新タイプリッチリザルト「How-toリッチリザルト」が日本のGoogleモバイル検索結果に登場!
2019.09.24
リッチリザルトは、通常の検索結果よりも高度な機能を持つ、Googleの検索結果です。通常の検索結果とは異なり、結果を表示する位置や形式を様々に変化させたものです。Googleは構造化データに力を入れており、それに伴って表示できるリッチリザルトの形式も増加しています。そんな中2019年9月より日本のGoogleモバイル検索結果に登場したのが「How-to リッチリザルト」です。
このページでは、リッチリザルトの基本的な解説からHow to リッチリザルトの実装方法を紹介しています。読んでいただければ一通り理解したうえで、自サイトに実装していただくことが可能です。
リッチリザルトとは?
リッチリザルトは以前、リッチスニペットと呼ばれていたこともあり、理解が難しいSEO用語です。ここでは簡単にリッチリザルトとは何かを解説していきます。
リッチリザルトはリッチスニペットを包含する
リッチリザルトという名称ですが、実はこのように呼ばれるようになったのは最近になってからで、以前まではリッチスニペットと呼ばれていました。しかし現在では、リッチスニペットを包含するより大きな概念としてリッチリザルトという言葉が使われます。つまりリッチスニペットはリッチリザルトの1種ということです。
リッチリザルトの代表例
上の画像の通り、Googleは様々なリッチリザルトをサポートしています。ここでは利用されることが多い代表的なリッチリザルトを紹介しています。
パンくずリスト
上の画像は「四谷 カツ丼」でGoogle検索した結果の一部です。パンくずリストは画像内赤枠で囲まれた部分を指します。
パンくずリストという名称は「ヘンゼルとグレーテル」という童話から付けられた名前で、ヘンゼルが森に連れて来られた際に、帰り道が分かるようにパンくずを置いていったエピソードに由来しています。パンくずリストは、ユーザーのサイト構造における現在位置とルートを示すものです。
パンくずリストを利用することで、以下の2つの効果が期待できます。
- ユーザビリティが高くなる
- 検索エンジンが効率的にクローリングできる
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レビュー
先ほど同様に「四谷 カツ丼」で検索した画像の一部です。リッチリザルトでは画像内赤枠のようにレビューを表示することができます。検索結果にレビューを表示することで、ユーザーはお店や商品の評価を知ることが可能です。(なおレビューの評価だけでなく、レビューを抜粋したものが表示されることもあります)上記の例のように、レビューが高ければ、ユーザーの興味を惹き、クリック率改善の効果が期待できます。
レシピ
上の画像は「カツ丼」とGoogle検索した結果です。レシピを表示するリッチリザルトでは上画像のように、画像や調理時間を表示することができます。そのほかにもレビュー投稿者による評価、調理時間や準備時間、栄養成分情報などを表示可能です。
新しいリッチリザルト「How-toリッチリザルト」とは?
パンくずリストやレビュー、レシピなどのリッチリザルトに加えて、2019年9月からは新しいリッチリザルトである「How-to リッチリザルト」が日本のGoogleモバイル検索結果に登場しました。
動画、画像、テキストを検索結果に表示できる
HowTo構造化データを利用することで動画、画像、テキストをHow-to リッチリザルトとして検索結果に表示することができます。How-to リッチリザルトでは、手順の全てが表示されるわけではありません。検索結果に動画、画像、テキストのリッチリザルトを表示しユーザーの興味を惹くことで、クリック率の改善が見込めます。
How-to リッチリザルトには2種類存在する
How-to リッチリザルトには以下の2つのタイプの表示形式があります。
カルーセルタイプ
カルーセルタイプのHot-toリッチリザルトは検索結果にHow-toを示す画像が横に並んで表示される表示形式のこと。画像が複数並んでおり、画像を見ることで手順の一部を確認することが可能です。検索結果に画像が表示されているため、非常に目立ちます。
画像をスライドすることで、複数の画像を確認可能ですが、手順が長い場合、検索結果に全ての手順が表示されずに、「全て表示」というボタンが現れ、タップするとそのページに飛びます。そのため検索結果上に手順が公開されるわけですが、3ステップで説明が終わるなど短い手順ということでない限り、サイトに誘導することができるため、クリックされなくなってしまうということはありません。
展開型
画像がメインのカルーセルタイプのほかに、文章がメインで表示される展開型のHow-toリッチリザルトも存在します。この例では手順だけでなく、手順を完了するのに要する所要時間も表示されています。
How-to リッチリザルトに似た表示が行われることも
How-to 構造化データを使用していない場合でも、そのページに手順が書かれていれば、How-to リッチリザルトのように検索結果に表示されることもあります。下の画像は「リボン 結び方」でGoogle検索した検索結果です。
リッチリザルトのように、番号が割り振られ手順が書かれている訳ではありませんが、画像で手順を確認することができるようになっています。
こちらでも画像のみで手順の全てが説明されることはなく、続きは「すべて表示」をタップしてページ内で確認することになります。
How-toリッチリザルトにはデメリットがある?
How-to リッチリザルトには、デメリットはありません。クリック率の改善に役立つというメリットのみです。
リッチリザルトはページ内の情報が検索結果に表示されます。そのため検索ユーザーは検索結果に表示されたリッチリザルトの情報に満足してしまい、ページへのアクセス数が減ってしまう可能性があるという懸念がありました。
しかしHow-toリッチリザルトでは、説明する手順の全てが検索結果に表示されるわけではありません。(短い場合を除く)表示されるのはあくまで手順の一部です。そのためHow-toリッチリザルトを見たユーザーは、全手順を確認するためにページにアクセスすることが期待できます。
How-to リッチリザルトの実装
How-to リッチリザルトを実装する方法はデベロッパーサイトに詳しく書かれています。全体的な流れとしては、必須プロパティと推奨プロパティを利用しながら、以下の5つの構造化データを作成していきます。
- HowTo
- HowToSection
- HowToStep
- HowToSupply、HowToTool
- HowToDirection、HowToTip
実際の記述例に関してはGoogleのHow-toリッチリザルトのページにてご確認ください。
How-to リッチリザルト実装の注意点
How-to リッチリザルトの実装時に注意しなければいけないことがいくつかあります。
レシピにHow-to リッチリザルトを使用しない
レシピを紹介するページには、Recipe structured dataというレシピ用のリッチリザルトが用意されています。混同してHow-to リッチリザルトを利用しないように注意が必要です。なお当然レシピ以外にも特定の手順ではない記事や一般的なアドバイスのコンテンツに
How-to リッチリザルトを使用してはいけません。
推奨プロパティでより魅力的なHow-to リッチリザルトにする
必須プロパティだけでも、How-to リッチリザルトを作成可能ですが、推奨プロパティを利用することで、ユーザーにとってより魅力的なHow-to リッチリザルトにすることができます。推奨プロパティによってシンプルな手順だけでなく以下のような要素を追加することが可能です。
- 手順の実施で使用する原材料の概算コスト
- ハウツー完了時の完成図
- 手順や指示の実施で使用する原材料
- 必要な時間
この他にも推奨プロパティを利用すれば、様々な要素を追加できます。
テストツールのご紹介
問題なく構造化データを記述し、How-to リッチリザルトが実装できたか確認するために役立つテストツールを紹介します。
構造化データ テストツール
Googleが提供している構造化データテストツールを利用すれば、正しく構造化データが記述できているかを確認可能です。URLもしくはHTMLを入力するだけで以下の3点を知ることができます。
- 設定した構造化データが正しく設定されているか
- どの項目が設定されているか
- 検索結果上でどのように表示されるか
How-to リッチリザルトの実装後は忘れずに確認しておくことをおすすめいたします。
Google Search Console
Google Search Consoleの構造化データの項目を確認することで構造化データの設定内のエラーの有無を一覧で確認可能です。検索結果上でどのように表示されるのか確認できない点では構造化データ テストツールに劣りますが、繰り返しURLやHTMLを入力する必要がないという良さがあります。用途によって使い分けましょう。
まとめ
How-to リッチリザルトを検索結果に表示することができれば、他の検索結果よりも目立ちます。そして手順を途中まで読んだユーザーがクリックすることが期待できるため、アクセス数の上昇に役立ちます。
デベロッパーサイトを参考にして構造化データを記述し、このページで紹介したテストツールを利用して、ぜひHow-to リッチリザルトを実装してみてください。
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