【2023年9月】Google Bardの新機能7選を画像で解説!アップデート履歴まとめ
2023.10.06
2023年9月19日、Google Bard(グーグルバード)のアップデートが実施され、興味深い新機能が追加されました。
「Googleレンズとの連携」や「回答スタイルの変更」が日本語対応になったり、Gmailなどの同社アプリ・サービス群と連携できる「エクステンション」が導入されたりと、盛り沢山の内容になっています。
そこで今回は、Google Bardの試験運用が開始されて以降のアップデート履歴をまとめたうえで、7つの最新機能を画像つきで解説します。
Google Bardとは?
Google Bard(グーグルバード)とは、日本語で吟遊詩人(ぎんゆうしじん)を意味する「対話型AIサービス」の一種です。
アメリカのOpenAI社が提供しているChatGPTと同じく、チャット上で質問するだけでビッグデータから導き出された答えをAIが自動生成してくれるため、「対話型のAIチャットボット」や「ジェネレーティブAI」とも呼ばれています。
対話型AIと言えばアメリカのOpenAI社が提供しているChatGPTが有名ですが、2023年9月時点では2021年9月までの情報を元に回答が生成されていますので、「今週の○○が知りたい!」「最新の○○は何?」といったタイムリーな質問には向いていません。
一方、Google BardはGoogle検索と連動することで、常に最新の回答が出力される仕組みになっています。
ちなみに、Google Bardは無料のサービスですが、利用するにはGoogleアカウントが必要です。
Google Bardアップデートの履歴
この章では、これまで実施されたGoogle Bardのアップデートを時系列でまとめてみました。
ちなみに、アップデートの日付は太平洋時間で表しています。
2023年2月6日 |
Bardの導入を発表 ※特定のテストユーザーのみに公開 |
2023年3月21日 |
Bard のプレビュー版を公開 ※米国と英国から開始 |
2023年4月10日 |
計算と論理に関する能力を強化 |
2023年4月21日 |
コーディングのアシスト機能 ※コードの生成、デバッグ、説明 |
2023年4月21日 |
多様な回答案を表示するオプション |
2023年5月5日 |
Google Workspaceと連携 ※英語のみ |
2023年5月10日 |
日本語に対応 ※180を超える国や地域で利用が可能 |
2023年5月10日 |
Googleドキュメントや Gmail へのエクスポート ※英語のみ |
2023年5月10日 |
ダークモードに対応 |
2023年5月15日 |
回答のソース元を表示 ※引用元サイトへのリンクあり |
2023年5月23日 |
画像による回答 ※転載元も提示 |
2023年6月1日 |
位置情報との連携で、より正確な回答が得られるようになる |
2023年6月7日 |
計算とデータ分析の強化により、数学的なタスク、コーディングに関する回答などの精度が向上 |
2023年6月7日 |
Bardが生成したテーブルを、直接Googleスプレッドシートにエクスポート |
2023年7月13日 |
40以上の言語に対応 |
2023年7月13日 |
Google レンズを導入 ※英語のみ |
2023年7月13日 |
回答の読み上げ機能 ※40を超える言語 |
2023年7月13日 |
会話のスレッド機能 ※中断した会話の再開、会話名の変更 |
2023年7月13日 |
会話の共有 ※他のユーザーと日本語での共有が可能 |
2023年7月13日 |
回答スタイルの変更 ※英語のみで5種類から選択できる |
2023年7月13日 |
PythonコードをReplitにエクスポート |
2023年9月19日 |
Google レンズと連携 ※日本語を含めたすべての対応言語で可能 |
2023年9月19日 |
回答スタイルの変更 ※日本語を含めたすべての対応言語で可能 |
2023年9月19日 |
Googleサービス群と連携できる「エクステンション」を搭載 ※英語のみ |
2023年9月19日 |
回答の正当性を評価 |
2023年9月19日 |
会話の共有機能を向上 ※会話の継続・質問の追加が可能 |
【2023年7月13日】Bardアップデートの新機能3選!
Google Bardは2023年2月に試験運用が開始されて以降、目覚ましいペースでアップデートが繰り返されており、続々と新機能が追加されてきました。
ここからは、2023年7月13日に実施されたアップデートで追加されたGoogle Bardの新機能の内、特に注目すべき3種類について、個別にご紹介していきます。
- 回答の読み上げ
- 会話のスレッド
- 会話の共有(シェア)
新機能1:回答の読み上げ
最初にご紹介するのは、日本語に対応している「回答の読み上げ機能」です。
使い方は、画面の右上にあるマイクのアイコンをタップまたはクリックするだけ。
英語の回答上でマイクアイコンをタップすると英語で、日本語の回答上では日本語で読み上げてくれます。
新機能2:会話のスレッド
2つ目にご紹介するのは、会話の「ピン留め」と「会話名の変更」ができる「スレッド機能」です。
このスレッド機能には下記のようなメリットがあります。
- 中断した会話を簡単に再開できるので、数日かけてコンテンツをブラッシュアップできる
- 任意の名称に変更できるので、一目で見たい会話が見つかる
- 関連性が高い会話に番号が付けられるので、整理しやすい
新機能3:会話の共有(シェア)
3つ目の新機能は、Google Bardで生成された回答を他のユーザーと共有するオプションです。
「複数のスタッフでアイデアを出し合いたい!」「関係者の意見を取り入れたい!」という場合は、公開リンクを作成してスレッドを共有してみましょう。
- ステップ1 共有アイコンをクリックし、「共有」を選択
- ステップ2 「このメッセージと回答」または「チャット全体」を選択
- ステップ3 「公開リンクを作成」をクリック
- ステップ4:「共有用のURL」と「4つのSNSへの共有ボタン」が表示されるので、お好みで選ぶ
【203年9月19日】Bardアップデートの新機能4選!
続いて、2023年9月19日のアップデートで追加されたGoogle Bardの新機能についてご紹介します。
ここでは、特に注目度の高い以下4種類をピックアップしてみました。
- Googleレンズと連携
- 回答スタイルの変更(書き変えツール)
- Googlアプリ・サービス群と連携できる「エクステンション」
- 回答の正当性を評価
新機能4:Googleレンズと連携
4つ目にご紹介する新機能は、「Googleレンズと連携」との連携です。
今後は、質問・回答の両方に画像で対応できるようになりました。
- 質問:画像をアップロードし、「この画像は何?」と質問できる
- 回答:テキストでリクエストすると、「対象の画像」を生成してくれる
すでに英語では導入されていましたが、2023年9月19日のアップデートにより日本語で取り扱いができるようになりました。
新機能5:回答スタイルの変更(書き変えツール)
5つ目にご紹介する新機能は、「回答スタイルの変更」です。
2023年7月13日のアップデートでは英語に限定されていましたが、2023年9月19日のアップデート後は日本語で回答の「長さ」と「文体」が選べるようになりました。
※動画の埋め込み
簡単2ステップで使えますので、ぜひ試してみてください。
- ステップ1 Google Bardから受け取った回答欄の左下にある「書き変えマーク」をクリック
- ステップ2 選択肢からお好みのスタイルをクリック
新機能6:Googlアプリ・サービス群と連携できる「エクステンション」
6つ目の新機能は、Googleアプリ・サービス群と連携できる「Bard Extensions」です。
英語のみではあるものの、以下のGoogleアプリ・サービス群がBardと連携できるようになりました。
- Gmail
- Googleドキュメント
- Googleドライブ
- Googleマップ
- Googleフライト
- Googleホテル
- YouTube
つまり、上記のツールを使って管理している個人的なデータを、Bardの回答に反映させることができるようになったのです。
たとえば、複数の友達と旅行計画を立てる場合、都合の良い日時を全員のGmailから洗い出したうえで、最善のフライトプランなどをBardに作成してもらうことができます。
また、Bardが作ったテーブルをスプレッドシートにエクスポートするなど、Bardの回答をGoogleサービス群に取り込むことも可能になりました。
新機能7:回答の正当性を評価
最後にご紹介する新機能は、Google検索と紐づけて「回答の正当性を評価」するオプションです。
Bardの回答は本当に正しいのか、Google検索上にファクト情報があるのか確認できる機能、と言った方がイメージしやすいかもしれません。
ちなみに、2023年9月時点では英語にしか対応していないため、後述するステップ3までは英文上で行い、ステップ4で結果を確認する際には「日本語に翻訳」機能を使って再表示させる必要があります。
Google検索でファクト情報が見つかった場合はブルー、異なる情報が見つかった場合はピンクのハイライトで表示されます。
- ステップ4 ポップアップを閉じてBardの回答へ戻る(翻訳機能を使って日本語で再表示する)
また、Bardの回答上で協調されている箇所をクリックすると、ソース元のURLへ移行して全文を確認することができます。
まとめ
Google Bard(グーグルバード)は、次々と新機能をアップデートしています。
シェア率ではChatGPTに遅れを取っていますが、テキスト・音声・画像といった異なる種類のデータを掛け合わせて情報を処理するマルチモーダル機能、Google検索から回答の成否を評価する機能、同社のアプリやサービスと連携させるエクステンションなど、多くの優位性があるのも事実です。
今後、Google Bardがどのように進化していくのか、注視していきましょう。
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