アシストコンバージョンとは?レポートのチェック方法と運用方法の注意点
2020.12.16
アシストコンバージョンという言葉を聞いたことがあるでしょうか。世の中のサイトは商品を売ることであったり、情報を得ることであったりと様々な目的があって作られていますが、その成果に繋がるような行動のことを指すのがアシストコンバージョンです。
今回は、アシストコンバージョンが与える影響や、アシストコンバージョンレポートを読み解く方法、アシストコンバージョンの活用方法について解説します。
アシストコンバージョンとは?
アシストコンバージョンとは、ざっくりと簡単に説明すると、どのような経路でサイトに来た人が、どのようなコンバージョンを残したかという履歴を確認できる機能のことです。詳しくは記事内で解説しますが、決して難しいことではありません。といっても、SEOを始めたばかりの方にとっては、カタカナの用語ばかりでとっつきにくい印象を受けるかもしれません。
アシストコンバージョンについて教えてくれるアシストコンバージョンレポートという機能は、上手に使いこなせばSEOにとって強い味方になる機能です。今管理しているサイトがなかなか売上に繋がらない、検索順位が伸び悩んでいる、SEOのどこを改善したらいいのかわからないという場合に特に有効な機能ですので、ぜひ使い方を覚えて使いこなせるようになりましょう。
コンバージョンとは
アシストコンバージョンについて詳しく解説する前に、まずはコンバージョンという単語の概念から説明していきます。
コンバージョンとは、「変換」「転換」という意味を持つ英単語ですが、インターネットマーケティングやSEO用語としてのコンバージョンは少し意味が違います。
インターネットのマーケティング業界で使われるコンバージョンという単語は、「インターネットのサイト上で最終的に得られる成果」という意味で使われています。そして、その成果をどのようなことに設定するかは、サイトの管理者次第という特徴があります。
例えば、通販サイトで商品を購入してほしいという目的で通販サイトを運営している場合は、そのサイトから商品を購入してもらうことが最終的なコンバージョンです。一方で、サイトの設置目的が問い合わせなどの顧客からのアクションを貰うことが目的の場合、商品が直接売れなかったとしてもコンバージョンとしてカウントする場合があります。例えば、引っ越し業者のサイトを運営している場合、サイトを通じて引っ越しに関する問い合わせや見積もりをもらうのが最終的なコンバージョンになります。
アシストコンバージョンとは
コンバージョンという単語の意味を理解したら、次はアシストコンバージョンについての解説です。
アシストコンバージョンとは、「コンバージョンに繋がるような影響のある行動や行為」という意味を持っている単語です。コンバージョンがサイト運営の最終目標だとしたら、アシストコンバージョンはコンバージョンに繋がるような影響を持った行動や行為がどれくらい行われているか、という点を測るための基準になります。
例えば、メルマガやLINEの宣伝アカウントである商品の宣伝をした結果、興味を持ったユーザーによるサイトへのアクセスがあったとします。そのユーザーが宣伝した商品をそのまま購入した場合は「この商品を売りたい」という目的が達成されているのでコンバージョンです。しかし、興味を持ってサイトにアクセスしたが購入には至らなかったという場合はどうでしょうか。購入には至らなくとも、メルマガやLINEでコンバージョンに繋がりそうな宣伝結果は得ることができました。このように、コンバージョンに繋がるような影響をもった行動こそがアシストコンバージョンということになります。
コンバージョンに至らなくても、コンバージョンに影響を及ぼすようなことはアシストコンバージョンとしてカウントされます。そのため、コンバージョンを獲得するためには、まずコンバージョンに影響を与えているアシストコンバージョンについて研究するのが一番の近道なのです。
アシストコンバージョンでわかること
では、アシストコンバージョンを解析することで、具体的にどのようなことがわかるのでしょうか。アシストコンバージョンから読み取れることについて詳しく見ていきましょう。
どこからサイトにアクセスしているか
アシストコンバージョンを解析することで、ユーザーがどこからサイトにアクセスしているかという点がわかります。検索から来ているのか、直接アクセスしているのか、SNSから流入しているのかという点が分かることによって、顧客層へのどのようなアプローチがよりコンバージョンに繋がっているのかということがわかります。
そして、現在アシストコンバージョンが多い流入経路での宣伝を強化することによって、より多くのコンバージョンを獲得できるよう宣伝を工夫するなど、コンバージョン獲得に向けて働きかけることができるようになるのです。
どの流入経路がコンバージョンに繋がっているか
アシストコンバージョンを解析することで、どのような流入経路からコンバージョンに至っているかという点もわかります。例えば検索での流入経路によるアシストコンバージョンが多いという場合は、現在サイトに対して行っているSEO対策がしっかりと効果を出しているということを知ることができます。しかし、検索よりもSNSの宣伝からの流入経路によるアシストコンバージョンが多いという場合は、SEOに注力するよりもSNSでの広告戦略に特化したほうがより多くのコンバージョンに繋がるかもしれません。
どの流入経路がコンバージョンに繋がっているかという点を確認することで、今後のSEOにおける戦略が立てやすくなります。
アシストコンバージョンの見方
アシストコンバージョンを解析するには、Googleの「アシストコンバージョンレポート」を見るのが良いでしょう。
アシストコンバージョンレポートの見方と、アシストコンバージョンレポートを見る際に覚えておきたい用語について解説します。
アシストコンバージョンの用語解説
アシストコンバージョンレポートを見るには、まずGoogleアナリティクスにアクセスします。
その後、ホーム画面左側にある「コンバージョン」をクリックし、「マルチチャネル」→「アシストコンバージョン」の順番でクリックするとアシストコンバージョンレポートを確認することができます。
アシストコンバージョンレポートには、見慣れない単語がいくつか出てきます。それぞれどのような指標を表しているのか解説します。
アシストコンバージョン |
アシストコンバージョンの数を表します。 |
アシストコンバージョン価値 |
アシストコンバージョンの数×1コンバージョン当たりの価値を表します。 |
ラストクリックまたは直接のコンバージョン |
ラストクリックとは、コンバージョンに繋がったアクセスのことです。直接のコンバージョンとは、サイトにアクセスして初回でコンバージョンに繋がった回数のことです。 |
ラストクリックまたは直接のコンバージョン価値 |
ラストクリックまたは直接のコンバージョン価値×1コンバージョンあたりの価値を表します。 |
アシストコンバージョン/ラストクリックまたは直接のコンバージョン |
アシストコンバージョンの数をラストクリックまたは直接のコンバージョンで割った数です。0に近いほど、その経路がコンバージョンに繋がる率が高いという結果になります。 |
その他のアナリティクスの用語については下記の記事でも解説しています。
アシストコンバージョンの有効な活用法と注意点
アシストコンバージョンレポートからアシストコンバージョンを分析したら、次はその情報を有効に活用してコンバージョンに繋げなくてはなりません。アシストコンバージョンを有効に活用する方法と、注意点について解説します。
アクセス経路を特定してコンバージョンに繋げる
サイトのアクセス経路をアシストコンバージョンレポートで確認したら、どの経路からのアクセスが最もコンバージョンに繋がっているかを確認しましょう。アシストコンバージョンを解析することで、SNS施策がうまくいっているか、SEO施策が効果を発揮しているかという点についても調べることができます。また、思うように効果の出ていないアクセス経路がある場合の対策について考えるヒントにもなります。
流れのあるアクセス経路は止めないようにする
ユーザーの流れを止めない、というのがマーケティングの基本的な考えです。例えばSNSなどからユーザーの流れがあるアクセス経路がある場合、どんなに小さな流れだったとしても経路を止めないようにするということが大切です。経路を止めてしまうのは簡単ですが、ユーザーの流れがある場合、経路を止めるよりもその流れを大きくしていく方に注力していったほうが良い結果が得られます。
まとめ
コンバージョンを得るために大切なことは、現在コンバージョンに繋がっているやり方をこつこつと続けていくことです。コンバージョンを得るということは簡単なことではありませんが、アシストコンバージョンの情報を解析することでコンバージョンに繋げる大きなヒントを得ることができるということも少なくありません。アシストコンバージョンレポートを上手に活用して、コンバージョンに繋がるようなサイト作りや今後の施策についてきちんと対策を立てていくことが大切です。
関連