リスティング広告はなぜ必要?その役割とSEO対策との使い分け

Webマーケティング
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2019.04.11
リスティング広告はなぜ必要?その役割とSEO対策との使い分け

ユーザーの検索したキーワードに応じて検索結果の上部に表示されるリスティング広告。SEO対策と比較されることの多いリスティング広告ですが、上手く活用することでSEO対策との相乗効果を生み出せることはあまり知られていません。

今回は「リスティング広告がなぜ必要なの?」という疑問を解消し、より効果的に活用してもらうため、リスティング広告の役割や必要性、SEO対策との使い分けや併用方法について解説したいと思います。

リスティング広告とは?

リスティング広告とは、ユーザーがGoogleやYahooなどの検索エンジンを用いた際、検索結果画面の上部に表示されるテキスト形式の広告のことです。ユーザーが検索したキーワードに連動することから検索連動型広告とも呼ばれています。

リスティング広告はクリック課金方式です。そのため、クリック数に応じて費用が発生します。

また、より高いクリック単価を設定することで優先的に表示されるオークション形式を採用しているため、キーワードの人気度によってユーザーを獲得するために必要となるコストが大きく異なります。

SEO対策との共通点

広告費を支払うことによってターゲットユーザーに対してピンポイントで広告を表示するリスティング広告。そして、サイト内コンテンツの質を高め、検索エンジンに対して最適化を図ることによって検索結果の上位表示を目指すSEO対策。

検索ユーザーに対するこの2つのアプローチ方法はよく比較対象として扱われますが、検索ワードへの対策を行うことで検索結果画面の上部に表示されることを目指すという点で同じ目的を持っているといえます。

SEO対策との違い

リスティング広告を最も効果的に活用するためには、メリットやデメリット、SEO対策との違いについて正しく理解しておかなければいけません。

リスティング広告とSEO対策のメリットとデメリットをまとめると次のようになります。

  メリット デメリット
リスティング広告 ・費用を払えばすぐ表示できる

・目的にあったユーザーにアプローチできる

・低予算からでも始められる

・費用対効果を上げることができる

・無駄なコストを払う場合がある

・広告費用が高額になる場合がある

・運用を日々行う必要がある

・誘導先のサイトにより効果が薄くなる場合がある

SEO対策 ・クリック率が高い

・他Web広告に比べ、費用対効果が高い

・サイトの資産になる

・中長期的な流入が見込める

・短期な効果は期待できない

・アルゴリズムの変動がある

リスティング広告とSEO対策の比較やそれぞれのメリットとデメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。

SEOとリスティング広告を比較!メリット・デメリット

リスティング広告の役割と必要性

SEO対策による検索エンジン上位表示が実現するまでの短期的な施策として用いられることの多いリスティング広告。

では、上位表示が実現したサイトにはリスティング広告が一切必要ないのでしょうか?

その答えはノーです。

リスティング広告には、認知度の向上や流入数の増加以外にも様々な魅力が潜んでいます。

サイトの存在を強制的に認知させる

リスティング広告の役割として最も有名なのが認知度の向上です。

「認知(Attention)」、「関心(Interest)」、「欲求(Desire)」、「記憶(Memory)」、「行動(Action)」という5つの英単語の頭文字を取ったAIDMAの法則という購買行動モデルがありますが、リスティング広告はその中の「認知(Attention)」と「行動(Action)」において大きな役割を担ってい

認知(Attention)に与える影響

どれだけ素晴らしい商品やサービスを扱っていても、サイトがユーザーに認知されない限り絶対に売れることはありません。キーワード検索時に購買意欲がまだ十分に高まっていなかったとしても、その商品やサービスに関するサイトとして認知してもらうことで次に繋げることができます。

行動(Action)に与える影響

商品購入やサービス利用のために検索を行うユーザーの中には、「同一の商品やサービスを手に入れられるのであれば、その手段にはこだわらない」という人が一定数存在します。このように「最上部に表示されたサイトで手っ取り早く済ませてしまおう」といった思考を持つユーザーに対しては、リスティング広告による上部表示が非常に効果的です。

検索意図の変化をしっかりと見極めることで、商品やサービスに対する基本情報の提供や購買意欲の促進は競合他社に任せてしまい、商品の購入時やサービスの利用開始時だけ自サイトを利用してもらうといった戦略を構築することもできるでしょう。

キーワード検索者の検索意図を探れる

キーワード検索者の検索意図を見極めることはSEO対策を行う上でも重要なことです。リスティング広告のターゲット設定や広告文(キャッチコピー)を上手く活用することで、キーワード検索者の検索意図をある程度まで探ることができます。

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ターゲット設定の活用方法

リスティング広告では、地域やデバイス、曜日、日時など様々な条件で検索結果画面に表示するかどうかを設定することができます。

そのため、ターゲット設定を細かく変化させながらそれぞれのインプレッション数(広告表示回数)をチェックすることで、そのキーワードに興味を持っているユーザーが多く存在する地域や、情報収集を活発に行う時間帯や使用デバイスを把握することができます。

広告文(キャッチコピー)の活用方法

リスティング広告には、検索結果に表示されるスニペット(説明文)とは別に独自の広告文(キャッチコピー)を設定することができます。この広告文は、検索ユーザーがクリックするかどうかを判断する上でとても重要なものです。

そのため、広告文に含める内容を変化させながらクリック率(CTR)をチェックすることで現在の検索意図を、コンバージョン率(CVR)をチェックすることで検索意図とのマッチング率を図ることができます。

アルゴリズムアップデートに落ち着いて対応できる

SEO対策において最大の脅威となるのがアルゴリズムアップデートです。

SEO対策とは検索エンジンに対する最適化であるため、大幅なアップデートによって表示順位が急落することは決して少なくありません。しかし、検索結果における順位が突然下がったからといって慌てて対応してしまうと逆効果になることも多く危険です。

このような場合に、リスティング広告による検索画面の上部表示を維持しつつ、アップデートによる変更点に一つずつ丁寧に対応していくことで、競合他社よりも早期の改善を図ることができるでしょう。

リスティング広告とSEO対策を適切に使い分ける

リスティング広告とSEO対策は適切に使い分けることでより多くの効果を得ることができます。

早期の認知度向上や流入数増加を望むならリスティング広告

リスティング広告の最大の強みは、取り組み開始から効果発生までの期間が非常に短いことです。

そのため、サイトの公開直後や期間限定のイベントサイトを立ち上げた時など、早期に認知度向上を図りたい場合や流入数を増加させたい場合には、SEO対策よりもリスティング広告の方が効果的です。

コンテンツの資産化を目指すならSEO対策

SEO対策の最大の強みは、コンテンツを資産化できることです。

適切なSEO対策によって検索結果の上位に表示されるようになったサイトは単体でも十分な価値がありますが、そのサイトからリンクを貼ることで外部サイトにも良質なSEO効果を与えることができるなど様々な形で活用することができます。中長期的な視野では、掛け捨てとなるリスティング広告よりもSEO対策の方が効果的です。

併用することで相乗効果を生み出す

比較対象として扱われることの多いリスティング広告とSEO対策。

しかし、本当に流入数や売り上げを増加させたいのであれば、どちらか一方を選ぶのではなく併用するべきです。リスティング広告によって早期における認知度向上や流入数増加を実現させながらSEO対策の精度や安定性を高め、腰を据えてSEO対策を行うことでコンテンツの資産化を図る。

こうして一つ一つのサイトを資産化していくことで、新たなサイトのSEO対策がどんどん容易になっていくのです。

まとめ

今回は、リスティング広告の役割や必要性に重点を置いて解説してきました。

リスティング広告がSEO対策やコンテンツの資産化を進める上でいかに重要な役割を担っているか、正しく理解して頂くことができたでしょうか。SEO対策を得意とする方の中には「リスティング広告には一切興味がない」という方もおられますが、それはとてももったいないことです。

これまで説明してきたように、リスティング広告はSEOスキルのスキルアップにも効果的です。リスティング広告に対するイメージを改め、柔軟に活用することによって、更に強固なSEO対策を行うことができるようになるでしょう。

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