サードパーティcookieのいまとこれから

Webサイト制作
Web開発
2021.10.28

今回は、サードパーティcookieとは何なのか、どのように使われているのか、そして今後どのような扱いになっていくのかについてのお話をしようと思います。

サードパーティcookieとは何か

cookieとは

まずサードパーティcookieの前にcookieについての説明をします。
Cookieとは、webサイトから送られてきて、ブラウザに保存される情報の事を指します。
Webサイトを見ていると「Cookieを有効にしてください」等を求められることも少なくないため、名前は知っている方も多いと思います。
主な使われ方は後述しますが、このcookieという仕組みのおかげでwebサイトの閲覧が快適に行えるようになっています。

サードパーティcookieとは

それではサードパーティcookieとは何なのでしょうか。
まず、cookieはドメインに紐付いて保存されています。
例えば、いま見ているこのページのcookieの場合は「pecopla.net」のcookie情報という形でブラウザに保存されています。
このcookie情報をサードパーティcookieに沿った表現で言うと「ファーストパーティcookie」となります。
これは、pecopla.netのサイトにアクセスした際に保存されたものなのでこのように呼びます。

それを踏まえるとサードパーティcookieとはどのようなものか想像できると思います。
上記の例で言うと、pecopla.netのサイトにアクセスした際に、pecopla.netではない他のドメインのcookie情報として保存されるもの、それがサードパーティcookieと呼ばれるものです。

これは、バナー広告等を表示した際等に保存されます。
詳しくは次項で解説します。

サードパーティcookieがどのように使われているか

では、サードパーティcookieはどのように使われているのでしょうか。
前項でも触れたように、主にバナー広告を表示した際にサードパーティcookieは保存されます。
例えば、ネットショップで一度表示したことのあるだけの商品の広告が、他のサイトに移動してもバナーで表示される、という経験をした事はないでしょうか。
サードパーティcookieは、そういった広告表示のためによく使われています。

ここで注意しなくてはならないのは、cookieという仕組み自体は便利なもので、会員系サイトのログイン継続やショッピングサイトのカートなど普段意識せずに使っているものでもあります。

しかしながら広告に使用されているサードパーティcookieに関しては、プライバシーの侵害や、ユーザの不快感などにもつながる問題となっていることも事実です。

そこで、各ブラウザではサードパーティcookieについての対策も進んでいるので、次項ではその事例の紹介を致します。

サードパーティcookieへの各ブラウザの対策

Apple Safari

Apple社はプライバシー保護について力をいれているため、同社の提供しているSafariではサードパーティcookieに対しても厳しい制限がかかります。
当初はサードパーティcookieは24時間保持された後に削除されていましたが、最新のバージョンでは即時削除されるようになっています。
また、javascriptを使用したファーストパーティcookieに関しても現在は24時間で削除されるようです。
先にも述べましたがApple社はプライバシー保護に力を入れているため、今後もこの制限が緩和されることはまず無いでしょう。

Google Chrome

Chromeについては本記事の執筆現在(2021/10/28)では特に規制はされていませんが、Googleより2023年の半ばより段階的に廃止していくとの発表がされています。

サードパーティcookieの今後

このように現在は廃止の流れに晒されているサードパーティcookieですが、例に上げた広告以外にも様々なマーケティングの計測に使われているという現実もあります。
現在はサードパーティcookieに代わる技術としてフィンガープリントやFLoC (Federated Learning of Cohorts)等、様々な技術が試みられていますが、まだはっきりと代替えになるものは確立されていないのが現状です。
遠くない未来にはサードパーティcookieも廃止になると思いますので、今後どのような動きになっていくのか、しっかりとチェックしていきたいと思います。

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