SEO対策にかかる費用は?費用対効果の高いサービスを選ぶポイント

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2020.04.03
SEO対策にかかる費用は?費用対効果の高いサービスを選ぶポイント

検索エンジンで上位表示をさせる手法であるSEO対策は、どのくらいの費用・予算で取り組めば良いのでしょうか?

世の中には、月額数千円~利用できるSEO対策サービスもあれば、その100倍、1000倍のコストがかかるSEO対策サービスもあります。また、サービスの内容が変わればコストもその都度変わってきます。SEO対策をする場合、有効な手段や費用対効果も個々のサイトの状況によって異なる、ということも珍しくありません。ここでは、SEO対策にかかる費用・予算を、SEO対策サービスの種類・特徴を踏まえて紹介します。

SEO対策の費用相場はいくら?

主なSEO対策サービスごとの費用相場をまとめてみると、以下のようになります。

種類 概要 費用相場(月額)
リンクSEO 外部のサイトから被リンクを提供するサービス 5,000円〜100万円以上
コンテンツSEO 記事を制作し、サイトをメディア化するサービス 15万円〜200万円以上
SEOコンサルティング 設計から改修まで総合的にプロデュースするサービス 20万円〜500万円以上

表を見てわかるように、SEO対策の費用はかなり大きな幅があります。これは、一口に「SEO対策サービス」と言っても、各サービスの提供内容が大きく異なるためで、これがSEO対策サービスの大きな特徴とも言えます。

例えば、SEO対策と対をなすインターネットの集客手段の1つである「リスティング広告」は、SEO対策サービスほど各ベンダーのサービス内容に違いはなく、費用・価格についても手数料の割合が少し異なる程度の変化しかありません。

リスティング広告とは、検索エンジンであるワードを検索したときに、通常のオーガニック検索結果10件の上下に表示される「広告欄」に自社の広告を表示させる仕組みです。

上位表示させたいキーワードの競合が強くSEOでなかなか上位表示されない場合は、リスティング広告に表示させることでSEOで検索上位を狙うよりも高い宣伝効果を発揮してくれることがあります。

ただし、リスティング広告は表示されてクリックされる度に広告費を支払わなければならず、競合性の高いキーワードの場合はクリック単価が高くクリック数が多ければ多いほど費用がかさむというデメリットもあります。

SEOで長期的な施策により検索結果の上位を狙うか、リスティング広告で短期的に認知拡大を図るかは、目的と状況に合わせて選ぶ必要がありますので、十分に検討しましょう。

また、SEO対策でも、どのような対策が一番効果的なのか、という点については現在のサイトの状況や検索ワードによって異なります。費用対効果の高いSEO対策を実施するためには、各サービスの特徴を踏まえて、費用・予算だけでなく、自社のホームページの状況、WEB戦略と合致するものを選定していくことが重要になります。

そこで、次は各SEO対策サービスの種類と特徴をご紹介します。

SEO対策サービスの種類と特徴

リンクSEO

費用相場:5,000円~100万円以上/月額

リンクSEOは最も古いSEO対策サービスで、「外部施策・外部リンク・被リンク」サービスなどとも言われます。SEO対策を施したいサイトに、外部のサイトから上位表示したいキーワードでリンクを張るサービスです。

上位表示したいキーワードの難易度によって変わるため、キーワード毎に費用の見積もりを行うのが一般的です。費用の支払い方法には、月額固定タイプ、成果報酬タイプという二通りのタイプがあります。

月額固定

月額固定サービスは、提供される被リンク数が決められていて、月額数千円~十数万ほどの比較的安い価格帯のサービスが多くなっています。ただし、提供する場所によっては、最低限数か月契約してもらわないと解約できないなど、サービスの期間が決められていることもあります。

最低半年続けるという契約しか受け付けていないところもあれば、1か月からサービスを受けられるというところもあり、特に短期の契約を検討している場合には最低契約期間は必ず確認しておく必要があります。また、費用対効果もすぐに出てくるとは限りません。

成果報酬

一方、成果報酬タイプは、指定したキーワードが上位表示(一般的に検索順位で10位以内)された場合のみ費用が発生します。報酬は日割り計算される場合がほとんどです。結果が伴わなければ費用がかかりませんが、報酬単価は月額固定タイプよりも高めになります。非常に上位表示の難易度が高いキーワードでは、月額成果報酬単価が1キーワードだけで100~300万になるものもあります。

また、キーワードごとの報酬になるので、他の二つのやり方と違ってサイト全体の分析やレポートは返ってこないというベンダーもあります。今のサイトの状況を詳しく知りたいという方よりも、とにかくこのキーワードで検索上位を取りたい、という方に向いています。

リンクSEOは他のSEO対策サービスよりも、早く効果を確認しやすいのが特長です。難易度が低いキーワードなら、1ヶ月ほどで効果が現れることもあります。難易度が高いキーワードでも半年ほどで効果を判断することができます。また、外部のサイトから被リンクを張ってもらうだけなので、基本的に自社サイトの改修の手間はかからず、ベンダーとの打ち合わせも、それほど時間はかかりません。

リンクSEOの注意点

Googleは、検索順位の操作のために意図的に外部から被リンクをもらうことを推奨しておらず、リンクSEOサービスを使うことでペナルティを受けてしまうリスクもあります。このリスクを考慮し、万一のときにはペナルティ解除の作業まで責任を持ってくれるサービスを選ぶのが無難です。

それに加えて、Googleの検索結果は最近では被リンクだけでは以前のように順位があがりづらくなっている、ということも忘れてはいけません。被リンクを集めただけのSEO対策では、検索結果が上がらないどころか、ペナルティを受けてしまう可能性もあるということを十分に考慮する必要があります。

コンテンツSEO

費用相場:15万円~200万円以上/月額

コンテンツSEOは、ある特定のサイトテーマにもとづいたメディアサイトを制作し、そこで大量のアクセスを集める手法です。すでに保有しているサイトにコンテンツを追加することもありますし、新規サイトとして立ち上げることもあります。

具体的には、テーマに沿った多くのキーワードで記事を制作していきます。この記事制作費がコンテンツSEOの費用になります。通常、月額5万~15万が相場です。医師や専門家などの監修を必要とする場合、月額10万~30万と価格は高くなります。

すでにある程度コンテンツが充実しているサイトなら、コンテンツSEOとして記事を追加していくと、早ければ3ヶ月程度の早いタイミングで効果が出てきます。これまで、それほど力を入れていないサイトや新規サイトの場合には、コンテンツSEOの効果が出てくるまでに半年~1年ほどの時間がかかります。

サイトの分析や状況を教えてくれるベンダーもありますが、コンテンツを充実させる対応のみで解析サービスは行っていないというベンダーもあります。特にコンテンツSEOはサービスの幅に伴い、コスト相場の幅も異なってきますので、契約前にどこまで対応してくれるのか、どのようなデータが知りたいのか、という点について必ず認識のすり合わせをしておくのがおすすめです。

コンテンツSEOの注意点

コンテンツSEOで集めるユーザー属性は、ある特定のテーマについて「何か知りたいことがある人」になるのが一般的です。そのため、商品やサービスの販売・案内には直接的に結びつかないことが多くなります。サイトへのアクセスは増えたのに、商品やサービスのコンバージョンが増えないという状況です。このような事態に陥ってしまう場合は、購買までの導線を意識してサイト全体の設計を見直す必要があります。

また、コンテンツの数をとにかく多くしようと粗雑な記事を量産してしまうと、記事が多いコンテンツでも逆に「質の低いコンテンツが多い」と判断されてしまうというリスクも抱えています。

コンテンツが多いに越したことはありませんが、中身がきちんとしたコンテンツでなければいくら記事を増やしても意味がありません。SEOのことをきちんと分かっている人に執筆を依頼しているか、権威のある専門家に監修を依頼しているかなど、情報が正確でユーザーに役立つコンテンツが作られているか、定期的に確認してみるのがおすすめです。

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SEOコンサルティング

費用相場:20万円~500万円以上/月額

SEOコンサルティングは、サイトを総合的にプロデュースしながらSEO対策を実施するサービスです。コンテンツの改修、制作、及びそのディレクション業務を中心に、場合によってはSEOを含めたWeb戦略全体の見直しを図ることもあります。

また、社内のSEO担当者育成サポートをしてくれることもあり、その業務範囲は各社によって大きく異なります。サイトを総合的に見てどの部分が弱いかを判断してくれますので、SEO対策を強化したいがSEOに詳しい人が社内にいない、といった場合には特に有効な手段です。

小規模サイトで20~30万/月、中規模サイトで30~100万/月、大規模サイトで50~100万/月ほどが相場になります。さらに、特に大規模サイトでデータベースを利用したシステム構築を行う場合には、数百万円の追加コストが発生することもあります。

また、コンサルティング費用の中に、サイト制作や改修のディレクション費は含まれていても、制作費そのものは別扱いの場合があります。その場合には、SEOコンサルティング費に加えて、サイト制作や改修のリソース確保と費用が必要になります。その結果、費用面では他の二つに比べてどうしても高額になりやすいです。

SEOコンサルティングは、既存サイトや競合サイトの分析などから始まり、サイトのWeb戦略全体に及ぶこともあり、成果を確認するまでに1年ほど時間を見たほうが良いでしょう。

他のSEO施策に比べて、施策範囲が多岐にわたるため、どうしても時間はかかってしまいます。一方で、コンサルティング施策が功を奏すると、Web戦略全体の見直しにより大きな効果を得られる可能性があります。

特にサイト内部の対策やライティングのチェックなど、SEOに詳しくなければ取り組めないような分野のコンサルティングまで頼めるのは大きなメリットです。また、成果をレポートという形で提出してくれるベンダーも多く、数字で見るよりもより具体的に今のサイトの状況を把握することができます。

SEOコンサルティングの注意点

SEOコンサルティングは、業務範囲が明確に定まっていないサービスです。発注する際には、作業範囲や納品物などを事前に確認し、明確な契約書を締結することが大切です。様々なサービスや施策の提案を受けられる一方、主体性を持ってプロジェクトに取り組まないと、成果が出にくいので注意しましょう。

また、他の二つのやり方と比較して費用が高額になりやすいため、どこまでやるのか、どのようにサイトを変えるのか、という点について都度、確認を行ったほうが安心です。SEOコンサルティングを受ける前に、可能な限り具体的な目標と予算を設定し、その目標に向けてどれくらいの期間でコンサルティングを受けるのか、という方針をきちんと組み立てておきましょう。

SEO対策サービスを選ぶ際のポイント

これまで見てきたように、SEO対策サービスは提供内容も費用も大きく異なります。単純に、「安かろう悪かろう」でもありませんし、「料金が高ければ良い」ものでもありません。最後に、そんな多種多様なSEO対策サービスの中から、自社の状況や予算に合ったサービスを選ぶためのポイントをお伝えします。

ポイント1:相見積もりをとる

相見積もりをとって比較をすることは、自社の目的に合ったサービス内容かどうか、価格は適正か、ということを判断できるのでおすすめです。

特にSEO対策サービスは、同じようなサービスだと思っても、単価・相場がベンダーによって大きく異なることがあります。相見積もりをとって、価格の違いだけでなく、提供されるサービス内容の違いもしっかりと把握しておくべきです。

ポイント2:自社の目的と予算を明確にしておく

特定のキーワードの検索順位ではなく、SEO対策によってサイトへの集客アップを図る「最終的な目標」を、数字ベースで明確にしておくことが大切です。サイトの数値目標としては、アクセス数・資料請求数・売上などを設定するのが定石です。検索エンジンで上位表示されることは、あくまで上記のような目標のための手段に過ぎません。

数値目標を明確にすると、それを達成するために使える予算もわかります。例えば、「月間の資料請求数を100件から300件に増やす」という数値目標を設定している場合には、増加分の200件の資料請求がいくらの価値を持つのか、を計算します。

一般的な資料請求単価(BtoBサービス:5,000~15,000円/BtoCサービス:500~2,000円が相場)から計算しても良いですし、可能なら自社の資料請求からの成約率と売上・利益から逆算しましょう。

SEO対策サービスは効果が出てくるまでに、時間がかかります。早くて数ヶ月、長ければ2年以上かかることもあります。それでも、効果が出てくると1年後、2年後には、予算の2倍~10倍の売上・利益に貢献することもめずらしくありません。そのためにも、数値目標と予算を明確に設定することは、非常に重要です。

ポイント3:業界に詳しく、成功事例があるベンダーを選ぶ

意外に思われるかも知れませんが、Googleの公式サイトにSEO業者を選ぶポイントが紹介されています。その中に「SEO業者と面談を行う」ときには、以下の点を確認すべきだと指摘しています。

  • 過去の事例のサンプルを見せてもらい、成功事例を紹介してもらう。
  • Google のウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)に従っているか。
  • オーガニック検索に役立つオンライン マーケティング サービスやアドバイスを提供しているか。
  • どのような結果が期待されるかと、その日程、成果を測定する方法。
  • 同業種での実績。
  • 該当する国や地域での実績。
  • 外国語サイトの開発経験。
  • 最も重視している SEO 技術。
  • 創業年数。
  • 連絡方法。サイトに加えたすべての変更に関する情報、およびアドバイスの内容に関する詳しい情報とその理由を伝えてくれるかどうか。
  • お客様やお客様のビジネスに関心を持っているかどうか。お客様に関心を持っている SEO 業者を探してください。そのような SEO 業者なら、以下のような質問をするはずです。
    • お客様のビジネスやサービスを特別で価値のあるものにしているのはどのような点ですか?
    • 対象顧客はどういった方々ですか?
    • お客様のビジネスはどのような方法で収益を上げていますか、また、検索結果をどのように活用していますか?
    • 他にどのような広告チャネルを使用していますか?
    • 競合相手はどこですか?

参考URL:https://support.google.com/webmasters/answer/35291?hl=ja

すべて重要な項目ですが、特に「同業種での実績」「お客様やお客様のビジネスに関心を持っているかどうか」という点は注目すべきだと思います。

SEO対策サービスと聞くと、機械的なものと認識されがちですが、ビジネスを成功に導くための1つの手段ですから、業界の特徴、市場の動向などを理解し、その業界で成功した実績があるベンダーのほうが信頼できるのは間違いありません。

SEOは、Googleの検索機能アップデートの度に順位が変動したり、しっかりサイトを構築していてもなかなか結果が出なかったりと、成果と呼べるものが他の業界よりも不安定であることが多いです。

そのため、検索結果上位の実績があるといっても短い期間しか上位に入っていなかったり、すぐに検索順位が落ちてしまうような時事キーワードで上位を取ったことを実績にしたりしているベンダーもいます。キーワードの上位表示の事例を並べるばかりで、ビジネスや業界のことを理解していないベンダーには注意しましょう。

まとめ

SEO対策サービスの料金・費用は、幅が広すぎて「相場」と言えるものがないも同然です。そのような状況で、費用対効果を高めるには、自社サイトの数値目標を明確に把握しておくことが重要です。

まずはサイトで何をしたいのか、何を目標にしているのかという到達点や目的をきちんと設定しましょう。目標が具体的であればあるほど、対策サービスでやるべきこともはっきりしてきます。

その上で、業界やビジネスについて理解があり、またSEO対策の実績があるベンダーかどうかを見極めるようにしてください。

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