動的ページがSEOにもたらす効果とは?

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2019.12.13
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WEBページには動的ページと静的ページがあり、以前は静的ページに比べて動的ページはSEO効果が低いとされることがありました。しかし現在では動的ページは静的ページと同様のSEO効果を持つとされています。このページでは動的ページについて紹介していきます。

動的ページとは

動的ページは、いつ、どこで、誰がアクセスしたかなどの、様々な状況に応じて異なるコンテンツが表示されるページを指します。動的ページには多くの種類がありますが、ユーザーが書き込むとコンテンツが変化する掲示板サイトやブログ、ユーザーがログインする前とした後でコンテンツが変わるショッピングサイトなどが代表的です。

たとえばショッピングサイトのマイページにログインすると、ユーザーの名前や住所などが表示されます。ユーザーの名前や住所はユーザーによって異なるため、ショッピングサイトでは、ページのテンプレートを用意したうえで、ユーザーの情報をデータベースに保存しておくわけです。そしてログイン時にデータベースから、それぞれのユーザーに合わせた名前や住所のデータを引っ張ってきて、表示します。

動的ページはユーザーがアクセスした際に、その都度コンテンツを作成し表示するため、ページの読み込み速度が遅いという弱みがありますが、ユーザーに合わせてコンテンツを表示できるという強みがあります。

動的ページのURLは「http://example.com/index.php?p=1」というようになっており、p=1の1は記事番号を示しています。1の部分を2に変更することで2番目の記事を見ることが可能です。なおここで?以降に表示されている「?p=1」の部分はパラメータと呼び、このようなURL形式はgetメソッドと呼ばれます。

静的ページとは

動的ページと対象的なのが静的ページです。静的ページとは、いつ、どこで、誰がアクセスしても同じコンテンツが表示されるページを指します。常に同じ情報を表示する必要がある企業や団体の紹介ページなどに使われることが多いです。

静的ページではユーザーがアクセスすると、サーバーが要求されたデータをそのまま表示します。そのため都度コンテンツを作成し、ページに表示する動的ページとは異なり、ページの表示速度が速いです。一方でユーザーに合わせたコンテンツ表示を行うことはできません。

なお動的ページはURL に「&」や「?」などのパラメーターを含む一方で、静的ページは含みません。たとえば「http://example.com/search.php」というようになり、このようなURL形式をpostメソッドと呼びます。

疑似静的化ページもある

動的ページではあるものの、静的ページのようにURLに、「&」や「?」などのパラメーターを含まない擬似静的ページと呼ばれるページも存在します。たとえばWordPressは動的にページを作成していますが、パーマリンク設定で静的ページに見せかけることが可能です。以前は動的ページがインデックスされにくかったことなどから、擬似静的ページを利用していました。

動的ページにもSEO効果がある

動的ページでも静的ページと同様のSEO上の効果があります。動的ページを選んだからといって、有利になったり、不利になったりということはありません。

ただ動的ページを利用する際に1つだけ注意する必要があるのは、Googleは動的ページにはgetメソッドを利用し、パラメータをそのまま表示しておくことを推奨していることです。

たとえばECサイトで、「ホビー」「5000円以下」の商品を一覧表示した動的ページに検索流入させたい場合、postメソッドや擬似静的化ページを利用してしまうと、URLにパラメータが表示されず、適切にインデックスすることができません。そのため検索流入させたい動的ページには、getメソッドを使うことをおすすめします。

なおブログサイトなどの場合は、擬似静的化ページを利用しても問題ありません。

静的ページの方がSEO的効果が高いと言われていた

以前は静的ページの方が、SEO効果が高いといわれており、動的ページはSEO効果が薄いとされていました。検索エンジンの機能が低く、「?」や「=」「&」などのパラメータを含むURLを持つページはインデックスされにくいとされていたからです。

そのため現在でも何となく「動的ページは避けた方が良い」という認識を持っている方もいるようですが、現在は検索エンジンの機能の向上によって、パラメータを含むURLも適切にインデックスされるため、安心して動的ページを利用できます。

動的ページのメリット

既に動的ページの強みには触れてきましたが、ここでは静的ページに対する動的ページのメリットを改めて紹介していきます。

常に最新の情報が表示できる

動的ページはアクセス時にリアルタイムでページを作成するため、常に最新の情報を表示することが可能です。たとえば商品の売り切れなどの情報を常に最新のものにする必要があるECサイトなどのように、常に最新の情報が求められるページでは、動的ページを利用します。

ユーザー一人一人に合わせたページを表示可能

静的ページは誰がアクセスしても、同じコンテンツが表示されますが、動的ページであればユーザー一人一人に合わせたページを表示可能です。ECサイトの会員ページや、商品の絞込み検索ページなどは、動的ページが適しています。

動的ページのデメリット

動的ページを利用することでSEO効果が低くなるというデメリットは、検索エンジンの機能向上のために、なくなりました。しかし動的ページにはいくつかのデメリットがあります。

ページの表示スピードが遅くなる

静的ページはユーザーのアクセス時に、サーバーが要求されたデータをそのまま表示するため、ページの表示スピードが速いです。一方で動的ページは、ユーザーがアクセスする度に都度コンテンツを作成して表示するため、ページの表示スピードが遅い傾向があります。

サーバーがダウンしやすい

動的ページはアクセスする度に都度コンテンツを作成して表示するため、サーバーに大きな負担がかかります。そのためサーバーがダウンしやすくなってしまいます。

サーバーにかかるコストが大きい

静的ページの場合、サーバーは要求されたデータをそのまま表示するだけのため、かかるコストが小さいです。しかし動的ページは都度コンテンツを作成して表示し、サーバーへの負担が大きいため、サーバーに比較的大きなコストがかかります。

セキュリティー対策が面倒

静的ページには特別セキュリティー対策に手間がかかることはありません。しかし動的ページを利用する場合、サーバー上にデータベースを設置することになり、セキュリティー対策を頻繁に行わなければなりません。万が一動的サイトで悪意あるユーザーにシステムに入り込まれてしまうと、サイトが簡単に書き換えられてしまうリスクがあります。

動的ページの注意点

Googleはgetメソッドを利用さえすれば、動的ページを利用することに問題はないとしています。しかし以下の動的ページの注意点を理解しておかないと、SEO上の十分な効果が得られない可能性があります。

  • 必要のないパラメーターを吐き出させず、無駄に長いURLを避ける
  • パラメーターの順番が違いURLが異なるものの、コンテンツが同じページをつくらない(canonicalでURLの正規化を行う)
  • パラメーターが複雑で長くなる場合、ウェブマスターツールでURLパラメーターの設定を忘れない

動的ページと静的ページどちらを選択するべき?

ここまでは動的ページのSEO効果やメリット、デメリットなどを紹介してきましたが、結局のところ動的ページと静的ページのどちらを選択するべきなのかを解説していきます。

動的ページを利用している方

現在動的ページを利用している方は、静的ページに変更したり、擬似静的ページを利用したりする必要はありません。ただし動的ページを利用していると、パラメーターの順序が違い、URLが異なるものの、コンテンツが同じページが発生する可能性があります。

たとえばECサイトで「ホビー」「5000円以下」の商品を一覧表示した動的ページは、コンテンツは同じですが、パラメータの順序が異なり、URLが異なり、重複コンテンツになってしまうこともあります。

その場合はURL作成ルールの見直しやクロール制御、インデックス制御などが行う必要があります。

静的ページを利用している方

静的ページにデメリットがないわけではありませんが、静的ページは扱いがそれほど難しくないため、そのまま静的ページを利用していても問題ありません。

新規サイトの解説を考えている方

SEO的に不利や有利はないため、新規サイトの解説を考えている場合、動的ページと静的ページのどちらを選択しても問題ありません。どのようなサイトを作成していくかによって動的ページか、静的ページを選択することをおすすめします。

まとめ

動的ページはいつ、どこで、誰がアクセスしたかなど、アクセス時の様々な状況の違いによって表示されるコンテンツが異なるページです。以前は動的ページはSEO効果が低いとされてきましたが、現在では検索エンジンの機能向上により動的ページを適切にインデックスできるようになったため、静的ページと同様のSEO効果を持ちます。検索流入させたい動的ページのURLにはgetメソッドを利用するなど、動的ページには注意点がありました。注意不足でSEO効果が薄れてしまわないように、動的ページは注意しつつ利用していくことをおすすめします。

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