LINE広告がわかる!ライン広告の配信面とターゲティングや始め方を解説
2021.02.26
なぜLINE広告は、他のSNSより優秀だと評価されているのでしょうか。本記事では、即効性が高いと評判のライン広告について、11種類もある配信面の特徴やターゲティングの強み、始め方などについて解説します。
LINE広告でできること
コンテンツSEOもSNS広告も、集客を増やして「商品の販売」や「サービス利用」といったCV(コンバージョン)に繋げるという目的は同じです。
しかし、効果が得られるまで早くても半年ほどかかるSEO対策と比べると、SNS広告は短期間で結果に繋がるのが魅力。
中でも注目されているのが、アプローチ方法が豊富なLINE広告なのです。
▼LINE広告でできること
- 自社Webサイトへの誘導
- 静止画だけでなく、「動画」の配信も可能
- ユーザーの閲覧履歴を元に、類似品を「おすすめ商品」として配信できる
- 見込み客にあたる、LINE公式アカウントの「友だち」獲得につながる
- アプリのダウンロードを促せる
LINE広告のメリット!他のSNS広告との違いは?
数あるSNS広告の中で、特に利用者が多く効率的なアプローチに適していると評価されているLINE広告。
他のSNS広告と比べて、どこが優れているのでしょうか。
なお、InstagramやTwitterといった他のSNS広告と比較したい!という方は、下記の記事もご一読ください。
国内ユーザー数が8,600万人!
月間アクティブユーザー数の多さは、LINE広告の最大の魅力と言っても過言ではありません。
その差は一目瞭然!日本国内では世界的にシェアを伸ばしているFacebookやYouTubeを抑え、LINEの方が多くの方に利用されているのです。
順位 |
SNSの種類 |
月間アクティブユーザー数(国内) |
1位 |
LINE |
8,600万人 |
2位 |
YouTube |
6,200万人 |
3位 |
Twitter |
4,500万人 |
4位 |
Instagram |
3,300万人 |
5位 |
Facebook |
2,800万人 |
6位 |
TikTok |
950万人 |
リーチ力が圧倒的に優れている!
ライン広告の公式サイトLINE for Businessでは、マクロミル社による調査結果(2019年7月実施)が公開されています。
出典:LINE for Business
特筆すべきは、圧倒的なリーチ力!ライン広告なら、他のSNS広告では届かないターゲットもアプローチ対象になるのです。
ちなみに、SNSを1つも使っていない非利用率は10.9%でした。
▼LINEのリーチ力
- 利用率が全SNS利用者の81.3%
- 86%が毎日利用しており、アクティブ率が高い
- 主要ユーザー層が「10~60代」「男女比1:1」と、性別を問わず年齢層が幅広い
開封率が高い!
ライン広告は開封率の高さにも定評があります。
下記の通り、一般的なメルマガよりも2倍も見てもらえる確率が高いのです。
▼開封率の違い
LINE広告のデメリット!注意点は?
メリットばかりが話題になっているLINE広告ですが、デメリットや注意点が全くない訳ではありません。
ここでは、あらかじめ押えておくべき問題点について解説します。
掲載不可の商品やサービスもある
LINE広告は、事前の審査をパスしなければ利用できません。
中でも、下記のような業種や商材はガイドラインで掲載が認められていないのです。
▼NG商材の一例
- アダルト系(マッチングサイト/出会い系を含む)
- ギャンブル系(パチンコを含む)
- 宗教関連
- たばこ、電子タバコ
- 医療や整体関連
- 武器や毒物
掲載不可の商品やサービスは上記以外にもありますので、あらかじめLINE公式HPの一覧表で確認しておいた方が安全です。
指定の文言・忌避事項がある
審査に通ったからと言って、どんな表現を使っても良いという訳ではありません。
下記のように、商材やサービスによっては「決められた文言を使う」または「忌避事項」のルールが設けられているのです。
▼対象商材や業種の一例
- 通販サイト
- 古物商
- アルコール飲料
- コンタクトレンズ
- 公営ギャンブル
ライン広告として無理なく扱えるかどうか、LINE Business Guide「表現上の制限・禁止事項(P171)」にて、確認しておきましょう。
ライン広告の多彩な配信面11種類!
2021年2月現在、ライン広告のバリエーションは11種類まで増えています。
出典:LINE for Business
スマートチャンネル(Smart Channel)
トークリストの上部に表示される「スマートチャンネル」には、ユーザーの趣味嗜好に合わせたお役立ち情報がピックアップされ自動で配信されていますが、ここに広告を配信することができます。
トークリストはユーザーの利用率が最も高く、最上部という目につきやすい場所に配信されるため、大規模なプロモーションに向いています。
LINE NEWS
LINE NEWSでは、新聞・テレビ・雑誌・webなど、種類を問わず300を超えるメディアがダイジェスト形式のニュース配信を行っています。月間アクティブユーザーは6,800万人を超え、ユーザー層は男女比が47%:53%でほぼ同数、年代も20代~50代の幅広いユーザーに利用されています。
ニュースという鮮度の高いコンテンツと紐づけるので、即効性・話題性の高い商材ほど有利です。
タイムライン
タイムラインの月間アクティブユーザーの内、72%以上が月に1回はタイムライン上に表示されるLINE広告に接触しています。
タイムラインに掲載するLINE広告の用途は、下記の3種類です。
▼タイムラインに掲載するLINE広告の用途
また、タイムラインのユーザー属性には下記のような特徴があります。
▼タイムラインのユーザー属性
- 男女比率:男性(45.6%)より、女性(54.4%)の方が若干多い
- 年齢層:10代~60代まで幅広い
- SNSの偏り:facebookやtwitterでリーチできない層へアプローチできる
中にはLINE公式アカウントをブロックしているにもかかわらず、タイムラインだけは利用しているユーザーも少なくありません。
ウォレット
5,400万人を超える月間利用者数を誇るウォレット。
男性44.2%、女性55.8%と女性のユーザーが10%ほど多く、意外にも20代が24.3%、50代が23.5%と利用率が同程度となっています。
LINEマンガ
スマホマンガアプリのダウンロード数ランキングで1位に輝いているLINEマンガ。
アプリダウンロード数が国内だけで2,300万を超えており、性別・年代を問わず、LINE広告の効果が期待できます。
LINEポイント
月間PV数の平均値が3.2億と、驚異的なシェアが際立つLINEポイント。
ユーザー属性は男女比率が33%:67%で、40~50代が半数以上を占めており、40代・50代の女性をターゲットにしたマーケティングが適していると分かります。
LINE BLOG
タレントなどの著名人も利用しているLINE BLOGは、公式ブロガーが2,500組以上にのぼります。
ユーザー属性は女性が66%と圧倒的に多いものの、20代、30代、40代はそれぞれ25%程度で年代によるに差はほとんど見られません。
LINEチラシ
国内における「LINEチラシ」の月間利用者数は5,600万人。
配信されるデジタルチラシはユーザーごとにパーソナライズされ、近隣店舗のセール情報など「地域性」にフォーカスしています。
ユーザー属性は女性が75%、年代別には40代が26%、50代が27%を占めている傾向から、40~50代の女性をターゲットとした商材・サービスが最も理想的と言えるでしょう。
LINEクーポン
飲食店からレジャー施設まで、全国約50,000店舗が加盟している「LINEクーポン」。
男女比率は30%:70%で、40代は26%、50代は36%となっており、LINEチラシと同様に、ターゲットのボリュームゾーンは40~50代の女性になっています。
LINEショッピング
会員登録数が3,000万人を突破した「LINEショッピング」では、約250社と提携してファッションから家電まで1億点を超える商品を扱っています。
男女比率は3:7と圧倒的に女性が多く、年齢層も高めです。
LINE広告ネットワーク(旧LINE Ads Platform for Publishers)
出典:LINE for Business
大規模かつ多種多様なユーザーへのアプローチを目的としている方におすすめなのが、「LINE広告ネットワーク」です。
国内最大級のSNSであるLINE関連サービス全般が対象となっていますので、実に8,600 万MAUをターゲットにすることができます。
男女比は38%:62%で女性に偏りが見られますが、年代に大きな差はなく、網羅しているメディアのジャンルが豊富なのも大きな強みです。
高性能ターゲティングと効率的な配信機能8つ
2021年2月現在、LINE広告の配信機能は8種類から選べる仕組みになっています。
特筆すべきは、詳細かつ精度の高いターゲティングが可能で、戦略に合った配信機能をマッチングさせることができる、という点でしょう。
ちなみに、LINE広告はターゲティングの属性を下記5種類に分類することで、よりピンポイントで狙い目のユーザーにアプローチできる仕組みになっています。
▼ターゲティング属性の種類
デモグラフィックデータ配信
ユーザー属性だけでなく興味・関心を推測し、さらに複数の属性を使った詳細ターゲティングが特徴。
特定のユーザーを厳選してライン広告を配信するので、アクションにつながりやすいのが最大の魅力です。
▼デモグラフィックデータ配信の特徴
- ターゲット指定に使える属性:年齢/性別/地域/興味関心など
- メリット:アクションにつながりやすい分、費用対効果が高い
オーディエンス配信
国内最多の利用者数を誇るだけあって、膨大なユーザーデータを活用した配信機能。
ユーザーが過去に購入した商品から好みを推測し、同じまたは類似商品などをレコメンドできます。
友だち追加
LINE公式アカウントの「友だち獲得」を目的とした配信機能です。
あえて自然な流入を狙うことで、無理なく関心度の高い友だちだけを集めることができます。
▼友だち追加の特徴
- 課金システム:友だちが追加されるごとに課金される
- メリット:少額からのスタートもOKなので、初心者におすすめ
LINE公式アカウントの友だちオーディエンス配信
ライン広告におけるオーディエンスとは、配信するターゲットを指しています。
友だちをアクションに繋がる可能性の高さで分類することで、効率化が図れるのです。
▼作成できるオーディエンス
- ターゲットリーチ(ブロックされていない友だち)
- ブロック中の友だち
- 未接触のユーザーへ広告を配信するための、類似オーディエンス
類似配信
出典:LINE for Business
過去に商品購入や資料請求などを行ったコンバージョンオーディエンスには、限りがあります。
そこでおすすめしたいのが、「見込み客の新規開拓」です。
CV歴のある優良ターゲットと顧客情報が類似しているユーザーを新たにLINE内で探して広告を配信するので、ゼロから開拓するよりも手間がかかりません。
ただし、類似性の程度によって下記のような一長一短があります。
▼類似性の高低による影響
- 類似性が高い:アクションには繋がりやすいが、ターゲットの人数は少ない
- 類似性が低い:アクションには繋がりにくいが、多くのターゲットに配信できる
リエンゲージメント配信
数ある配信機能の中でもLINE広告の「配信対象」と「目的」が極めて明確で、結果に繋がる確率が高いのが強みです。
ユーザーがアプリ内で行った「過去の行動」を活かしてターゲティングします。
▼リエンゲージメント配信の特徴
- ライン広告の配信対象:アプリをインストール後、休眠状態になっているユーザー
- 目的:再起動の促し
自動最適化配信
「ライン広告は難しそう…」「ターゲティングのコツが分からない」と思われている方におすすめなのが、機械学習を活用した「自動最適化配信」です。
▼自動最適化配信のプロセス
- 目標CPAを設定する
- 機械学習によって、目標CPA内で自動入札される
- 効率改善や運用工数の削減に繋がる
予約型広告
運用型広告の場合、リアルタイム・配信後を問わず配信面や期間といった掲載内容を調整することができます。
一方、あらかじめLINE広告の掲載内容が決まっているタイプを「予約型広告」と言い、配信後の調整はできません。
予約型広告の配信システムには、「リーチ&フリークエンシー」と「ブランドリフトサーベイ」の2種類があります。
▼リーチ&フリークエンシーの特徴
- 月に1回以上、タイムラインの広告に接触している4,900万人のユーザーが対象
- 広告を優先的に配信することができる
▼ブランドリフトサーベイの特徴
- ユーザーを「広告接触の有無」で分類、抽出する
- 各ユーザーに対し、ブランドの認知や購買意欲を調べる「ブランドリフト調査」が可能
ライン広告の費用は?課金方法を解説
ライン広告の課金方法には「クリック課金」と「インプレッション課金」の2種類があり、
さらに入札方式の場合は「手動入札」または「自動入札」を選択する仕組みになっています。
「広告の配信方法」や「取り扱う商品・サービス」によって、使い分けができるようになっているのです。
クリック課金
クリック課金の料金は、広告を表示するだけでは発生しません。
▼クリック課金のポイント
- 課金されるタイミング:広告をクリック・タップし、リンク先のページに移動した時
- 手動入札で設定できる最低入札単価:1クリックあたり24円から
- 「LINE 広告ネットワーク」のみの利用:1円から設定可能
ちなみに、下記のようなケースではたとえクリックやタップをしても料金は発生しません。
▼クリック・タップしても広告費が無料になるケース
- エラーでリンク先に移行できなかった
- アクセスする途中でキャンセルした
インプレッション課金
インプレッションとは最後まで視聴された状態を指しており、回数によって課金される金額が異なります。
例えば動画広告の場合であれば、最後まで再生されてはじめて料金が発生するのです。
▼インプレッション課金のポイント
- 課金されるタイミング:広告の表示回数ごとに料金が発生する
- 手動入札の場合に設定できる最低入札単価:1,000回表示あたり400円から
- 「LINE 広告ネットワーク」のみの利用:1円から設定可能
キャンペーンの予算設定
キャンペーンの予算設定は、以下の3種類から選べる仕組みになっています。
▼キャンペーン予算設定の種類
月または期間で予算を設定すると、上限に到達した時点で配信が停止されます。
広告グループの予算設定
前述したキャンペーンも広告グループも、あらかじめ予算の上限を設定するという点は同じですが、設定条件は異なります。
▼キャンペーンと広告グループの違い
- キャンペーン:最大で使用したい予算を設定
- 広告グループ:1日あたりに使いたい予算を設定
LINE広告の始め方!初心者でも簡単5ステップで解説
LINE広告を始めるには、下記の2点を取得しなければなりません。
ちなみに、2019年11月以降はアカウント作成から支払いまで、手続きの全てがオンライン上で完了できるサービスが利用できるようになっています。
LINEビジネスIDの発行
出典:LINE for Business
- LINEビジネスIDの取得は、下記の手順で行います。
- LIN広告の公式サイトへアクセスする
- 上記画像の「オンライ申し込み」をクリック
- 「メールアドレスで登録」をクリックし、任意のメールアドレスを入力
- 登録用のURLが登録したアドレス宛に届く
- 利用規約を確認する
- 発行されたID・パスワードを入力して「管理画面」にログインする
発行されたID・パスワードは、必ず控えておきましょう。
LINE広告アカウントの作成
- 「広告アカウント」から「+新しい広告アカウントを作成」をクリック
- 請求先情報、広告主情報、商材情報、基本情報を入力
遷移先URLはもちろん、広告の正式名とWebサイトのサービス名称が一文字でも一致していなければ審査に落ちてしまうので注意が必要です。
クレジットカード情報の登録
- 作成した「広告アカウント」をクリックし、「広告マネージャー」に移動する
- 左上のメニューから「設定内の請求」と「支払い」をクリック
- 「請求先情報の一覧」で、クレジットカード情報を登録したい「請求先名」をクリック
- 「+クレジットカードを登録」をクリックし、クレジットカード情報を入力
その後、登録情報を元に企業や商材について審査が行われます。
広告配信の設定
- 広告マネージャー左上の≡をクリック
- 「共有ライブラリ内」の「メディア」に入り、アップロードする
- キャンペーン内の「+キャンペーンを作成」を選択
- キャンペーンの目的を選択する
- 基本情報を入力する
なお、LINE Tagの設定や手順については画像つきで解説されている公式サイトを参照して下さい。
審査完了後に配信を開始する
一通り入力した情報を元に審査が行われ、合格の連絡が届いたら広告配信を開始することができます。
審査にかかる期間は決まっていませんが、あらかじめ「LINE広告審査ガイドライン」に目を通しておくと良いしょう。
まとめ
LINEは、日本の人口の66%以上の方が生活インフラとして利用しています。
それだけ多くの方が利用しているのですから、LINE広告が大きなビジネスチャンスに繋がると評価されているのも当然かもしれません。
数年前から低価格でも配信できるよう、料金体形も改善されていますので、1度は試してみる価値はありそうです。
関連