誤しているサイト運営者も多いでしょう。しかし、残念ながら特定の日付をスニペットに表示させるよう、サイトの運営者がGoogleに強制することはできません。では、Googleはどのような基準でスニペットに表示する日付を選んでいるのでしょうか?

スニペットの日付はどうなっている?

まずは、通常のスニペットにはどのような日付が表示されているのか確認してみましょう。下記にリストアップしたように、特定の種類に限定されている訳ではなく、「公開日」や「更新日」など異なっているのが分かります。事実、サイト運営者の狙い通りに最新更新日が採用されているコンテンツもあれば、そもそも日付自体が全く表示されていないケースも少なくありません。

【スニペットに表示されている日付の種類】

  • 日付を表示されていない
  • 初めてコンテンツをアップした公開日
  • 最後にアップデートした更新日
  • Googleが初めてコンテンツを発見した日付
  • 読者にはっきりと分かるよう、ページ内に明確に記載されている日付
  • サイト運営者が構造化マークアップで指定している日付

日付は複数の要素から判断されている

なぜGoogleはスニペットに表示させる日付の種類を統一していないだけでなく、日付を表示したりしなかったりしているのでしょうか?オフィシャルサイトである「Googleウェブマスター向け公式ブログ」をみると、この疑問に対する回答が明確に解説されています。

どの要素も単独では信頼性にかけるため、Google が1つの要素にのみ頼ることはありません。サイト運営者が常に明確に表示される日付を提供しているとは限りません。構造化データが不足している場合や、正しいタイムゾーンが設定されていない場合もあります。そのため、Google のシステムでは、複数の要素を確認して、ページが公開された時点や大幅に更新された時点の最も正確と考えられる日付を推定しています。
引用元: Googleウェブマスター向け公式ブログ

上記の公式コメントから、技術的にできないというよりあえて統一していない、というGoogleの意図が読み取れます。確かに、全てのサイトが細部まで同じ条件でコンテンツを公開していない以上、特定の情報だけをヒントに日付を表示すると逆に信頼性を損ない兼ねません。そのため、複数の情報を元に自動化システムで適切と判断される日付を表示しているのです。

また、情報の鮮度は全ての記事で重要視される要素ではありません。SEO対策やニュースのように時間の経過によって内容が変化する場合は、日付や時間がユーザーにとって有益な情報となります。

これに対し、一般的な単語や用語の基本的な意味を説明している記事は時間の経過による影響を受けません。むしろ古い方が新しいコンテンツよりもシンプルで分かりやすく説明されている傾向がみられます。つまり、新しいコンテンツだからといって必ずしも優先順位を上げる必要はないのです。

2019年8月1日のアップデートで「より新しい情報」が優先されるようになった

Googleフェローと検索担当副社長を兼任しているパンドゥ・ナヤック(Pandu Nayak)氏は、米国時間の2019年8月1日に発表されたアルゴリズムのアップデートについて下記のようにコメントしています。

検索機能を改善するための継続的な取り組みの一環として、新しいアルゴリズムの更新により、我々のシステムは、時間が経過しても有用な情報と、すぐに古くなってしまう情報とを判断できるようになりました。これは、「強調スニペット」の表示に特に役立ちます。「強調スニペット」とは、ユーザーが探している情報を掲載している可能性が最も高いと判断したページを強調表示する機能です。最新の情報が重要なクエリの場合、我々のシステムは最も有用で最新の強調スニペットを見つけようとします。
引用元: The Keyword Google

上記の発表を要約すると、「情報に鮮度が求められる場合」との前提条件はあるものの、コンテンツ本来の有用性に加えスニペットの日付がより新しい情報ほど優先されるようになった、と解釈できます。反対に、情報の適時性が重要なコンテンツにも関わらず古い日付になっているコンテンツは、結果の一部がリアルタイムで表示されないケースもあるそうです。

【新しい日付が優先される例】

  • 昨年より今年の日付が優先される情報:所得区分などの税務情報
  • 定期的に更新される情報:イベント予定、次の満月、今後の休日、テレビ番組の勝者など
  • 特定の問題に関するガイダンス情報:商品のリコールなど

適切な日付をGoogle に伝える方法

アルゴリズムがアップデートされたからといって、サイト運営者が表示させたいと考える特定の種類の日付をスニペットに表示させることはできません。しかし、サイトの運営者が「公開日」と「最終更新日」を指定して、適切な日付を判定しやすくなるようGoogleのアルゴリズムに働きかけることは可能です。ちなみに、公開日と最終更新日を指定する方法は「ユーザー向けの形式」と「構造化データ形式」の2種類がありますが、Googleのガイドラインでは両方を備えるべきだと解説されています。

構造化データって何だっけ?という方は以下の記事を参考にしてみてください。

Google社員が今後より難しくなると予測した構造化データをここで一度おさらい

ユーザー向けの形式

ユーザーが一目で分かるよう、記事の公開日や更新日を該当ページ上の目立つ位置に表示しましょう。具体的な表記形式は定められていませんが、下記の例を参考に時刻やタイムゾーンを任意で追加するのも有効な手段です。

【ユーザー向けの表記例】

  • 公開日:2019年10月1日
  • 掲載日:2019/10/01
  • 最終更新日:2019年11月10日12:00(東部標準時)

構造化データ形式

一方、公開日や更新日を構造化データで指定する場合は、ArticleをはじめBlogPostingやVideoObjectといったCreativeWork のサブタイプでマークアップします。公開日時はdatePublishedフィールドで、更新日時はdateModifiedフィールドのプロパティで指定しますが、両方指定することも可能です。

ただし、表記スタイルが自由に選べるユーザー向けとは違い、構造化データではISO 8601形式で日時を指定するよう定められています。加えて、AMPコンテンツと非AMPコンテンツとでは日付を指定する方法が異なるため、下記のガイドラインを参考にして下さい。

【参照ガイドライン】

▼AMPコンテンツの日付指定

https://developers.google.com/search/docs/data-

▼非AMPコンテンツの日付指定

https://developers.google.com/search/docs/data-types/article#non-amp

 

共通する注意点

スニペットに出来るだけ公開日または更新日を表示させるには、どの日時を採用すべきかGoogleのアルゴリズムが迷わないように伝える必要があります。上記のガイドラインに従ったうえで、下記の注意点についても考慮しておきましょう。

【注意点】

  • 日付は必須だが時刻は任意
  • 時刻を指定する場合は、夏時間を考慮したうえで正しいタイムゾーンを用いる
  • ユーザー向け形式と構造化データ形式の両方で、日付を一致させる
  • ユーザー向けに任意で時刻を指定する時は、構造化データの時刻と一致させる
  • 指定する日時はあくまでコンテンツの公開日もしくは更新日のみ
  • コンテンツ内に記載しているイベント日時や未来の日時は対象外
  • 表示させたい日付を明確にし、目立たせる

一方、ガイドラインのルールに沿っているにもかかわらず公開日や更新日以外の日時がスニペットに表示された場合は、下記のような対処法が推奨されています。

【不適切な日時の対処法】

  • ページ内に記載する日時情報を最小限にする
  • 公開日または更新日以外の日時情報をページから削除する

公開日より新しい更新日を表示させる方法

公開したのが何年も前のことで、最近更新した新しい更新日をスニペットに表示させたい場合は、下記の方法で情報の新しさをGoogleに伝えることができます。

【公開日より更新日を優先させる方法】

  • 公開日を非表示にし、更新日だけを表示させる
  • 更新日→公開日の順で表示する

ガイドライン違反に相当するケース

Googleウェブマスター向け公式ブログによると、Google ニュースにおいてコンテンツの内容を大幅に変更する場合、スニペットの日付を更新するメリットがあると認めています。しかし、日付を更新する目的はあくまでユーザーのため。「アクセス数を増やしたい」といったサイト運営者側の都合は、正当な理由として認められません。特に下記のような手法はガイドライン違反にあたると指摘されています。

【ガイドライン違反】

  • 正当な理由もなく重要な情報を記事に追加せず、人為的に日付を更新する
  • 公開済みの記事を少しだけ変更した新しい記事に、ユーザーをリダイレクトさせる

上記はGoogle ニュースのガイドラインに違反するケースですが、より安全なSEOを目指すなら一般的なコンテンツであっても避けた方が良いでしょう。

日付を更新する際の注意点

まず前述しましたようにただ日付を変更したり、僅かなコンテンツのみを追加して更新日としたりすることはガイドライン違反となるので絶対にやらないでください。
また、フレッシュネスファクターの評価対象となるのはメインコンテンツのみです。ヘッダーやフッターなどのデザイン面での変更やワードプレスやブログのタイムスタンプを更新することはSEO対策として全く効果がないのでこれも避けるようにしましょう。

つまるところ、日付の更新とメインコンテンツの更新はセットとなります。よって日付を最新のものに変更する場合は何らかのコンテンツを追加する必要があります。
ですがただコンテンツを追加しても逆に順位が下がる場合があります。ここでは日付の更新に伴うコンテンツの追加に際しての幾つかのポイントについて紹介していきたいと思います。

コンテンツを更新する際のポイント

明確にコンテンツが更新されたと言える情報を追加する
Googleがどのような基準でコンテンツの更新を判断しているのかは、はっきりしていませんが、更新の前後で内容に明確な差があることが一つの指針であると言われています。
具体的に言うと、最新の情報とそれらに関連するキーワードが含まれているか、あるいは相応の量の関連情報が追加されたかが重要視される傾向にあるようです。
出典元のリンクを設置する
参考としたページがあるのならばなるべくリンクを設置するようにしましょう。ネタ元のページを公開するのを嫌がる人も多いですが出典元を明記することは信頼性の向上につながります。特にE-A-Tが高いページ(官公庁などの公的機関やGoogleなどの情報の発信元となるサイト)のリンクはこちらのページクオリティを引き上げてくれる効果も期待できます。また不自然にならないのであれば発リンクのアンカーテキストはリンク先のタイトルと揃えた方が良いでしょう。
関連キーワードが減らないようにリライトする
古い情報と差し替える形でリライトする場合は関連キーワード、固有名詞や専門用語の総数が減らないように注意してください。特にタイトルは影響が大きく、変更する際には必ずキーワードを増やす形で行ってください。検索エンジンのサジェスト機能を使って有効なキーワードを探すのも効果的です。よほど詰め込んでいない限りマイナスになることはないため、重要なキーワードはなるべく減らないようにリライトすることをお勧めします。
適切なタイミングで更新する
リライトする際にはタイミングも重要です。そのサイトの業界や扱う情報にもよりますが、鮮度が求められるコンテンツですと時間が経過するほど検索順位が下落する傾向にあるため、そのタイミングで新しい情報を追加することができれば、順位の低下を防ぎ、さらには順位の上昇も見込めます。また、Googleでコアアップデートなどの大型のアップデートを行った後は検索順位の変動が起きやすいので上位サイトがどのように入れ替わったかなどの傾向を分析し、リライトに反映させるのも有効な手法です。

更新を速やかに反映させる方法

更新をしてもすぐに検索結果に反映されるわけではなく、ある程度のタイムラグが存在します。更新内容が反映されるには更新後に一度クローラーに巡回してもらう必要があるからです。
Googleへ再クロールを要求するにはURL検査ツールを使う方法とサイトマップを送信する方法の二通りがあります。以下はSearch Consoleからの引用です。

クロール リクエストの方法
URL 検査ツールを使用する
URL 検査ツールを使用して、個別の URL を Google インデックスに送信します。なお、URL の数が多い場合は、代わりにサイトマップを送信することをおすすめします。
インデックスに URL を送信する手順
1. URL 検査ツールを使用して、URL を検査します。
2. [インデックス登録をリクエスト] を選択します。このツールは、URL でライブテストを実行し、インデックスに明らかな問題がないかどうかを確認します。問題が検出されなければ、ページがインデックス登録のキューに追加されます。ページに問題が見つかった場合は、その修正を試みてください。
サイトマップを送信する
サイトマップは、Google がサイト上の URL を検出するために重要です。サイトマップには、代替言語バージョンや動画、画像、ニュース固有のページに関する追加のメタデータを含めることもできます。サイトマップの作成方法をご確認ください。
Google にサイトマップのインデックス登録をリクエストする方法には、次のようなものがあります。
• サイトマップ レポートを使用してサイトマップを送信する。
• ping ツールを使用する。 ブラウザで GET リクエストを送信するか、このアドレスにコマンドラインを送信して、サイトマップの完全な URL を指定します。サイトマップ ファイルにアクセスできることを確認します。
http://www.google.com/ping?sitemap=<full_URL_of_sitemap>
例:
http://www.google.com/ping?sitemap=https://example.com/sitemap.xml
• robots.txt ファイルに行を挿入して、サイトマップへのパスを指定する(以下の例を参照)。Google は次にサイトをクロールしたときに、パスを認識します。
Sitemap: http://example.com/my_sitemap.xml

引用元:https://support.google.com/webmasters/answer/6065812?hl=ja

注意点としてはクロールをリクエストした直後に順位が下がっても即座に再度リライトするのは避けましょう。というのもリライトした直後は順位が下がる傾向があるのですが、時間の経過とともに上昇するという動きを見せることが割とあるので最低一か月ほど推移を観察することをおススメします。

クロールを要求する方法については以下の記事で詳しく解説しております。

まとめ

公開日や更新日を指定したからと言って、スニペットに必ず表示されると保証されている訳ではありません。とはいえ、 Googleは公式サイトで、アルゴリズムが適切な日時を見つけやすくなるほど鮮度の高い有益な情報をユーザーに提供しやすくなる、という趣旨のコメントを出しています。スニペットに誤った日時が表示されるのを防ぐためにも、ガイドラインに従って公開日や更新日を指定しておきましょう。

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